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12.初デートは爆発だ
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苦手な勉強だってがんばれる。それが彼女のためなら普段の力以上ってやつを出してやる。
メイドカフェでの勉強がはかどったのか、無事に追試を乗り切った。
「これが最初からできていればなぁ……」
俺に答案用紙を渡しながらの先生のお言葉である。
それは俺のセリフでもある。最初からできるなら苦労なんかない。
追試の問題は前回のテストの内容そのまんまだった。できない方がおかしいってもんだ。これでできていなかったら本当に勉強する気がないのかと思われても文句は言えない。
とにかく追試は終わった。晴れて自由の身になったのだ!
「そんなわけだからデートしようぜ」
晴れ晴れした気持ちで琴音ちゃんをデートに誘える。ちなみに「そんなわけだから」の説明はしていない。追試があっただなんて恥ずかしくて言えやしないよ。
「は、はい。デート……、いいです、よ」
恥ずかしそうにしながらも頷いてくれた。初デートが決定された記念すべき瞬間であった。
次の休みの日まで待とうかと思ったが、待ちきれなかった。琴音ちゃんも本日はバイトがないらしい。ちなみにバイトは週四で入っているようだ。
「デデ、デートって、どこに行くんですか?」
「ふむ」
デート……デートか。初めてのデートってどこに行けばいいんだ?
デートの定番といえば遊園地とか? さすがに放課後に行くのは難しい。遠いし。
それなりに近くてお手頃な場所。思いついたところを口に出してみる。
「映画とかどうよ?」
「いいですね、賛成です」
案外普通に乗ってきてくれた。
映画館は最寄りの駅近くにある。近いし、お値段も……俺が払えばいいか。持ってる男ってのを見せてやろう。
※ ※ ※
そんなわけで放課後。約束通り琴音ちゃんと映画デートをすることになった。
「えへへ、なんだか緊張しますね」
はにかむ琴音ちゃん。顔面が痛くなるほど力の入った笑みを見せてあげる。
「べ、別に? 普通だし」
嘘だ。めちゃんこ緊張してます。
いざ映画館の前まで来るとドキドキしてきた。よくよく考えたら密室でないにしろ暗闇で隣り合っちゃうんだぜ? 肩が触れたりとか手を握ったりとかやりたい放題なのでは? いいのか映画館!
平日の夕方。行列になるほどではないが、それなりに人がいた。少数だがカップルらしき二人組もちらほら見られる。
「何を観ますか?」
ざっと眺めてみてもジャンルは豊富だ。恋愛にアクション、ホラーやアニメと揃っている。
でも最新のってよくわかんないんだよなぁ。映画なんてレンタル店で借りるタイプだし。わざわざ映画館に行くこと自体があまりなかった。
最先端から置いて行かれてばかりだった俺。そろそろここらで追いついてやってもいいんじゃないかって、思ってみたりもする。
「琴音ちゃんは何か観たい映画ある? できれば選んでほしいな」
これは俺が優柔不断というわけではない。琴音ちゃんの好みを知ろうとする、彼氏としての当然のリサーチである。
まあ、ちょっとは考えた。
恋人との映画。ムードを考えれば恋愛ものがいいのかな、なんて。
ラブシーンにドキドキしながらも釘付けになる俺達。ふと手が重なり、俺と琴音ちゃんは見つめ合う。自然と距離が縮まり、つまりはハッピーエンドである。
だが自分から恋愛ものが観たいだなんて口にするのは恥ずかしい。男は黙っていたい生き物なのだ。
それに俺から提案すると、口が滑って無難にアクションものがいいと言ってしまいそうだ。それはそれで面白そうなのだが、今ではない。
「あたしが選んでいいんですか?」
「もちろん」
「そうですねぇ……」
琴音ちゃんは「うーん」と唸りながらパンフレットを手に取り悩む。
女子なら恋愛ものがいいのだろう。と、考えるのは短絡的かもしれない。
琴音ちゃんは迷っている様子だ。即決できるほどの決め手がないのか。わりとどんなジャンルでもいけるのか?
だがやはり女子。恋愛ものに目が留まる。心の中で彼女の背中を押した。
「こ、これにしましょう!」
「うん」
俺は平静を保った。
彼女が選んだのはアクションものだった。文句はない。ほら、琴音ちゃんの好きなジャンルを知れたのは収穫だしな。
観るものが決まったのでチケットを購入する。琴音ちゃんの分まで買おうとしたら断られた。
「あたしバイトしてますし、自分で払えます」
そうピシャリと断られたら引き下がるしかない。誰だよ女の子におごってあげたら無条件で好感度上がるとか言った奴。責任を取ってほしい。
王道のポップコーンとコーラを買って列へと並ぶ。これもおごらせてはくれなかった。実はワリカンの方が好感度上がるのかな?
「ちなみに、なんでアクション映画を選んだの? 好きな俳優でも出演するのか」
アクションものじゃあドキドキ展開にならないじゃんか。などという不満を押し殺して尋ねてみた。
「い、いえ……その……」
歯切れ悪く口ごもりながらも、彼女は理由を教えてくれた。
「と、友達がこの映画の爆発シーンがすごかったって言っていたんですよ……。あ、あたし爆発好きなんですよね!」
と、目を逸らしながらも教えてくれた。
「そっかー。琴音ちゃんは爆発好きなんだねー」
恋愛は爆発に負けたのか……。
女子って意外と爆発好きなのね。過激なのがいいってことなのかな。勉強になった。
メイドカフェでの勉強がはかどったのか、無事に追試を乗り切った。
「これが最初からできていればなぁ……」
俺に答案用紙を渡しながらの先生のお言葉である。
それは俺のセリフでもある。最初からできるなら苦労なんかない。
追試の問題は前回のテストの内容そのまんまだった。できない方がおかしいってもんだ。これでできていなかったら本当に勉強する気がないのかと思われても文句は言えない。
とにかく追試は終わった。晴れて自由の身になったのだ!
「そんなわけだからデートしようぜ」
晴れ晴れした気持ちで琴音ちゃんをデートに誘える。ちなみに「そんなわけだから」の説明はしていない。追試があっただなんて恥ずかしくて言えやしないよ。
「は、はい。デート……、いいです、よ」
恥ずかしそうにしながらも頷いてくれた。初デートが決定された記念すべき瞬間であった。
次の休みの日まで待とうかと思ったが、待ちきれなかった。琴音ちゃんも本日はバイトがないらしい。ちなみにバイトは週四で入っているようだ。
「デデ、デートって、どこに行くんですか?」
「ふむ」
デート……デートか。初めてのデートってどこに行けばいいんだ?
デートの定番といえば遊園地とか? さすがに放課後に行くのは難しい。遠いし。
それなりに近くてお手頃な場所。思いついたところを口に出してみる。
「映画とかどうよ?」
「いいですね、賛成です」
案外普通に乗ってきてくれた。
映画館は最寄りの駅近くにある。近いし、お値段も……俺が払えばいいか。持ってる男ってのを見せてやろう。
※ ※ ※
そんなわけで放課後。約束通り琴音ちゃんと映画デートをすることになった。
「えへへ、なんだか緊張しますね」
はにかむ琴音ちゃん。顔面が痛くなるほど力の入った笑みを見せてあげる。
「べ、別に? 普通だし」
嘘だ。めちゃんこ緊張してます。
いざ映画館の前まで来るとドキドキしてきた。よくよく考えたら密室でないにしろ暗闇で隣り合っちゃうんだぜ? 肩が触れたりとか手を握ったりとかやりたい放題なのでは? いいのか映画館!
平日の夕方。行列になるほどではないが、それなりに人がいた。少数だがカップルらしき二人組もちらほら見られる。
「何を観ますか?」
ざっと眺めてみてもジャンルは豊富だ。恋愛にアクション、ホラーやアニメと揃っている。
でも最新のってよくわかんないんだよなぁ。映画なんてレンタル店で借りるタイプだし。わざわざ映画館に行くこと自体があまりなかった。
最先端から置いて行かれてばかりだった俺。そろそろここらで追いついてやってもいいんじゃないかって、思ってみたりもする。
「琴音ちゃんは何か観たい映画ある? できれば選んでほしいな」
これは俺が優柔不断というわけではない。琴音ちゃんの好みを知ろうとする、彼氏としての当然のリサーチである。
まあ、ちょっとは考えた。
恋人との映画。ムードを考えれば恋愛ものがいいのかな、なんて。
ラブシーンにドキドキしながらも釘付けになる俺達。ふと手が重なり、俺と琴音ちゃんは見つめ合う。自然と距離が縮まり、つまりはハッピーエンドである。
だが自分から恋愛ものが観たいだなんて口にするのは恥ずかしい。男は黙っていたい生き物なのだ。
それに俺から提案すると、口が滑って無難にアクションものがいいと言ってしまいそうだ。それはそれで面白そうなのだが、今ではない。
「あたしが選んでいいんですか?」
「もちろん」
「そうですねぇ……」
琴音ちゃんは「うーん」と唸りながらパンフレットを手に取り悩む。
女子なら恋愛ものがいいのだろう。と、考えるのは短絡的かもしれない。
琴音ちゃんは迷っている様子だ。即決できるほどの決め手がないのか。わりとどんなジャンルでもいけるのか?
だがやはり女子。恋愛ものに目が留まる。心の中で彼女の背中を押した。
「こ、これにしましょう!」
「うん」
俺は平静を保った。
彼女が選んだのはアクションものだった。文句はない。ほら、琴音ちゃんの好きなジャンルを知れたのは収穫だしな。
観るものが決まったのでチケットを購入する。琴音ちゃんの分まで買おうとしたら断られた。
「あたしバイトしてますし、自分で払えます」
そうピシャリと断られたら引き下がるしかない。誰だよ女の子におごってあげたら無条件で好感度上がるとか言った奴。責任を取ってほしい。
王道のポップコーンとコーラを買って列へと並ぶ。これもおごらせてはくれなかった。実はワリカンの方が好感度上がるのかな?
「ちなみに、なんでアクション映画を選んだの? 好きな俳優でも出演するのか」
アクションものじゃあドキドキ展開にならないじゃんか。などという不満を押し殺して尋ねてみた。
「い、いえ……その……」
歯切れ悪く口ごもりながらも、彼女は理由を教えてくれた。
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と、目を逸らしながらも教えてくれた。
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