【完結】淫獄の人狼ゲームへようこそ

荒巻一青/もふモフ子

文字の大きさ
23 / 154
二日目

警察と、探偵②

しおりを挟む

***

 結局、初瀬山邸に乗り込んだのはいいものの、最上から大した情報は得られないまま大雨のせいで一晩泊まることになり、さらには【人狼ゲーム】にまで参加させられることになるとは、流石俺でも想像できなかった。

 しかも――何だって、あいつまでいるんだ!

 俺は『圏外』で使えないスマートフォンをベッドの上に放り投げ、椅子に座って頭を抱えた。

 何で!
 当たり前のように!
 あの場で優雅に食事してんだ!

 御堂総一朗~~~~~っ!!!

「あ~~~~~っ!クソッ!」

 相変わらずキラキラとした美形っぷりだし、裏で何を考えているか分からない野郎だし!ていうか何で本当にここにいるんだ?まさか俺が追っている事件と何か関係があるのか?

 すでに警察をやめているのに?

 俺に黙って、警察を辞めやがったくせに~~~~~!?!?!?

「……はぁ~~~っ。」

 腹の底から深いため息を吐く。

 落ち着け、俺。
 もうあいつとは関係ないだろう。
 かつてバディを組んでいたからって何だ。今は赤の他人だ。
 あっちも俺のことを無視しているんだから、俺も無視して構わないだろう。よし。

 最優先すべきはこの【人狼ゲーム】をさっさと終わらせて、最上雅志と三島智之、さらには飯島寛の関係を暴き、失踪した二人の行き先を最上に吐いてもらうことだ。

 俺は投げ出したスマートフォンの画面を点灯させ、勝手にインストールされたアプリを開いてみる。
 時刻は午後11時を回った。自分の役割が表示されているはずだ。

「つーか、【人狼ゲーム】なんざやったことないっての。」

 さっさと【人狼】が誰なのか明らかにすれば良いらしいが、どうしたものか……。
 アプリが起動すると、すぐに自分の役割が表示された。

『新田哲生様の役割は、【狩人】です。【狩人】は、自分自身を含めて村人を一人、【人狼】の襲撃から守ることができます。ただし、同一の人物を連続して守ることはできません。』

 どうやら運良く自分は特殊な役割を割り振られたようだ。
 『今晩、誰を守るか選択して下さい。』という表示の下に、参加者の名前が並んでいる。

 誰が敵なのか分からないのだから、守るのは自分自身でいいだろう。
 しかし、選択する名前をスクロールする途中出てきた『御堂総一朗』の名前に、一瞬指の動きが止まった。

「……クソッ!誰がテメェなんざ、守るかよ!」

 自分の名前を選択し、そのままスマートフォンを机上に置いて、ベッドに背中からドサッと倒れ込んだ。
 天井を見上げながら大きく息を吐く。

「なぁにが、探偵だよ……。」

 目を閉じたら、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。

 気づけば、朝になっていた。

 2日目の朝もあいにくの暴風雨で、外に出るのははばかられる天気だった。

 シャワーを浴び、着替えのない俺は部屋の中に準備されていたシャツとスラックスを拝借することにした。
 サイズはなぜかぴったりだ。準備が良すぎて、気持ち悪い。

 昨晩、【人狼ゲーム】がどう動いたのかよりも、初瀬山勇次郎について調べなければならない。

 朝食はどうしようか、とりあえず昨日のあの広間に行ってみようと、一応スマートフォンを持ち、部屋の扉を開けると――。

「おはようございます、お寝坊さん。」

 いけ好かない笑顔を浮かべて、御堂の野郎が目の前に立っていた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...