【完結】さわって言いなり♡催眠セックス

荒巻一青/もふモフ子

文字の大きさ
6 / 54
第一章:憧れの上司と催眠セックス♡

ご利用、ありがとうございます。

しおりを挟む
 本来なら満足感と疲労感でぐっすり眠れるはずなのに、その晩は妙に目がさえていた。

 久木さんとのセックスのあと、二人でシャワーを浴び、久木さんをベッドに寝かせ、俺はリビングのソファーに寝転んだ。

 久木さんには何度も「俺がソファーで寝るから」と言われたが、明らかに体力を消耗しているのはあちらなので、無理矢理寝させた。本人は不服そうだったが。

 でも、しょうがない。俺のベッドは一人用だし、何より二人で一緒にいたらまたムラムラしてしまうそうになる。正直、シャワーのときも、もう一回戦ヤッてしまおうかと思ってしまったくらいだ。あんなに酷い扱いをされて、それでも俺を許してくれる久木さんの包容力と性的魅力が悪い。

 明日も仕事がある。久木さんとの関係が職場にバレるのはまずい。今日、俺が倒れたのは皆知っているだろうから、そこに久木さんの様子がおかしいとなれば、誰かしら違和感を覚える人も出てくる可能性がある。

 まぁ、職場の人たちも久木さん同様、全員支配してしまえば問題無いんだけれど。

 俺は自分の手を頭上に掲げ、ひらひらと動かしてみる。

 試しに久木さんにもう一度能力を使おうとしたが、手は真っ黒にならなかった。一度使った相手には二度と使えないのか、それとも一日に使える回数には制限があるのか。

「もしかしたら、あの一回きりって可能性もあるよなぁ。」

 贅沢はいけないが、一度美味しい蜜を吸ってしまうと、もっともっと味わいたいと欲を出してしまうのが人の性だ。

 あの能力をもう一度使いたい。

 あの能力で、今度は職場の人たちを、その次は――。

 不意に、ブーッ、ブーッとスマホのバイブ音が鳴り、机の上でカタカタとスマホが動き出した。

 久木さんを起こしてはまずいと、電話をかけてきた人の名前もろくに見ず、出てしまった。

「こんな夜中に、いったい、誰ですか……。」

『夜分に失礼いたします。しかし、お話するなら、このタイミングしかないと思いまして。』

「え?」

『使い心地はいかがでしたか?“ヒプノ―シス・ハンド”の。』

「……っ!」

 スマホの画面を確認する。そこには電話番号ではなく、「ヒプノ―シス社」と表示されていた。

 俺はスマホを耳に当て、小声で言う。

「あなたなのですか、俺に、あの黒い玉を寄越したのは!」

『えぇ、そうです。あなたなら、上手に活用してくださると思いまして、勝手ながらモニターとして選ばせていただきました。こちらにも色々な縛りがございまして、詳細な説明書を付属できずにおりましたが、かなり活用できているご様子で安心いたしました。』

 これまでのことを、見られていた?

 俺がキョロキョロしていると、『隠しカメラなど付けてはおりませんよ。』と言ってきた。じゃあ、何で分かるんだと思ったが、未知の存在を相手に、これ以上の詮索はやめておいたほうが良さそうだ。

「使い方については、分からないことばかりですよ。」

『おや、そうでございましたか。しかし、残念です。モニターはこれにておしまいですので、その疑問にはお答えできかねます。』

「何?」

『あくまでこれは一日限定のモニター体験なのです、鬼木唯之助様。もちろん、こちらで勝手に押しつけてしまったものですから、今回のモニター体験で行った暗示はそのまま今後もお楽しみいただけます。しかし、もし、私共の商品を気に入ってくださって、このまま本契約となりましたら、先程の疑問にお答えすることも、さらに今後の唯之助様の活動をサポートすることも可能ですが、いかがいたします?』

 電話口で言われた「モニター体験」「一日限り」の言葉が、頭の中に響き渡る。

 このまま何事もなかったように電話を切っても、久木さんだけは俺のものになる。それだけでも、これまでの状況を考えてみると、奇跡のような出来事だ。あとは割り切って、久木さんと週に何回か、浮気セックスを楽しめばいい。久木さんが誰よりも愛しているのは俺だけだと自信をもって。

 それがいい。この電話口の相手とは、縁を切ったほうが絶対にいい。

 だって相手は、あんな黒い玉を扱っている、未知の存在だぞ?知らぬ間に俺の名前は割れているし、ずっと監視されているわけだし。

 悪魔か、宇宙人かはよく分からない。とにかく、ろくな存在ではないだろう。

 それなのに――。



「本契約するとなると、何を支払えばいいんですか?お金?」



 俺は何を聞いてしまっているのだろう。

『いいえ、唯之助様。我々はそのような即物的なものに興味はございません。』

「では、何を。」

『人間です。唯之助様。』

「……え?」

『例の能力を使い、人間を一人、本社に送っていただきたい。もちろん、運ぶのはこちらで行いますので、唯之助様に行っていただきたいのは、人間の選定とその相手の洗脳です。人間一人で、一ヶ月の能力の試用期間の延長。いかがです?」

 ほら。やっぱり、ろくな相手ではない。

 金ではなく、人間を要求するだって?

 その会社に送られた人間は一体どうなるんだ?

 そんな、道徳心も倫理観も無視した、非人間的な所業、できるわけが――。

「なぁんだ、それくらいでいいんですね!あの能力を使わせてもらうのに、一ヶ月に人間一人でいいなんて、随分お安いですね!」

 ――できちゃうんだよなぁ、これが。
 
「契約については、何か書類とか交わさなくてはいけないんですかねぇ?」

『……いえ。この電話口で、契約はなされたものと判断させていただきます。』

「それなら良かった!」

 他人がどうなろうと、俺に何か、関係あるか?

 道徳心?倫理観?そんなものが、俺を救ってくれたか?

 もう俺は、あの時に、人を、家族を、人生を見限っているんだ。

 今の会社に、久木さんに拾われなかったら、どうせ死ぬつもりでいたんだ。

 俺は隠れてコソコソではなく、表立って久木さんとセックスしたいんだ。職場の人間たちも支配して、大きな家に引っ越して、気に入った男たちと毎日セックス三昧で楽しく暮らしたいんだ!

 それの何が悪いんだ!

『このまま了承の返事をいただけましたら、契約は成立したとみなされます。もう一度、確認いたしますが、“本当によろしい”ので?』

「わざわざご丁寧にそう確認していただけるなんて、意外に良心的なんですかね?答えはイエスです。」

『……承知いたしました。では早速、商品の説明に入らせていただきます。』

 始めに『我々はあなた方人間の言う、“悪魔”のような存在であるとしてください』と前置きをされた上で、次のような説明を受けた。

 まず、悪魔たちは人間を欲しているのだが、直接手が出せない“決まり”になっているという。

 そこで間接的に人間を集めるために開発したのが、この“ヒプノ―シス・ハンド”だ。

 “ヒプノ―シス・ハンド”は名前の通り、相手を催眠状態に陥らせ、好き勝手に支配できる代物だ。最初に手に取って、「ヒプノ―シス・ハンド」と唱えれば、その手に能力が解凍される。

 この“ヒプノ―シス・ハンド”を餌に、甘い蜜に誘われて寄ってきた人間を手足にして、自分たちに必要な人間を間接的に集めるのが、彼らの目的というわけだ。

『本商品の使える回数には制限があります。これは、能力の使用者、そしてその洗脳相手の脳を守るためです。現在は一日一回ですが、慣れてくると回数も増えていきます。』

 なるほど。だから、今日は一回しか発動しなかったのか。

『そして、我々は手に宿った黒いものを“影”と呼んでいますが、相手に触れて“影”を相手の脳に送り込むことで、相手を催眠状態に陥らせています。影が動ける時間にも制限があります。その制限時間を伸ばすために、影を送り込む際は、相手の肩から上を触れるといいでしょう。』

「一度に複数人に能力を使うことは可能なんですか?」

『えぇ、影の使い方が慣れてきて、使いようによっては可能です。ですが、影の扱いに慣れていただくために、まずはお一人、お一人を相手にしていくことをおすすめいたします。』

 一通り、能力の仕組みに対する疑問はこれで解消できた。

 あとは――。

「送る人間についてはどうすればいいですか?何か決まった洗脳の形式とか、ありますか?」

『準備ができ次第、お電話いただければ幸いです。洗脳については、とにかく“ヒプノシス社に従う”ことが理解されていれば、特に形式は問いません。少しくらい、情緒面や精神面で壊れていたとしても、そこまで問題ではありませんから。』

 少し壊れていても、問題はない、か。そういうことを聞くと、俺が今話している相手が人間をどうとも思っていない存在なのだと再認識してしまう。

 まぁ、かくいう俺も傍から見れば、どんぐりの背比べか。

『今後、分からないことがございましたら、お電話で24時間いつでも対応可能です。お気軽にどうぞご連絡下さい。』

「承知しました。」

 それなら、もういいかな。

 電話を切ろうとした俺に、『あぁ、そうそう。』とわざとらしく電話口の悪魔が付け加えた。

『弊社では、“前納サービス”も行っております。納期よりも早めに人間を送ってくださった場合、人数に応じて、様々な特典をご用意させていただいております。ぜひ、ご活用していただければ幸いです。それでは、あなたの暮らしに希望の光を。これから、もどうぞ良きパートナーでありますように。』

 そして、電話は切れた。

「へぇ……“前納サービス”ね。」

 さらに人を悪の道に引きずり込むようなサービスを、最後の最後でサラリと言いやがって。

 やっぱり、悪魔だ。

「いや、それは俺もか。」

 その“前納サービス”にも手を出そうと考えているのだから。

 スマホを机の上に戻し、再びソファーで横になる。

 あぁ、明日から、忙しくなるなぁ――。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました! 最終17位でした!応援ありがとうございます! あらすじ 魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

処理中です...