異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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デートかな?!

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コンコン

「はーい。」
 ノックが鳴り千春が返事をすると扉が開かれる。

「チハル・・・何をやってるんだ?」
「お菓子食べてる。」
「そのままだな。」
 エンハルトは良い香りに包まれた部屋でお菓子を食べる女の子達を見回す。

「エンハルト殿下、御機嫌麗しく。」
 フランシスは立ち上がりエンハルトにお辞儀をするがエンハルトは手を軽く上げ微笑む。

「チハルの部屋では固くならなくて良いぞフランシス。」
 そう言うとエンハルトは千春に声を掛ける。

「昼食にと思ったんだが。」
「ん?お昼ご飯?」
「あぁ、王都のレストランに行こうかと思ったんだがな。」
「あー、ルノアーさん監修のあそこ?」
「だが、しっかり食べてるみたいだな。」
「味見程度だよ?」
 ニコッと笑い答える千春にフランシスが申し訳なさそうに千春を見る。

「チハルさん、申し訳ございません。」
「大丈夫だよ、ご飯は食べるつもりだったし。」
 そう言うと千春は立ち上がる、そしてサフィーナを見る。

「着替えるよね?」
「王族用の個室も作ったと聞いていますから問題無いと思いますよ?」
 サフィーナが言うとエンハルトも頷く。

「どんな格好でも構わないぞ。」
「ほほう?そりゃたすかるぅ~♪」
「それではチハルさん、有難うございました、私達はお暇させて頂きますので。」
「フランちゃんもうお腹いっぱい?」
「え?・・・いえ、味見だけでしたので。」
「ハルト、フランちゃんも一緒にイイ?」
「チハルさん!!その!あの!用事を思い出しまして!」
「用事?」
「はいっ!」
 フランシスはそう言うとシャテルを見る、シャテルはキョトンとした顔で姉を見ていた。

「お菓子有難うございましたっ!レシピまで頂いてっ!」
「あ、うん、シャリーちゃんも覚えた?」
「勿論です!お店で出しても良いんですよね?」
「いいよ~ん♪私も買いに行くから♪」
「いえ!出来たら持って来ますので!」
「えー、王都に遊びに行くネタが欲しいから買いに行くよ♪」
 ウキウキな千春、気を遣うフランシス、新しいお菓子を覚えて楽しそうなシャリー、そして味見と言うには多すぎる量をパクパク食べる1柱。

『王都行くのー?』
「いくよー、アイトネも行く?」
『ん~、私はシャリーちゃん送ってお店でお菓子食べて来るわ~♪』
「まだ食べるの?」
『うん♪』
「イイね、太らない人は・・・人じゃなかったわ、ハルトどうやって行くの?」
「竜車だ。」
「走竜ちゃん元気そう?」
「物凄く元気だな、ドラゴンと種族が近いのか仲良くしてるぞ。」
「良かった~、ストレスで病気になったらどうしようって思ったんだよねー。」
「ストレス?」
「うん、動物って環境変わると病気になる子居るんだよ。」
「そうなんだな。」
「それじゃ行きますかー、フランちゃん、シャテルちゃんまたお菓子作ろうね♪」
「はいっ!」
「はーい!」
 フランシスは真面目な顔で返事を返し、シャテルは嬉しそうに答える。

「ユラ、レンちゃん、イーナ、行こっか♪」
「チハルおねーさま!ユラちゃんイーナちゃんと王宮でお昼はたべますっ!」
「え?そうなの?」
「はいっ!」
 イーレンはスタッと立ち上がり手を上げて言う、ユラとイーナはキョトンとした顔のままだ。

「そっか、それじゃサフィー行こっか。」
「・・・あ。」
 サフィーナがふと声を上げる。

「なに?」
「用事を思い出しまして。」
「珍しいね。」
「チハルは楽しんで来てください。」
「あ~い、モリー。」
「うっ!?私はサフィーの護衛をするのでっ!」
「サフィーに護衛いらないでしょ。」
「いるんですよ?立場的に。」
 ウンウンと頷きながら答えるモリアン。

「んじゃしょーがない、ハルトいこっか・・・何笑ってんの?」
 千春はエンハルトを見ると目を逸らし笑っていた。

「いや、なんでもない・・・それじゃ行くか。」
 ハルトは千春を促す、そして皆の方をチラリと見ると軽く手を上げ微笑んだ。


-----------------------------


「アン!ドゥ!元気してるぅ~?」
 千春は馬車の横で待機している走竜2頭に抱き着く。

「クルゥゥゥゥゥゥ♪」
「グルゥ~♪」
「そうかー!元気かー!」
 2頭の首をポンポンポンと軽く叩きながら満足げに頷く千春。

「言ってる事分かるのか?」
「んにゃ?全然?」
「だよな、ビックリした。」
「でもそんな感じだよね?」
 千春がそう言うと2頭が頷く。

「・・・。」
「・・・。」
 2人は2頭と目が合う。

「言葉通じてる?」
「頷いたぞ?」
「はい!アン!言葉分かるなら2回頷く!」
 千春が言うと2回頷いた。

「すげ~!走竜頭いいな!」
「ドゥも分かるのか?」
 エンハルトが言うとドゥも頷く。

「凄いな。」
 エンハルトはそう言うとドゥを撫でる。

「エンハルト殿下ご準備出来ております。」
 執事が声を掛ける。

「あっ!スチュアさん久しぶりー!」
「お久しぶりですチハル王女殿下。」
「・・・固いなぁ、チハルで良いのに。」
「御勘弁下さいませ、どうぞこちらへ。」
 ニコッと微笑むスチュアは慣れた様に千春の言葉を返し馬車へ促す。

「護衛はスチュアさん達だけ?」
「そんなわけ無いだろう、チハルの護衛も付いているぞ。」
「え?うそっ?どこ?!」
 キョロキョロと見まわす千春、しかし周りに居るのは馬車の御者、エンハルトの執事と千春の執事であるワークス、メイドドラゴンのヒスイとフローラだけだ。

「皆隠密行動しているからな。」
「出てきたらいいのに。」
「それも仕事だからな、行こうか。」
「は~い♪」
 2人が馬車に乗ると、走竜は走り始める。

「楽しんでるか?」
「うん、楽しいよ?」
「そうか。」
 最新馬車に乗り揺れも少なく千春は満足そうに座り窓の外を見ながら答える。

「来月はずーーーっと休みだから何しよっかな~♪」
「学園はもう終わりか?」
「うん、卒業式まで行く事ないね。」
「次の学園は大丈夫なのか?」
「ばっちし、自己採点でクリアしてたから大丈夫っしょ♪皆も大丈夫・・・いや、ミオはギリギリだったか。」
 顎に手を当て千春は美桜の点数を思い出す。

「こっちで過ごすのか?」
「ん~~~~~~~~。」
「何か有るのか?」
「車の免許は取っておいた方がいいかなぁ。」
「あぁアレか。」
「そ、アレ、車乗れたら買い物楽じゃん?」
 何気ない会話を楽しむ2人、しばらく話していると千春は窓の外を指差す。

「ルプみっけー。」
 貴族の館の上をポンポンと飛びうつりながら千春の方を見るルプを見つけ千春は微笑む。

「よく見つけたな。」
 千春の指差す方に小さく見えるルプをエンハルトも見つけた。

「なーんとなくだけど分かるんだよね。」
「魂が繋がっているからか。」
「たぶんね。」
「羨ましいな。」
「えぇ?死んだら一緒に死ぬんだよ?」
「それも踏まえてだがな。」
 微笑みながらルプの方を見るエンハルト、千春はえぇ~?と呟きエンハルトを見る。

「・・・やきもちかな?」
 千春はニヤっと笑いながらエンハルトを見る。

「あー・・・多分そうだな。」
「え?そうなの?」
「言われて気付いた。」
「そっかー。」
 千春は目を外に向けたままのエンハルトを見続ける。

「ん?どうした?」
「ん~・・・ハルト、これ見て。」
 千春は両手を握りエンハルトに見せると、エンハルトは苦笑いする。

「それ一回やっただろ。」
 そう言うとエンハルトは握った手を大きな手で上から包み込む。

「そ、そうだっけ?」
「あぁ。」
 そう言うとエンハルトは唇を重ねた。








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