Blue Flame Little Girl 〜現代ダンジョンで地獄を見た幼女は、幸せに成り上がる〜

ももるる。

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魔法の存在確定。

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 怖い怖い怖い怖い。

 やだよ怖いよ。私はまだ子供なんだぞっ。

 馬鹿みたいな金額に震える私。

 いや、迷宮事変からこっち、世界的に見ればまだ金額は大した事無いと思う。思うけど、それは金額の話しであって、品物が持つ価値を薄める事は無いのだ。

 それと、これらの金額を私が動かすと、金塊やら宝石やらが世界の何処かに生まれるんでしょ?

 そんな理不尽な経済への干渉、私は責任が取れません…………。

 しかも、五層のあの中ボス、私が中ボスだとも思って無かったアイツが倒せない今の世界だと、一層から四層までのドロップでコレでしょ?

 なのに私は五層から十層までのドロップを世界で唯一持ってる人間なのだ。

 一層から四層までのドロップだけで四十億円。ならそこに十層までのドロップを足したらどうなる?

 ダンジョンは先に進めば進むほどモンスターが強くなる。つまり倒しにくくなり、そのドロップの希少価値は上がるのだ。

 ………………凄く、凄く上がるのだ。

「…………銅竜の鱗とか、骨とか、魔石とか、いくらになるの?」

 インベントリの中にあるアイテムはその名前と詳細が表示される。

 だから銅竜の鱗なんか、ただ銅で出来た鱗にしか見えないこのドロップアイテムが、表に出しにくい爆弾である事が分かってしまう。

 ☆
 名称:ブロンズフィニールの鱗。
 ブロンズフィニールの体を包む鱗。
 とても高い魔力伝導率を誇り、魔法の媒体としても優秀。
 あらゆる金属との親和性が高く、合金にすると素材にした金属によって様々な性質を生む。
 ☆

 何がヤバいって、全部ヤバいよ。

 まず魔力伝導率が高い素材ってだけでも結構な爆弾だ。

 アイズギアで少し調べたのだけど、魔石発電はこの魔力伝導率がとても重要らしく、詳しい仕組みはさっぱりだったけど魔力伝導率が高ければ高いほど、多くの電力を生み出せるらしいのだ。

 そしてこの鱗は銅級ダンジョンの最奥で手に入る『魔力伝導率が高い』素材。

 魔力が根付いた世界が欲する、まだ誰にも知られていない、魔力との親和性が他ならないダンジョンに関わる何者かに保証された、ダンジョン由来の金属。

 DMが魔力伝導率の高さにお墨付きを与えたって事実は相当に大きな意味を持つはすだ。

 もうこれだけで、情報の核爆弾みたいに感じる。

 だからこれが世に出るだけで、私が持ってると知られるだけで、世界のエネルギー問題を一変させた魔石発電に携わる国々にとって私は極上の獲物になる。

 これだけで凄くヤバい。とても大変。考えるのが嫌になってお腹が痛くなる。

 なのに、なのに、なのに!

 もっと、もっとヤバい事が書かれてる!

 それはこの一文。『魔法の媒体としても優秀』。これこれ。

 つまり、魔法の実在を保証しちゃう一文なのだ。

「神様が作ったと思われてるダンジョンとDMから、魔法が実在するってお墨付きだもんね、これ」

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