いつか、君とさよなら

夜乃すてら

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第一部 お見合い編

 3 ※R18表現あり



 食事をして風呂に入り、ニコルがガウン姿で髪の毛の水気をタオルでぬぐっていると、ブラッドリーが再びやって来た。ラフな服から着替えており、白い絹の上着とズボンという寝間着だ。
 これからすることを意識してしまい、ニコルは髪の毛に気をとられているふりをして目をそらす。
 するとブラッドリーに続いて黒いワンピースに白いエプロンを付けたメイドが入ってきて、テーブルの水差しを入れ替え、新しいグラスを二つと小瓶を置き、すぐに出て行った。扉が静かに閉まる。

「ニコル様、俺は隣の使用人待機部屋にいますから、何か問題があったら呼んでください。お見合い相手に酷い真似はなさらないかと思いますが、性癖に問題があるなら、お見合いなど切り上げて連れて帰ってくるように、伯爵夫妻や兄君から念押しされていますので」

 ――性癖に問題?
 ニコルは首を傾げる。なんのことだかよく分からないが、家族は領地への支援を望んでいても、ニコルを生贄として差し出すつもりはないらしい。そのことに安堵して頷いた。

「分かった」

 レインはちらりとブラッドリーを見てから、お辞儀をして客室を出て行く。

「ようやく見つけた魔力相性の良いオメガを痛めつけたりはしないから、安心してくれ」

 ブラッドリーがそんなことを言うので、ニコルは目を丸くする。

「え? どうしたんですか、いきなり」
「知らないのか? 『お試し』を好き勝手していいと勘違いして、相手に乱暴する者がたまにいるのだ。君のご家族や先ほどの従者は、君を心配しているんだよ」

「正式なお見合いで、そんなことがあるんですか?」
「オメガを劣っているとみなしているアルファの中には、そんな者もいる。それでいて、オメガのフェロモンに翻弄されるのだから、馬鹿みたいだろう」

 イエスともノーとも言えなかった。

「抑制剤でフェロモンを抑えないのは、マナー違反ですから……ええと」
「私はそんな真似をするつもりはないと言っているだけだ。しかし困ったな。私は自分を抑える自信があったが、さっきのキスだけでも充分にまずい。これほど甘美な触れあいは初めてだ。寝屋ねやでのマナーは学んだが、私の相手をできる者がいなくてね」

 ブラッドリーは大きな手の平で、ニコルの頬を包み込む。
 本当に、一歳年上なだけで同じ男なのだろうか。オメガであり病弱なニコルと違い、彼の体が頑健がんけんそうなのは、寝間着の薄い布地越しからでもはっきりと分かる。

「ブラッドリー様ほどお綺麗な方なら、引く手あまたのように思いますが」

 なんだかむずがゆくて逃げたくなるニコルだが、それは失礼だと意志を総動員して我慢する。

「魔法使いに容姿は関係ない。魔力の相性が悪ければ、相手にも私にも苦痛になる。貴族だから、家族でも触れあう機会はほとんどない。……君に触れたい」

 かあっと顔が赤くなった。
 こんなに直接的に求められて――しかも身分が上だというのにおごることもなく、気遣いとともに言われて、ほだされない者はいないだろう。
 オメガという以前にニコルは男だから、いつかは嫁にと話題になるたび、複雑な気分にさせられた。果たして男相手に体を許せるのだろうかと不安だったのだが、ブラッドリーならば問題ない気がした。

(駄目だったら、良い体験をさせてもらったと思うことにしよう)

 そして夢だったと思えばいい。

「……ええと、とりあえずとっとと『お試し』をしてしまいましょう」

 あくまでこれは見合いの一貫だ。図に乗ってはいけない。
 自分をいましめるためにも、ムードの欠片もないことを言って、ニコルはブラッドリーを見上げる。すぐに熱い口づけが降ってきた。

 先ほどのような、舌を絡める深いキスだ。息ごと食べつくす勢いのせいで、ニコルのひざが震えた。立っていられずにブラッドリーにしがみつくと、ブラッドリーがすっと身を屈めて、ニコルの膝裏に手を差し入れて、ニコルを抱き上げた。
 そして、ベッドに横たえられる。

「……あの、キス、必要ですか?」
「嫌いか?」
「だって、お試しですし」

 なんだかぐずぐずになっていく感じが、少し怖い。早く終わらせて欲しかった。
 するとブラッドリーは、駄々をこねる子どもに言い聞かせるみたいに、ニコルの額にキスをする。

「そんなつまらないことを言うな。突っ込んで、終わり? 動物の交尾だってもう少しマシだろう。我々は人間だぞ。もっと高尚こうしょうであるべきだ」

 堅苦しいことを言っているが、つまり楽しみたいらしい。

「いやあの、でも、私がブラッドリー様と相性が悪いなら、他の人と結婚するわけですし。あんまり慣れてしまうと、その……」
「私と比べてしまうって? なんだ、つまりは良いんだな。可愛い人だ」

 口元に薄らと笑みのようなものを浮かべて、機嫌の良さそうな声で言い、ブラッドリーは再びニコルの額に口付けた。そうしながら、ガウンの紐をほどいて、ニコルの上半身をあらわにする。
 それからブラッドリーもシャツを脱いだ。見事な胸筋が現われて、ニコルは自分と比べて悲しくなる。

「可愛いってそんな……。私は病的ですし髪は鉄錆てつさびみたいだし、あんまり見ないでください」
「錆? しかし、濡れていると、まるで赤銅しゃくどうみたいだぞ。綺麗な髪だ」

 ニコルの短い髪を一房すくいあげ、ブラッドリーは恭しくそこにもキスを落とす。

「そんなこと、初めて言われました。――ところでブラッドリー様は魔法使いですよね? まるで戦士みたいです」

 ブラッドリーに褒められて、ニコルは少しだけ自分の髪を好きになった。だがそんなことを言うのも気恥ずかしいので、話をずらす。

「いずれ私も、父上の後を継いで、国境に魔法障壁を張る立場だ。あの規模の魔法を使うには、長い呪文を詠唱しなくてはいけない。体力が必要だから、肉体を鍛えないといけないんだ」

 それに、と続ける。

「竜と戦うなら、武器を使いながら詠唱しなくてはいけない。魔法は一度に一つしか使えない。仲間と協力しあえればいいが、もし一人だったら? 仲間がいないから戦えないなんて、言い訳できないだろう。息が上がっただけで呪文詠唱が困難になれば、待っているのは死だ」

 つまり前線に立つ魔法使いとは、ほとんど戦士並なのか。

「正直、私は男を抱けるのか自信がなかったが、君みたいに線が細いなら障害にならないようだ。むさ苦しいのに見慣れすぎて、あんなのは絶対に無理だと思ってたんだがな。こんな男もいるのだな」
「貧弱ですみませんでしたね」

 ニコルは皮肉を返す。ニコルだってブラッドリーみたいになりたいのに、オメガ性と病弱さのせいで無理なのだ。
 ブラッドリーは小さく笑い、ニコルの肌を手で撫でる。

「どうだ、痛みはないか?」

 体液を介して魔力を触れあうので、汗でも媒介ばいかいになる。ブラッドリーは慎重だ。

「ありませ……ひゃっ」

 ちょうど胸と胸の間――薄らと汗のにじんでいる辺りをなめられて、ニコルは悲鳴を上げる。

「あ、あの、汚いですから!」
「風呂に入ったんだろう」
「でも汗ですよ!?」
「問題ないみたいだな」

 ニコルの抗議を聞き流し、ブラッドリーはニコルから下穿したばきも取りさった。裸にされて、ニコルはたじろぐ。夏だから寒くはないのだが、裸になるのは風呂くらいだから、どうも気恥ずかしい。

「オメガの男のそれは小さいとは聞いていたが……本当なんだな」
「怒りますよ!」
「すまんすまん、悪かった」

 男性器を見てそんなことを言うのでニコルは怒ったが、ブラッドリーはなだめるように、ニコルのこめかみにキスをする。

「寝屋の経験がないのはそちらもでしょうに、なんだか手慣れていませんか?」
「父上が母上を怒らせた後、こうやってなだめているから、真似ているだけだ」
「……侯爵閣下、甘い方なんですねえ」
「効果があるのは確かみたいだ」

 否定できないのが、妙に腹立たしい。

「早く終わらせてくださいってば」
「君は都合が悪くなると、話を変えるタイプか」
「早く!」

 図星だったので、顔を赤くして催促する。しかたないなとブラッドリーは続ける。

「オメガの男は、直腸ちょくちょうの奥に、子どもを作る器官ができるらしいな。それから発情したら、粘膜ねんまくが出るんだったか」
発情期ヒートはまだ先なので、フェロモンは出ませんよ?」

「フェロモンは出なくても、発情はできるだろう。気持ち良くなればいいわけだ」
「いや、あの、だから魔力の相性だけを見るんで、早く終わらせて欲し……んぅっ」

 再三の要望は、口を塞がれて途切れた。ブラッドリーはキスをしながら、ニコルの肌を撫でたり、前を触ったりする。なんとももどかしいが、だんだんうっとりしてきた。ほうっと溜息をつくと、小瓶から香油を出し、指にまとわせたブラッドリーが後ろに触れた。
 そっと入口をほぐし、指を一本だけ中へと入れる。

「う……」

 なんとも言えない異物感に、ニコルは声を漏らす。

「痛いか?」
「いえ。でも、変な感じ……」
「続けるぞ」

 慎重に事を進めるブラッドリーを、ニコルはぼんやりと眺める。部屋の明かりはついたままだ。相変わらず表情がピクリとも動かないのだが、口元を引き結んでいる辺り、真剣そのものの顔である。

(彼も初めてなんだから、そりゃあ勝手が分からないよなあ……。でも、早く終わって欲しい)

 そんなことを考えていると、ブラッドリーの指が、ある場所をかすめた。

「あっ」

 ビクッと体が震え、声が漏れる。

「え? 何……」
「ああ、これが前立腺ぜんりつせんか、男はここを刺激されると弱いそうだ」
「ちょっ、やめっ。そこは、ああっ」

 ニコルの反応が面白いのか、ブラッドリーが何度もそこを押してくる。爪の背でぐりぐりと押しながら前をしごかれ、あまりの刺激に、ニコルは首を振ってブラッドリーから逃れようともがく。

「や、ああ、何。怖い」
「イってしまえ。ほら、ニコル」

 耳元で名前をささやかれて、ニコルの目の前が真っ白になった。

「ああっ」

 背をのけぞらして、悲鳴を上げる。前が弾けて、ニコルの腹を白濁が濡らす。

「良かった。中が濡れてきた」

 ぜいはあと息を整えているニコルに対し、ブラッドリーはニコルの後ろに入れた指を動かす。その刺激に、ニコルは泣きそうになる。

「……言わないでくださいよぉ」

 なんの拷問ごうもんなのだ、これは。

「早くーっ」

 頼むからすぐに終わらせて欲しい。

「分かった分かった。早くお試しを終わらせて欲しいんだろう? まったく、ムードも何もないな」
「ただのお試しにそんなものを求めないでくださいよ」

 抗弁するニコルだが、そこで息を飲んだ。ブラッドリーが寝間着のズボンと下穿きを脱いで、床に放り落とす。
 ブラッドリーの前についているものは、それは立派だ。思わずニコルは後ろににじり下がる。

「あ、あの、本当に十七歳ですか? 無理だと思います」
「アルファのものはどうしても大きいらしいからな、怖がるのも分かるが、大丈夫だ。見た目は大きくても、やわらかいから入ると聞いている」

「その先生の言うことは信じられません!」
「ニコル殿、早く済ませたいんだろう?」
「ひえっ」

 がしっと足を掴まれ、ニコルは震えあがった。早くと言っていたのはニコル自身だ。

「大丈夫だ。中はやわらかくなっているし、初めてはどうしてもつらいだろうが、たぶん慣れる」
「いやいやいや」

 たぶんって!
 ニコルはぶんぶんと首を振るが、ブラッドリーはやめる気はないようだ。そのままうつぶせにされて、尻を突き上げる格好にされる。

「男同士だと、最初は後ろからのほうが良いらしい。早く終わらせよう」
「あの……やっぱりゆっくりめでも、ううう」

 後ろから入り込んでくるそれに圧迫されて、ニコルは枕を引き寄せて、端のほうを噛んだ。
 思ったよりも痛みはないが、圧迫感がすごくて苦しい。特に張り出している部分が中に治まると、急にぬるんと中に入ってきて、ニコルは目を閉じる。

「ほら、息をしろ。そう締めつけられると、私も苦しい」

 背中を撫でられて、息を止めていたことに気付く。深呼吸して、息を吐いたタイミングで、ブラッドリーがぐっと押し入ってきた。

「ああっ」
「あと少しだ」
「嘘」
「本当だ。ほら、息を吸って、吐いて」

 ほとんど泣きながら、ニコルは必死に呼吸をする。尻にブラッドリーの体が当たったことで、奥まで入ったことを知る。

「入ったぞ」
「は、はい……」
「どうだ。痛みや気持ちの悪さといったことは?」

 ブラッドリーはしばらくじっと動かずにいて、ニコルに質問する。

「違和感はすごいし苦しいけど、特に痛くないですし、気持ち悪くもないです」

 もし魔力が合わなかったら、入口の時点でお互いに痛みが走っていたはずだ。

「ブラッドリー様は……?」
「私か? 私はとても良いよ。温かくて気持ちが良い。これがセックスなら、世のつがいがお互いを求めて夢中になるのも分かるな」

 番と聞いて、ニコルは首に巻いている防護布ぼうごふに意識を向ける。発情期の時に、アルファがオメガの首に歯型をつけると、番関係が成立する。そうすると発情期が終わり、オメガは番にしか興味を示さなくなるらしい。
 だが、アルファからは番関係を解消することができる。捨てられたオメガにはまた発情期が再発し、二度と番を得られないまま、人生を狂わされるのだとか。
 だからオメガはこれぞというアルファ以外に噛まれないために、首を保護している。

「ニコル殿、私の番になってくれるか」
「え、今は駄目です!」

 防護布の留め具に、小さなじょうを付けていたか、ニコルは慌てて確認した。ちゃんと鍵は付けている。これはなめし皮と布で作られているので、素手では切ることはできない。

「……結婚してからだったか。忌々いまいましいな」
 
 不機嫌な呟きが聞こえて、ニコルは怖くなった。鍵は荷物の中にあるから、探しだされたらアウトだ。

「ブラッドリー様……」

 ニコルの声が震えているのに気付いたのか、ブラッドリーがニコルの背をなでる。

「無理じいはしない。だが、君を妻にすると決めた。だから中に出してもいいよな?」
「え? あの、それは……まだお試しで」
「ああ、そうだな。中で出して、君の気分が悪くならなければお試し完了だ」
「ええっ、それはマナー違反……うぁっ」

 ようやく圧迫感に慣れてきたところで、ブラッドリーが動き始める。ゆっくりと抜いて、またゆっくりと入れる。引き抜かれるたびにゾゾゾと背筋になんとも言えない感覚が湧きあがり、ニコルはシーツを掴んで耐える。

「ここだったよな」
「だ、だめ、そこは」
「ああ。良いんだろ?」

 ブラッドリーは笑みを混ぜた声で返し、良い場所を何度も突く。そのうち、だんだん動きが速くなってきた。後ろから腰を押さえ、そこを狙って突き上げる。

「あ、あ、うぁ、やっ」
「ニコル殿、ニコル、行くぞ」
「えっ、待って。やだ、あああっ」

 駄目だと言っているのに、ブラッドリーはニコルの中へと精を放った。湿った感覚がじんわりと広がっていく。ニコルも昇りつめ、二回目の解放を迎えた。
 ぐったりとベッドに倒れ伏しながら、ニコルは甘い交歓こうかんに酔っている。ふわふわして、まるで雲の上にでもいる気分だ。ブラッドリーは交わりながら、ニコルに魔力も注いでいる。温かい何かが、体の中を駆け巡っていく。

「特に痛みはなさそうだ。魔力の相性はばっちりみたいだな」

 ブラッドリーのほうはどうなのだろうかと、ニコルが僅かに振り返ると、ブラッドリーは頷く。

「私のほうも、魔力が安定して痛みがない。それどころか気分が良いし、いつもより元気だ」
「は……?」

 ニコルは目を丸くする。
 彼の自己申告通り、入れられたままのそれが元のように大きくなったのだ。嫌な予感がして、ニコルはぶるぶると首を振る。

「え? あの、お試し……」
「終わったから、本番と行こう」
「本番って」

 ひくっと頬を引きつらせ、ニコルはブラッドリーの肩を押し返す。

「ブラッドリー様、今日はもう終わりに」
「責任はとるから心配するな」
「そういう意味ではなくて!」

 いっぱいいっぱいなんです! という言葉は、塞がれた口の中に消えた。
 落ち着いて見えてもブラッドリーも十代後半の少年で、欲のおさえがきかないようだった。
 お試しのはずが、さんざんむさぼられ、いつの間にかニコルは気を失っていた。
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