136 / 155
召喚の影響?
第136話 再会
しおりを挟む
あたし達はギルマスター、アレクセイさんの話を聞いた後、とりあえずはということで宿をとった。ハンターとしてそれなりに稼いできたので、最高級とは言わないけれど、この世界ではそこそこに良い宿をギルドで紹介してもらった。
「それで、どうします?」
「どうしようかね」
マルティナさんと瑶さんが話しているのはアレクセイさんからの依頼について。あたしとしても判断に困るのよね。
「アンデッドの発生状況の調査ですよね。アレクセイさんにあたし達の情報ってさすがに入ってないですよね」
「おそらく情報は入ってないと思います。ただ、5級ハンター3人のパーティーというのはさすがに多くないので、対応力に期待されているというところでしょう。非実体系のアンデッドの討伐は期待していなくても、実体系のアンデッドならある程度斃せて、非実体系のアンデッドが出てきても離脱くらいは出来ると思われているんじゃないでしょうか」
「で、離脱してくれれば情報は入るということか」
「期限は10日間でしたよね。これは、どうとればいいんでしょう?」
「10日で原因を探れという意味か、それとも10日で分かる範囲で構わないという意味か。まあ状況を考えれば後者だろうけど、まあこれは確認すればいいことではある」
「あ、ひょっとすると10日後に何かあってそこまでに分かる情報だけでも欲しいってこともあるんじゃないですか?」
「そうかもしれないし、そうでないかもしれない。まあ、そこはさっきも言ったけど受ける方向になった時に確認でいいと思うよ」
そんな簡単な打合せの後、あたし達は宿の食堂に移動した。
「夕食3人分頼む」
「はい。本日はボア肉のシチューと香草サラダそれにガーリックトースト。それにお好みのお飲み物をお選びいただけます。お飲み物はいかがいたしますか?」
「飲み物はなにがありますか?」
「お酒でしたらワイン、エール、ミード、シードル。お酒が苦手な方にはラルクかケレスの果実水があります」
「私はワインをもらおうか」
「あたしは、ミード……。いえ、やっぱりケレスの果実水にします」
お酒を頼もうとしたら瑶さんに睨まれちゃった。ケレスは地球のオレンジに似た果物で結構好きなのよね。でも、たまにはお酒も試させてほしいな。一口でいいんだけどなあ。
そんなことをあたしが考えている間にマルティナさんはシードルを頼んでいる。
「はい、承りました。少々お待ちください」
注文を済ませたあたし達が椅子に体を預けくつろぎ始めたところに声が掛かった。
「あれ。ひょっとして瑶様じゃないですか?」
あたし達が振り向いた先には、この世界に来て初めて交流を持った商人のミーガンさんがいた。
「ミーガンさん。お久しぶりです。奇遇ですね」
「えと、お嬢さんはどなたでしょうか。どこかでお見かけしたような気はするのですが」
あたしが声を掛けると、ミーガンさんは何か変な顔をしてる。
「瑶さんの事は分かって、あたしの事は分からないってちょっと冷たすぎるのではないですか?」
ミーガンさんの目が泳ぎ、何かを考えているようね。
「まさかと思いますが、朝未様、ですか?」
しばらく考えたあとに、ミーガンさんはおそるおそるあたしの名前を口にした。
「やっと思い出してくれたんですね。あたしそんなに印象薄いですか?」
「いえ、そのエルリックでお会いしていた頃はもっと、その……」
「もっと、なんですか?」
「その、1年も経たないのに随分と成長されて見違えました。もう、大人の女性ですね」
ふむ、ミーガンさんから見てもあたしってわからないくらいに成長したってことね。
「ね、ミーガンさんから見て、今のあたしっていくつくらいに見えます?それと初めて会った時のあたしはいくつ位にみえてました?」
ちょっと気になって聞いてみた。
「そうですね。今の朝未様は、20歳くらいに見えます。初めてお会いした時には、正直なところ10歳そこそこに見えたものなのですが……。これが、高位ハンターが最も良い年代の身体になっていくというあれですか。そういえば瑶様も若返られているようですね」
あ、瑶さんがちょっと驚いた顔してるわね。
「瑶さん、自分では気づいてなかったんですか?」
「力がついたなとか、引き締まってきたなとは思ったけどね。鏡で自分を見る機会も無いしね」
そういえばあたしは、背が伸びたり胸がって以外は気付かずに言われて気付いた面もあったわね。
そこでふっと気付いた。マルティナさんは、初めて会った時と変わらないけど、どうなのかしら。
「でもマルティナさんは、初めて会った時と変わらない感じですね」
「わたしの場合は、もともとの年齢が27歳ですので、変わったとしてもあまりわからないのだと思います。それにアサミ様やヨウ様のように特別に強くなったわけではありませんし」
「マルティナさんは、十分に強いと思いますけど。そっか27歳くらいからだと確かに見た目はほとんど変わらないんですね」
年齢の話は微妙に気まずいわね。
「それはそうと、ミーガンさんはどうしてここに?」
「ヨウ様、何をおっしゃいますか。わたしは商人ですよ。商売で旅をしているのです。今回もトランへ向かうところです。いつもと変わりません。ただ……」
「ただ、ここからの護衛が見つからずに足止め、ですか?」
「そうなんです。そして困っているところにあなた方と再会できました。これは天啓といえるんではないでしょうか。そこで、あなた方にトランまでの護衛を依頼したいと思うのですが、いかがでしょうか?」
「それで、どうします?」
「どうしようかね」
マルティナさんと瑶さんが話しているのはアレクセイさんからの依頼について。あたしとしても判断に困るのよね。
「アンデッドの発生状況の調査ですよね。アレクセイさんにあたし達の情報ってさすがに入ってないですよね」
「おそらく情報は入ってないと思います。ただ、5級ハンター3人のパーティーというのはさすがに多くないので、対応力に期待されているというところでしょう。非実体系のアンデッドの討伐は期待していなくても、実体系のアンデッドならある程度斃せて、非実体系のアンデッドが出てきても離脱くらいは出来ると思われているんじゃないでしょうか」
「で、離脱してくれれば情報は入るということか」
「期限は10日間でしたよね。これは、どうとればいいんでしょう?」
「10日で原因を探れという意味か、それとも10日で分かる範囲で構わないという意味か。まあ状況を考えれば後者だろうけど、まあこれは確認すればいいことではある」
「あ、ひょっとすると10日後に何かあってそこまでに分かる情報だけでも欲しいってこともあるんじゃないですか?」
「そうかもしれないし、そうでないかもしれない。まあ、そこはさっきも言ったけど受ける方向になった時に確認でいいと思うよ」
そんな簡単な打合せの後、あたし達は宿の食堂に移動した。
「夕食3人分頼む」
「はい。本日はボア肉のシチューと香草サラダそれにガーリックトースト。それにお好みのお飲み物をお選びいただけます。お飲み物はいかがいたしますか?」
「飲み物はなにがありますか?」
「お酒でしたらワイン、エール、ミード、シードル。お酒が苦手な方にはラルクかケレスの果実水があります」
「私はワインをもらおうか」
「あたしは、ミード……。いえ、やっぱりケレスの果実水にします」
お酒を頼もうとしたら瑶さんに睨まれちゃった。ケレスは地球のオレンジに似た果物で結構好きなのよね。でも、たまにはお酒も試させてほしいな。一口でいいんだけどなあ。
そんなことをあたしが考えている間にマルティナさんはシードルを頼んでいる。
「はい、承りました。少々お待ちください」
注文を済ませたあたし達が椅子に体を預けくつろぎ始めたところに声が掛かった。
「あれ。ひょっとして瑶様じゃないですか?」
あたし達が振り向いた先には、この世界に来て初めて交流を持った商人のミーガンさんがいた。
「ミーガンさん。お久しぶりです。奇遇ですね」
「えと、お嬢さんはどなたでしょうか。どこかでお見かけしたような気はするのですが」
あたしが声を掛けると、ミーガンさんは何か変な顔をしてる。
「瑶さんの事は分かって、あたしの事は分からないってちょっと冷たすぎるのではないですか?」
ミーガンさんの目が泳ぎ、何かを考えているようね。
「まさかと思いますが、朝未様、ですか?」
しばらく考えたあとに、ミーガンさんはおそるおそるあたしの名前を口にした。
「やっと思い出してくれたんですね。あたしそんなに印象薄いですか?」
「いえ、そのエルリックでお会いしていた頃はもっと、その……」
「もっと、なんですか?」
「その、1年も経たないのに随分と成長されて見違えました。もう、大人の女性ですね」
ふむ、ミーガンさんから見てもあたしってわからないくらいに成長したってことね。
「ね、ミーガンさんから見て、今のあたしっていくつくらいに見えます?それと初めて会った時のあたしはいくつ位にみえてました?」
ちょっと気になって聞いてみた。
「そうですね。今の朝未様は、20歳くらいに見えます。初めてお会いした時には、正直なところ10歳そこそこに見えたものなのですが……。これが、高位ハンターが最も良い年代の身体になっていくというあれですか。そういえば瑶様も若返られているようですね」
あ、瑶さんがちょっと驚いた顔してるわね。
「瑶さん、自分では気づいてなかったんですか?」
「力がついたなとか、引き締まってきたなとは思ったけどね。鏡で自分を見る機会も無いしね」
そういえばあたしは、背が伸びたり胸がって以外は気付かずに言われて気付いた面もあったわね。
そこでふっと気付いた。マルティナさんは、初めて会った時と変わらないけど、どうなのかしら。
「でもマルティナさんは、初めて会った時と変わらない感じですね」
「わたしの場合は、もともとの年齢が27歳ですので、変わったとしてもあまりわからないのだと思います。それにアサミ様やヨウ様のように特別に強くなったわけではありませんし」
「マルティナさんは、十分に強いと思いますけど。そっか27歳くらいからだと確かに見た目はほとんど変わらないんですね」
年齢の話は微妙に気まずいわね。
「それはそうと、ミーガンさんはどうしてここに?」
「ヨウ様、何をおっしゃいますか。わたしは商人ですよ。商売で旅をしているのです。今回もトランへ向かうところです。いつもと変わりません。ただ……」
「ただ、ここからの護衛が見つからずに足止め、ですか?」
「そうなんです。そして困っているところにあなた方と再会できました。これは天啓といえるんではないでしょうか。そこで、あなた方にトランまでの護衛を依頼したいと思うのですが、いかがでしょうか?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
石塔に幽閉って、私、石の聖女ですけど
ハツカ
恋愛
私はある日、王子から役立たずだからと、石塔に閉じ込められた。
でも私は石の聖女。
石でできた塔に閉じ込められても何も困らない。
幼馴染の従者も一緒だし。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる