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力をつけるために
第111話 5級
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「ごちそうさま。おいしかったよ」
「ごちそうさまでした。これもお2人の国の料理なんですね。とても美味しかったです。ただ、フォークだとちょっと食べにくかったので、そのお箸というものの使い方を今度教えていただけますか?」
うどんをたっぷりと堪能して食後のお茶を楽しんでいると玄関に人の気配がした。別に探知魔法を展開していなくてもこの程度なら分かるようになったのよね。それでも念のためマインドサーチを発動する。
「玄関に人です。来客ですかね。マインドサーチには悪意は感じられません」
「わたしが出ます」
あたしの言葉にマルティナさんが即座に反応して玄関に向かってくれた。
ウィンドイヤーを発動すれば玄関での会話くらいいくらでも聞けるけど、別に敵意のある相手じゃないしいいわよね。
「ハンターギルドからの使いでした」
少しして戻ってきたマルティナさんは単なる言伝だったという。
「早めにハンターギルドに来てほしいそうです」
「要件は何か聞いている?」
「いえヨウ様、使いの者も単にギルドに来てほしいとの伝言だけだそうです」
「朝未、とりあえず使いの人間からは悪意は感じられなかったんだよね」
マルティナさんからの話に瑶さんがあたしに確認をとってきた。
「ええ、少なくとも使いの人自身には悪意は感じられませんでした。それに現状あたし達に悪意を向ける理由はハンターギルドには無いと思うんですよね」
「そうだね。とは言っても理由も分からないし、行ってみるしかないかな」
瑶さんの言葉にあたし達は身支度を整えてハンターギルドに向かうことにした。
「暁影のそらのみなさん、お待ちしておりました」
ハンターギルドではさっそくパオラさんが声をかけてきてくれた。
「何か用があるとか?」
「ええ、要件はふたつありまして、ひとつは、ついでの時でもよかったのですが、みなさんしばらくギルドに顔を出されなかったので、お待ちしている間に別件が持ち上がったものですから」
「ああ、すまない。装備の注文にグライナーに行ってたんだ。それで、せっかくだから装備が揃うまでは狩りを控えめにしようって事になってな」
「そうなんですね。慎重で良いと思います」
「ところで呼ばれた要件は?」
「あ、そうでした。こちらへ」
あたし達がパオラさんに連れられて行ったのは、カウンターの奥の部屋。そういえばエルリックでも、こんな部屋につれていかれたことあったわね。
「こちらでお待ちください」
パオラさんは、あたし達にお茶を出すと、一旦部屋を出ていった。
「これってギルマス登場パターンかしらね」
「そうだろうね。そうじゃなきゃ、パオラさんがわざわざ席を外す必要ないからね」
あたし達がお茶を飲み終わり、少し手持ち無沙汰を感じ始めたころにドアがノックされた。
「はい、どうぞ」
「お待たせしました」
パオラさんにドアを開けさせて入ってきたのは予想していたのとは違ったやや優男風の人だった。
「ご紹介します。こちらハンターギルドクリフ支部ギルドマスターのアイノアです」
「アイノア……さん?」
アイノア……女性名よね。まあ女性と言われても違和感のない見た目だけど、ハンターギルドのギルドマスターが女性ってあるのかしら?
「はじめまして。ギルドマスターのアイノアです。こう見えても女ですよ。女のギルドマスターは珍しいので戸惑うのは分かりますが、実力さえあれば女だからって何か変わるわけでは無いですし、これでも元4級ハンターなんですよ」
「ご、ごめんなさい」
「ふふ、気にしなくていいんですよ」
「ギルマス、そろそろ本題を」
あたしとアイノアさんのやりとりにパオラさんが、そろそろと口をはさんできた。
「そうだな。では、さっそく本題に入ろう」
アイノアさんの言葉に、パオラさんが口を開いた。
「ヨウ様、アサミ様。ご起立願います」
パオラさんの言葉に従いあたしと瑶さんは立ち上がる。
「ヨウならびにアサミ。2人の実績および実力を勘案し、ここに5級ハンターへの昇級を認める」
「は?もうですか?」
「ふ、初日からオーガやトロールを単独パーティーで狩ってくるやつらを6級のままにしてはおけんよ。パオラ、ハンター証を」」
「ヨウ様、アサミ様こちらが新しいハンター証となります。6級のハンター証と交換になります」
あたしと瑶さんが6級のハンター証である銅の板をパオラさんに渡すと引き換えに銀のハンター証を渡された。
「はい、これでヨウ様とアサミ様もマルティナと並んで5級ハンターとなります。悪いけどマルティナは5級のまま据え置きね。実力があるのは分かっているからじっくり実績を積んでね」
「分かっている。さすがに4級としての働きはまだしていないのは理解しているわ」
「さて、ヨウとアサミのランクアップが澄んだところで、もうひとつの方だ。ああ、座ってくれ」
アイノアさんの言葉にあたし達はテーブルについた。
「それで、もうひとつのお話というのは、なんでしょうか?」
「まあ、あわてるな。まずは、マルティナはこのクリフ周辺の魔物の種類について知っているよな」
「え、ええ。あまり深いところまで探索したことはありませんが、浅い場所でのものなら。主にゴブリンやオーク、稀にオーガやトロールが出てくるくらいですね。クリフで活動するハンターとしては実力の低いハンターパーティーがオーガやトロールに出会うと痛い目に合うって感じですね」
「そうだ。オーガやトロールは6級ハンターパーティーには少々脅威だが、そんなものはそうそう出てこない。警戒を怠らず浅い場所で狩りをしている分には6級でも十分対応できるはずなんだ。はずなんだが、最近6級ハンターパーティーの未帰還が相次いでいる。さらに、一部ハンターからアンデッドの目撃証言があったんだ」
「アンデッドってゾンビとかスケルトンとかですか?」
「主にはその2種類のようだな。他にシャドウが数体確認されている」
うわあ、嫌な予感がバシバシするわね。
「ごちそうさまでした。これもお2人の国の料理なんですね。とても美味しかったです。ただ、フォークだとちょっと食べにくかったので、そのお箸というものの使い方を今度教えていただけますか?」
うどんをたっぷりと堪能して食後のお茶を楽しんでいると玄関に人の気配がした。別に探知魔法を展開していなくてもこの程度なら分かるようになったのよね。それでも念のためマインドサーチを発動する。
「玄関に人です。来客ですかね。マインドサーチには悪意は感じられません」
「わたしが出ます」
あたしの言葉にマルティナさんが即座に反応して玄関に向かってくれた。
ウィンドイヤーを発動すれば玄関での会話くらいいくらでも聞けるけど、別に敵意のある相手じゃないしいいわよね。
「ハンターギルドからの使いでした」
少しして戻ってきたマルティナさんは単なる言伝だったという。
「早めにハンターギルドに来てほしいそうです」
「要件は何か聞いている?」
「いえヨウ様、使いの者も単にギルドに来てほしいとの伝言だけだそうです」
「朝未、とりあえず使いの人間からは悪意は感じられなかったんだよね」
マルティナさんからの話に瑶さんがあたしに確認をとってきた。
「ええ、少なくとも使いの人自身には悪意は感じられませんでした。それに現状あたし達に悪意を向ける理由はハンターギルドには無いと思うんですよね」
「そうだね。とは言っても理由も分からないし、行ってみるしかないかな」
瑶さんの言葉にあたし達は身支度を整えてハンターギルドに向かうことにした。
「暁影のそらのみなさん、お待ちしておりました」
ハンターギルドではさっそくパオラさんが声をかけてきてくれた。
「何か用があるとか?」
「ええ、要件はふたつありまして、ひとつは、ついでの時でもよかったのですが、みなさんしばらくギルドに顔を出されなかったので、お待ちしている間に別件が持ち上がったものですから」
「ああ、すまない。装備の注文にグライナーに行ってたんだ。それで、せっかくだから装備が揃うまでは狩りを控えめにしようって事になってな」
「そうなんですね。慎重で良いと思います」
「ところで呼ばれた要件は?」
「あ、そうでした。こちらへ」
あたし達がパオラさんに連れられて行ったのは、カウンターの奥の部屋。そういえばエルリックでも、こんな部屋につれていかれたことあったわね。
「こちらでお待ちください」
パオラさんは、あたし達にお茶を出すと、一旦部屋を出ていった。
「これってギルマス登場パターンかしらね」
「そうだろうね。そうじゃなきゃ、パオラさんがわざわざ席を外す必要ないからね」
あたし達がお茶を飲み終わり、少し手持ち無沙汰を感じ始めたころにドアがノックされた。
「はい、どうぞ」
「お待たせしました」
パオラさんにドアを開けさせて入ってきたのは予想していたのとは違ったやや優男風の人だった。
「ご紹介します。こちらハンターギルドクリフ支部ギルドマスターのアイノアです」
「アイノア……さん?」
アイノア……女性名よね。まあ女性と言われても違和感のない見た目だけど、ハンターギルドのギルドマスターが女性ってあるのかしら?
「はじめまして。ギルドマスターのアイノアです。こう見えても女ですよ。女のギルドマスターは珍しいので戸惑うのは分かりますが、実力さえあれば女だからって何か変わるわけでは無いですし、これでも元4級ハンターなんですよ」
「ご、ごめんなさい」
「ふふ、気にしなくていいんですよ」
「ギルマス、そろそろ本題を」
あたしとアイノアさんのやりとりにパオラさんが、そろそろと口をはさんできた。
「そうだな。では、さっそく本題に入ろう」
アイノアさんの言葉に、パオラさんが口を開いた。
「ヨウ様、アサミ様。ご起立願います」
パオラさんの言葉に従いあたしと瑶さんは立ち上がる。
「ヨウならびにアサミ。2人の実績および実力を勘案し、ここに5級ハンターへの昇級を認める」
「は?もうですか?」
「ふ、初日からオーガやトロールを単独パーティーで狩ってくるやつらを6級のままにしてはおけんよ。パオラ、ハンター証を」」
「ヨウ様、アサミ様こちらが新しいハンター証となります。6級のハンター証と交換になります」
あたしと瑶さんが6級のハンター証である銅の板をパオラさんに渡すと引き換えに銀のハンター証を渡された。
「はい、これでヨウ様とアサミ様もマルティナと並んで5級ハンターとなります。悪いけどマルティナは5級のまま据え置きね。実力があるのは分かっているからじっくり実績を積んでね」
「分かっている。さすがに4級としての働きはまだしていないのは理解しているわ」
「さて、ヨウとアサミのランクアップが澄んだところで、もうひとつの方だ。ああ、座ってくれ」
アイノアさんの言葉にあたし達はテーブルについた。
「それで、もうひとつのお話というのは、なんでしょうか?」
「まあ、あわてるな。まずは、マルティナはこのクリフ周辺の魔物の種類について知っているよな」
「え、ええ。あまり深いところまで探索したことはありませんが、浅い場所でのものなら。主にゴブリンやオーク、稀にオーガやトロールが出てくるくらいですね。クリフで活動するハンターとしては実力の低いハンターパーティーがオーガやトロールに出会うと痛い目に合うって感じですね」
「そうだ。オーガやトロールは6級ハンターパーティーには少々脅威だが、そんなものはそうそう出てこない。警戒を怠らず浅い場所で狩りをしている分には6級でも十分対応できるはずなんだ。はずなんだが、最近6級ハンターパーティーの未帰還が相次いでいる。さらに、一部ハンターからアンデッドの目撃証言があったんだ」
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