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番外編 隣席女子は笑いたい
「ほぉ~、関谷は大人だなぁ」
あたしが話し終わって、マサの感想がそれだった。
慰められることも、引かれることもなかった。思った以上に淡白な態度に、何か言われるかもと予想していたあたしは拍子抜けした。
「何、その感想は……」
「いや、すごいなと思って。俺なんかまだ誰とも恋愛したことないし」
「嘘ーーっ!!」
「ちょっ、驚きすぎじゃね?」
いや、だってさ……。見た目チャラ男が恋愛したことないって信じられる? べ、別にヤリ○ンとまでは思ってないけどさ。
意外な情報に、ちょっとの間悲しさが薄れていた。
だからなのか。つい零れてしまった。
「……変って、思わないの?」
「変って何が?」
「あたしが、歳の離れた家庭教師と付き合っていたってこと」
中学の時、恋人になってすぐ友達に話した。その場では「大人っぽくてすごーい!」なんて言っていたけど、裏では「見た目通り頭緩いよねー」なんて陰口叩かれていたのを知っている。
あたし達の関係は周りから見れば遊びでしかなかった。彼だって、あたしのことを遊び程度にしか思っていなかったんだ。そのことを、痛いほど知った。
「関谷はその人のこと、本当に好きだったんだろ?」
「……うん」
「だったら変に思う要素なんか一つもないじゃん。周りがどう思うとか関係ないし。恋愛は当人同士だけのもんだろ」
「でも、彼はあたしのこと遊びとしか思ってなかったんだ……」
「それは振り向かせられなかった関谷が悪い」
オイ。悪いってなんだよ悪いって!
瞬間的に沸騰した怒りを込めて睨みつける。マサは目を逸らした。
「まあ、ちゃんとこっちを向いてない相手を振り向かせるのは大変なことだって、俺もわかるんだけどな」
「何? 経験談?」
「……まあ、そんなとこ」
マサは恋愛したことはないと言いつつも、誰かにずっと一途な気持ちを抱いているのだろう。表情からそれも初恋なのだろうなって読み取れた。
「てかさ、もっと慰めの言葉とかないわけ?」
「俺もその他大勢の一人でしかないからな。共感はできても薄っぺらいことしか言えないぞ。それでもいいか?」
「やめとく。……話聞いてくれただけで充分」
「そっか」
借りたハンカチで目元を拭う。随分と汚しちゃったな……。
「ハンカチ……。洗って返すね」
「おう、気にすんな。今のうちにいっぱい泣いとけよ。涙は心の汗って言うからな。心の新陳代謝は大切だぞ」
「何それ? 誰の言葉よ?」
マサは笑って誤魔化した。どこかで聞きかじったことを言ったんだろうな。
すごいことをしてもらったわけじゃない。悲しい時に黙って話を聞いてくれて、ただ傍にいてくれただけ。本当にそれだけだった。
でも、家に帰って寝て起きて次の日を迎えたら、思った以上にスッキリしていて驚いた。
失恋を完全に吹っ切れたわけじゃない。次の恋をしようだなんて切り替えられたわけでもない。
それでも、あたしは本気の恋をしたのだと、自分を認められた。
「おはようマサ。これ借りてたハンカチね」
「おはよう。お返しいただきありがとうございます」
「なんでバカ丁寧なのよー」
マサは両手で恭しくあたしからハンカチを受け取った。なんだかおかしくなって、あたしは笑っていた。
この日から、あたしは「佐野くん」ではなく「マサ」と呼ぶようになったのだ。
理由はとくにない。変わったことといえば普通のクラスメイトから、ちょっと仲良くなったクラスメイトになったってだけだ。
逆にマサはあたしのことをたまに「隣席女子」と呼ぶようになった。やたらと隣の席になるかららしい。それあだ名じゃないよね?
「ねえマサ」
「ん?」
「あたしの見た目って……頭緩そうに見える?」
「はい?」
マサは首をかしげながらも、あたしの上から下まで視線を動かした。ちょっとその目は恥ずい……。
「いや、おしゃれさんには見えるけど。おしゃれ隣席女子」
「何その変な単語ー」
ちょっとだけ嬉しくなって、あたしの心は晴れた。
※ ※ ※
二年に進級しても、あたしはマサの隣の席にいた。
「千夏ちゃんは次のデートどこに行きたい?」
「マサくんといっしょならどこでも楽しいわ」
大きく変わったことといえば、マサに彼女ができたことだろうか。
相手は同じクラスの杉藤千夏。気難しそうな女子って印象だったけど、マサといっしょの時はピンク色の物質を放っているんじゃないかって思うほど甘ったるい空気を出していた。
どうやらマサは見事に初恋を成就させたようだ。本当に良い笑顔をしている。
「マサってば、浮かれちゃってまあ……」
その気持ちはよくわかる。男友達の良いニュースを素直に祝福する。
「でもね、恋愛って付き合ってからが本番なんだよ……」
それはあたしの経験談。
あたしだって、ずっとラブラブで、ずっといっしょにいられるんだって思っていた。でも実際はそうじゃなかった。恋人になっても、相手の気持ちがわからないなんてことがある。
「俺も千夏ちゃんといっしょなら幸せだよ」
「えへへ……。マサくんがそう言ってくれるとすごく嬉しいわ……」
まあ、二人のラブラブっぷりを見ていると、あたしの考えは取り越し苦労なんだろうけどね。
マサと杉藤さんを眺めながら、あたしは今日もニヤニヤしていた。失恋で傷ついた心は、おかげでとっくに癒やされてしまったのだった。
あたしが話し終わって、マサの感想がそれだった。
慰められることも、引かれることもなかった。思った以上に淡白な態度に、何か言われるかもと予想していたあたしは拍子抜けした。
「何、その感想は……」
「いや、すごいなと思って。俺なんかまだ誰とも恋愛したことないし」
「嘘ーーっ!!」
「ちょっ、驚きすぎじゃね?」
いや、だってさ……。見た目チャラ男が恋愛したことないって信じられる? べ、別にヤリ○ンとまでは思ってないけどさ。
意外な情報に、ちょっとの間悲しさが薄れていた。
だからなのか。つい零れてしまった。
「……変って、思わないの?」
「変って何が?」
「あたしが、歳の離れた家庭教師と付き合っていたってこと」
中学の時、恋人になってすぐ友達に話した。その場では「大人っぽくてすごーい!」なんて言っていたけど、裏では「見た目通り頭緩いよねー」なんて陰口叩かれていたのを知っている。
あたし達の関係は周りから見れば遊びでしかなかった。彼だって、あたしのことを遊び程度にしか思っていなかったんだ。そのことを、痛いほど知った。
「関谷はその人のこと、本当に好きだったんだろ?」
「……うん」
「だったら変に思う要素なんか一つもないじゃん。周りがどう思うとか関係ないし。恋愛は当人同士だけのもんだろ」
「でも、彼はあたしのこと遊びとしか思ってなかったんだ……」
「それは振り向かせられなかった関谷が悪い」
オイ。悪いってなんだよ悪いって!
瞬間的に沸騰した怒りを込めて睨みつける。マサは目を逸らした。
「まあ、ちゃんとこっちを向いてない相手を振り向かせるのは大変なことだって、俺もわかるんだけどな」
「何? 経験談?」
「……まあ、そんなとこ」
マサは恋愛したことはないと言いつつも、誰かにずっと一途な気持ちを抱いているのだろう。表情からそれも初恋なのだろうなって読み取れた。
「てかさ、もっと慰めの言葉とかないわけ?」
「俺もその他大勢の一人でしかないからな。共感はできても薄っぺらいことしか言えないぞ。それでもいいか?」
「やめとく。……話聞いてくれただけで充分」
「そっか」
借りたハンカチで目元を拭う。随分と汚しちゃったな……。
「ハンカチ……。洗って返すね」
「おう、気にすんな。今のうちにいっぱい泣いとけよ。涙は心の汗って言うからな。心の新陳代謝は大切だぞ」
「何それ? 誰の言葉よ?」
マサは笑って誤魔化した。どこかで聞きかじったことを言ったんだろうな。
すごいことをしてもらったわけじゃない。悲しい時に黙って話を聞いてくれて、ただ傍にいてくれただけ。本当にそれだけだった。
でも、家に帰って寝て起きて次の日を迎えたら、思った以上にスッキリしていて驚いた。
失恋を完全に吹っ切れたわけじゃない。次の恋をしようだなんて切り替えられたわけでもない。
それでも、あたしは本気の恋をしたのだと、自分を認められた。
「おはようマサ。これ借りてたハンカチね」
「おはよう。お返しいただきありがとうございます」
「なんでバカ丁寧なのよー」
マサは両手で恭しくあたしからハンカチを受け取った。なんだかおかしくなって、あたしは笑っていた。
この日から、あたしは「佐野くん」ではなく「マサ」と呼ぶようになったのだ。
理由はとくにない。変わったことといえば普通のクラスメイトから、ちょっと仲良くなったクラスメイトになったってだけだ。
逆にマサはあたしのことをたまに「隣席女子」と呼ぶようになった。やたらと隣の席になるかららしい。それあだ名じゃないよね?
「ねえマサ」
「ん?」
「あたしの見た目って……頭緩そうに見える?」
「はい?」
マサは首をかしげながらも、あたしの上から下まで視線を動かした。ちょっとその目は恥ずい……。
「いや、おしゃれさんには見えるけど。おしゃれ隣席女子」
「何その変な単語ー」
ちょっとだけ嬉しくなって、あたしの心は晴れた。
※ ※ ※
二年に進級しても、あたしはマサの隣の席にいた。
「千夏ちゃんは次のデートどこに行きたい?」
「マサくんといっしょならどこでも楽しいわ」
大きく変わったことといえば、マサに彼女ができたことだろうか。
相手は同じクラスの杉藤千夏。気難しそうな女子って印象だったけど、マサといっしょの時はピンク色の物質を放っているんじゃないかって思うほど甘ったるい空気を出していた。
どうやらマサは見事に初恋を成就させたようだ。本当に良い笑顔をしている。
「マサってば、浮かれちゃってまあ……」
その気持ちはよくわかる。男友達の良いニュースを素直に祝福する。
「でもね、恋愛って付き合ってからが本番なんだよ……」
それはあたしの経験談。
あたしだって、ずっとラブラブで、ずっといっしょにいられるんだって思っていた。でも実際はそうじゃなかった。恋人になっても、相手の気持ちがわからないなんてことがある。
「俺も千夏ちゃんといっしょなら幸せだよ」
「えへへ……。マサくんがそう言ってくれるとすごく嬉しいわ……」
まあ、二人のラブラブっぷりを見ていると、あたしの考えは取り越し苦労なんだろうけどね。
マサと杉藤さんを眺めながら、あたしは今日もニヤニヤしていた。失恋で傷ついた心は、おかげでとっくに癒やされてしまったのだった。
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