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新天地へ
第94話 後方拠点(?)グライナー
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結局マルタさんまで含めて全員で美味しくいただいて楽しい朝食だったわ。あとは、この大量のフォレストクロコの処理よね。
「それで、マルタさん。このフォレストクロコ、全部とは言いませんが買っていただけませんか?私達だけで食べるには量が多いですし、私達はグライナーからクリフに移動するので荷物もあまり増やしたくないという事情もあるもので、引き取ってもらえると助かります」
「そう、ですね。中々の高級食材ですし買取したいのは山々なのですが馬車の空きから言って1体が限界です、すみません」
「そうですか。まさかグライナーまで引きずっていくわけにはいかないから、残りは埋めるしかないな。朝未、ちゃちゃっと穴掘って埋めよう」
あたしは瑶さんに協力してもらってマルタさんに引き取ってもらう1体を解体したうえで、初級水属性魔法”フリーズ”で氷漬けにした。魔法の氷は溶けにくいから、これでグライナーまではもつと思う。ここで、ふっと思いついて残りのワニの肝臓と心臓だけ取り出して氷漬けにして自分たちの荷物にしまっておいた。美味しいは正義。
もろもろの片付けを終えて、あたしたちはグライナーまでの最後の1日を馬車の横で歩く。さすがにこれだけ人の住む領域に近い街道だと襲われにくいらしく、その日は特に何もなくグライナーに到着できた。
「みなさんお疲れ様でした。今回は盗賊に2回、野獣に1回襲われ、普通より危険の多い旅程でしたがみなさんのおかげで無事にここグライナーに到着できました。また機会があればよろしくお願いしますね」
マルタさんのねぎらいの言葉と依頼書へのサインをもらって、あたし達の20日にわたる初の護衛依頼は終わった。
「朝未、ホッとしているのは分かるけど、先にギルドに行くよ。そのあとで、とりあえず今日の宿を取ろう。マルティナさんはもう準備できてるよ」
「はーい」
見れば、瑶さんもマルティナさんも、もう荷物の入ったリュックを背負っているわね。あたしも自分のリュックを背負って瑶さんの横に並んだ。
「ね、瑶さん。宿はギルドで紹介してもらえば早いですよね」
「そうだね、そうしようか」
「クリフに向かうのは2,3日。休養をとってからにしたほうがよろしいかと思います」
あたしと瑶さんが、話しているところにマルティナさんが提案してきたわ。マルティナさんが、こんなふうにあたしと瑶さんの話に割り込んでくるのは珍しい。
「おふたりが、とても強いのは分かっております。それでも慣れない護衛で精神的な疲れはあるのではないでしょうか。資金的にも困窮しているわけでもありません。特に急ぐ旅でもないなか、安全のためにも休息をとることをお勧めします」
あたしは特に疲れを自覚してなかったのでちょっと首を傾げたけど、このあたりはマルティナさんの方が、あたしや瑶さんより経験を積んでいるからその方が良いのよねきっと。そう思って瑶さんに目を向けると目があったので、お互いに苦笑しながらうなずいて、マルティナさんの提案をうけることにした。
まずは、ハンターギルドに向かった。途中街の様子を見ていくと、田舎と言われる割には大きな街で、領都エルリックには当然及ばないけど色々と賑わっている感じがした。
「ハンター向けの店が多い気がするかな」
「そうですね。武器防具も質の高い物が多いように見えます。食料品は携行食料向けが多いようですが、これもハンター向けと考えれば納得ですね」
「このグライナーはクリフの後方拠点的な街ですからね。ハンター向けの店が多いんですよ」
あたしと瑶さんが感想を言い合っていたら、マルティナさんが説明をしてくれたわ。でもわざわざ後方拠点?そんな街があるのね。そこから街を見物しながら、ギルドにむかった。
しばらく歩くと、街の規模のわりにこじんまりとしたハンターギルドの建物をみつけ中に入る。
時間が中途半端なせいかギルドの中はがらんとしていたので適当に受付カウンターに向かう。
「こんにちは」
「はい。いらっしゃいませ。どのような御用でしょうか?」
「護衛でこちらまで来た。依頼達成の確認と宿の紹介を頼む」
受付のお姉さんに瑶さんがそう言ってマルタさんにサインをしてもらってある依頼達成の書類を渡している。
「はい、確かに。すぐに報酬を準備しますので、そちらで少々お待ちください」
あたし達は、言われたように隅にあるベンチに並んで腰を下ろした。
「ね、マルティナさん。ここのギルドって街の規模のわりに小さく見えるんですけど、ってあたしはエルリックのギルドしか知らないんですけど。こんなものなんですか?」
「いえ、ここは……」
ちょっと考えるようなそぶりを見せたマルティナさんの説明によると、このグライナーという街は少し前まで魔獣の領域との最前線だったそうで、今はその役目を、あたし達がこれから向かうクリフに引き継いだそうなのね。それで比較的安全になった関係で人が増えて街は大きくなったけど、ギルドの仕事はちょうど一般のハンター向けに切り替わっている途中ってことでこんなふうなんだって。え?ってことはクリフって魔獣の領域との最前線なの?
「ね、マルティナさん。マルティナさんが拠点の変更先にクリフを勧めたのは?」
「おふたりが力をつけたいと言われていたのでちょうど良いかとおもったものですから」
「それで、マルタさん。このフォレストクロコ、全部とは言いませんが買っていただけませんか?私達だけで食べるには量が多いですし、私達はグライナーからクリフに移動するので荷物もあまり増やしたくないという事情もあるもので、引き取ってもらえると助かります」
「そう、ですね。中々の高級食材ですし買取したいのは山々なのですが馬車の空きから言って1体が限界です、すみません」
「そうですか。まさかグライナーまで引きずっていくわけにはいかないから、残りは埋めるしかないな。朝未、ちゃちゃっと穴掘って埋めよう」
あたしは瑶さんに協力してもらってマルタさんに引き取ってもらう1体を解体したうえで、初級水属性魔法”フリーズ”で氷漬けにした。魔法の氷は溶けにくいから、これでグライナーまではもつと思う。ここで、ふっと思いついて残りのワニの肝臓と心臓だけ取り出して氷漬けにして自分たちの荷物にしまっておいた。美味しいは正義。
もろもろの片付けを終えて、あたしたちはグライナーまでの最後の1日を馬車の横で歩く。さすがにこれだけ人の住む領域に近い街道だと襲われにくいらしく、その日は特に何もなくグライナーに到着できた。
「みなさんお疲れ様でした。今回は盗賊に2回、野獣に1回襲われ、普通より危険の多い旅程でしたがみなさんのおかげで無事にここグライナーに到着できました。また機会があればよろしくお願いしますね」
マルタさんのねぎらいの言葉と依頼書へのサインをもらって、あたし達の20日にわたる初の護衛依頼は終わった。
「朝未、ホッとしているのは分かるけど、先にギルドに行くよ。そのあとで、とりあえず今日の宿を取ろう。マルティナさんはもう準備できてるよ」
「はーい」
見れば、瑶さんもマルティナさんも、もう荷物の入ったリュックを背負っているわね。あたしも自分のリュックを背負って瑶さんの横に並んだ。
「ね、瑶さん。宿はギルドで紹介してもらえば早いですよね」
「そうだね、そうしようか」
「クリフに向かうのは2,3日。休養をとってからにしたほうがよろしいかと思います」
あたしと瑶さんが、話しているところにマルティナさんが提案してきたわ。マルティナさんが、こんなふうにあたしと瑶さんの話に割り込んでくるのは珍しい。
「おふたりが、とても強いのは分かっております。それでも慣れない護衛で精神的な疲れはあるのではないでしょうか。資金的にも困窮しているわけでもありません。特に急ぐ旅でもないなか、安全のためにも休息をとることをお勧めします」
あたしは特に疲れを自覚してなかったのでちょっと首を傾げたけど、このあたりはマルティナさんの方が、あたしや瑶さんより経験を積んでいるからその方が良いのよねきっと。そう思って瑶さんに目を向けると目があったので、お互いに苦笑しながらうなずいて、マルティナさんの提案をうけることにした。
まずは、ハンターギルドに向かった。途中街の様子を見ていくと、田舎と言われる割には大きな街で、領都エルリックには当然及ばないけど色々と賑わっている感じがした。
「ハンター向けの店が多い気がするかな」
「そうですね。武器防具も質の高い物が多いように見えます。食料品は携行食料向けが多いようですが、これもハンター向けと考えれば納得ですね」
「このグライナーはクリフの後方拠点的な街ですからね。ハンター向けの店が多いんですよ」
あたしと瑶さんが感想を言い合っていたら、マルティナさんが説明をしてくれたわ。でもわざわざ後方拠点?そんな街があるのね。そこから街を見物しながら、ギルドにむかった。
しばらく歩くと、街の規模のわりにこじんまりとしたハンターギルドの建物をみつけ中に入る。
時間が中途半端なせいかギルドの中はがらんとしていたので適当に受付カウンターに向かう。
「こんにちは」
「はい。いらっしゃいませ。どのような御用でしょうか?」
「護衛でこちらまで来た。依頼達成の確認と宿の紹介を頼む」
受付のお姉さんに瑶さんがそう言ってマルタさんにサインをしてもらってある依頼達成の書類を渡している。
「はい、確かに。すぐに報酬を準備しますので、そちらで少々お待ちください」
あたし達は、言われたように隅にあるベンチに並んで腰を下ろした。
「ね、マルティナさん。ここのギルドって街の規模のわりに小さく見えるんですけど、ってあたしはエルリックのギルドしか知らないんですけど。こんなものなんですか?」
「いえ、ここは……」
ちょっと考えるようなそぶりを見せたマルティナさんの説明によると、このグライナーという街は少し前まで魔獣の領域との最前線だったそうで、今はその役目を、あたし達がこれから向かうクリフに引き継いだそうなのね。それで比較的安全になった関係で人が増えて街は大きくなったけど、ギルドの仕事はちょうど一般のハンター向けに切り替わっている途中ってことでこんなふうなんだって。え?ってことはクリフって魔獣の領域との最前線なの?
「ね、マルティナさん。マルティナさんが拠点の変更先にクリフを勧めたのは?」
「おふたりが力をつけたいと言われていたのでちょうど良いかとおもったものですから」
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