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98話
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探知の反応は、こちらに近づいてくる。そしてこちらが動いていないことが分かっているからだろう、徐々に移動速度を落とし……。見えた。ああ、あれは普通なら絶望への象徴だろう。伝説に語られる姿がそこにはあった。
「ウィンドドラゴン」
高度な知能と強靭な身体、そして魔法耐性、強力な物理攻撃力、魔法攻撃力、直撃すれば骨も残らないと言われるブレス。あらゆる意味での悪夢がそこに顕現している。属性竜の中では最下位のはずではあるが、それはあくまでも竜の中でのこと。僕たちが討伐経験のあるアースドラゴンとはわけが違う。アースドラゴンも竜とされているが、このレベルの竜を比較対象とした場合の呼び名は「亜竜」、そしてウィンドドラゴンを含む属性竜や色竜、更に上位竜は「真竜」と呼ばれる。さらに上位竜の中には「古竜」と呼ばれる存在もいるがそれはもはや神にも等しいとされる存在。これらを討伐したグループにいた場合に初めて呼称される称号が「ドラゴンスレイヤー」。歴史上3度だけ冠されたと言われる称号。100人を超えようという上位戦闘職が組んで大きな被害を出しつつようやく討伐に成功したと言われる明らかに格上と言える存在。それでも僕たちには逃げるという選択肢は既にない。そもそも逃がしてはくれないだろう。僕は1度深呼吸をし、大剣を剣帯に収めた。それを見たミーアも迷いなく2振りの剣を腰に収めてくれた。そして、ゆっくりとウィンドドラゴンの前に歩み寄る。確信は無い、けれどこのクラスの竜ならばという予感はあった。だから次に起こった事に驚くこと無く対応できた。
「止まれ、小さきものよ」
僕たちはその場で立ち止まった。やはりウィンドドラゴンは人の言葉を理解するだけでなく使えるようだ。その言葉は、ややかすれてはいるが十分に聞き取れる。そして、同時に探知では調査団が離脱していくのを感じホッとしていると。
「なぜ、この領域に立ち入った」
「好奇心ですね」
ウィンドドラゴンの問いに僕が答える。ウィンドドラゴンは納得できないのだろう。
「好奇心だと。そんなもののために命を捨てるとでも言うのか」
「人にとって好奇心こそ行動の原動力です。時にそのために命を落とすこともあるでしょうけれど、好奇心があるからこそ、人は今の生活を得、さらに向上させていくことでしょう。そして僕が、あなたの目の前に立った理由の中に好奇心によるところも相当にあります。そして今、僕は人の世界でドラゴンと呼ばれるあなたが人の言葉を使えることを知りました。そしてある意味これは命懸けだったということはあなたなら理解していただけるでしょう」
ウィンドドラゴンは、目を閉じなにやら黙り込んでしまった。しばしの時間が経過し、目を開いたウィンドドラゴンだったが、その目には僕たちを試すかのような光があった。そして、その時には調査団は僕の探知範囲を抜けていた。とりあえずは安全圏に入ったと考えていいだろう。
「好奇心のために命を懸けたと言ったな。ならば、その命ここでもらおう」
「嫌ですよ」
「ほう、命を懸けると言った舌の根の乾かぬ内に言を翻すか」
「いや、命懸けで何かをするのと、そのまま命を差し出すのは別でしょう。僕たちを殺しに来るのなら、全力で抗いますよ。当然でしょう」
「フフフ、ハハハハハ。ならば抗って見せよ」
ウィンドドラゴンのその言葉に、僕とミーアは金色の燐光を放つ剣を抜きウィンドドラゴンの元に駆けた。
「ウィンドドラゴン」
高度な知能と強靭な身体、そして魔法耐性、強力な物理攻撃力、魔法攻撃力、直撃すれば骨も残らないと言われるブレス。あらゆる意味での悪夢がそこに顕現している。属性竜の中では最下位のはずではあるが、それはあくまでも竜の中でのこと。僕たちが討伐経験のあるアースドラゴンとはわけが違う。アースドラゴンも竜とされているが、このレベルの竜を比較対象とした場合の呼び名は「亜竜」、そしてウィンドドラゴンを含む属性竜や色竜、更に上位竜は「真竜」と呼ばれる。さらに上位竜の中には「古竜」と呼ばれる存在もいるがそれはもはや神にも等しいとされる存在。これらを討伐したグループにいた場合に初めて呼称される称号が「ドラゴンスレイヤー」。歴史上3度だけ冠されたと言われる称号。100人を超えようという上位戦闘職が組んで大きな被害を出しつつようやく討伐に成功したと言われる明らかに格上と言える存在。それでも僕たちには逃げるという選択肢は既にない。そもそも逃がしてはくれないだろう。僕は1度深呼吸をし、大剣を剣帯に収めた。それを見たミーアも迷いなく2振りの剣を腰に収めてくれた。そして、ゆっくりとウィンドドラゴンの前に歩み寄る。確信は無い、けれどこのクラスの竜ならばという予感はあった。だから次に起こった事に驚くこと無く対応できた。
「止まれ、小さきものよ」
僕たちはその場で立ち止まった。やはりウィンドドラゴンは人の言葉を理解するだけでなく使えるようだ。その言葉は、ややかすれてはいるが十分に聞き取れる。そして、同時に探知では調査団が離脱していくのを感じホッとしていると。
「なぜ、この領域に立ち入った」
「好奇心ですね」
ウィンドドラゴンの問いに僕が答える。ウィンドドラゴンは納得できないのだろう。
「好奇心だと。そんなもののために命を捨てるとでも言うのか」
「人にとって好奇心こそ行動の原動力です。時にそのために命を落とすこともあるでしょうけれど、好奇心があるからこそ、人は今の生活を得、さらに向上させていくことでしょう。そして僕が、あなたの目の前に立った理由の中に好奇心によるところも相当にあります。そして今、僕は人の世界でドラゴンと呼ばれるあなたが人の言葉を使えることを知りました。そしてある意味これは命懸けだったということはあなたなら理解していただけるでしょう」
ウィンドドラゴンは、目を閉じなにやら黙り込んでしまった。しばしの時間が経過し、目を開いたウィンドドラゴンだったが、その目には僕たちを試すかのような光があった。そして、その時には調査団は僕の探知範囲を抜けていた。とりあえずは安全圏に入ったと考えていいだろう。
「好奇心のために命を懸けたと言ったな。ならば、その命ここでもらおう」
「嫌ですよ」
「ほう、命を懸けると言った舌の根の乾かぬ内に言を翻すか」
「いや、命懸けで何かをするのと、そのまま命を差し出すのは別でしょう。僕たちを殺しに来るのなら、全力で抗いますよ。当然でしょう」
「フフフ、ハハハハハ。ならば抗って見せよ」
ウィンドドラゴンのその言葉に、僕とミーアは金色の燐光を放つ剣を抜きウィンドドラゴンの元に駆けた。
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