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第134話 母親の弁当
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「あ、愛翔君、桜さん、楓さん」
昼休み、愛翔たち3人が机を寄せ合い弁当を開いたところに声を掛けてきたのは
「あ、丘先輩。こんちわ」
「こんにちは」
「うぐ、うぐ、こ、こんにちは丘先輩」
挨拶を送る3人。桜は既に1口目を口に入れていたため、喉につまらせそうになりつつどうにか声をだした。そして
「あ、あれ?加藤君も」
少しオドオドしつつ丘の後ろについてきていた加藤に愛翔が気付いた。
「ふふ、お昼を一緒させてもらいたいなと思ってきたのだけど、良いかしら?」
突然の丘の申し入れとは言え、知らない間柄でもないと、愛翔は桜と楓をチラリと見やり、拒否の表情が無いのを見ると
「ええ、どうぞ。加藤君も」
近くの机を寄せ丘と加藤を合わせた5人で弁当を開いた。
「それにしても丘先輩、何かあったんですか?」
楓がどうしたのかと疑問を丘にむけた。
「特に何があったわけじゃないのだけどね。みんなと仲良くなりたいと思うんだけど、学年が違うと中々会うことも無いじゃない。だからお昼ならって思って。でここに来る途中で加藤君を見つけたから誘ってきたのよ」
「そ、それは加藤君大変だったわね。大丈夫かしら?」
楓が”やっちゃったの”というような雰囲気を出しながら加藤をいたわる。
「それは、まあなんとか」
言葉少なに加藤は答えるけれど、その表情が心情を表していた。それに対し丘は、無頓着で
「大変って、何がかしら?」
これについては桜も少しばかりとは言えない経験があるため溜息をつきつつ
「丘先輩は自覚が無さ過ぎです。あたしもあまり人の事は言えない自覚はあるのですけど。”丘様”と称される先輩に1年生男子が呼び出されたら、そりゃ色々な視線にさらされますよ」
桜の指摘にめんどくさいとばかり顔を顰める丘。
「ニックネームまではともかく勝手に祭り上げるのはやめて欲しい物よね。ってあなた達3人には言うまでもないでしょうけど。ね女神様に天使様に守護神様」
とたんに顔を顰める愛翔たち3人。実際に桜を筆頭に3人はそのために嫌がらせに合っている。
「そういえば丘先輩、中間試験で断トツの1位でしたね。おめでとうございます。」
話題を変えようと楓が試験結果について触れる。
「そう言いつつ、ここに1年のワン・ツー・スリーが揃っているのもどうだろうと思うのだけれどね。加藤君も18位に居たようだし」
「え?」
ここに至ってようやく楓が自分たちのグループの状況に何かを感じ周りを見回す。羨ましそうな目、妬ましそうな目、声を掛けたいけれど躊躇しているクラスメートたち良くも悪くも注目を集めていた。
「ま、周囲の目を気にしすぎても仕方ないだろ。弁当食おうぜ」
愛翔はもう弁当のふたを開けていた。
「そうね、食べましょ」
愛翔に続いて桜も弁当に箸をのばした。そして楓が弁当のふたを開けたところで丘が不思議そうな顔をする。
「あ、あの3人のお弁当。サイズこそ違うけど中身が一緒にみえるのだけど」
それに対しては桜と楓が嬉しそうだ。そして楓が答えることに
「私たち3人でお弁当を順番に作り合ってるんですよ。今日は愛翔が作ってくれたお弁当です」
その中身は鶏むね肉の野菜炒め、ほうれん草ナムル、アスパラベーコン、ゆで卵の輪切り、そして白米。
「え、ウソ。愛翔君、こんなに料理もできるの?」
目を見張る加藤と丘。
「愛翔君ちょっと、おかず交換してくれない?」
丘は興味津々で我慢ができなかったようだ。
「え、良いですけど。どれが良いですか?」
「ちょ、ちょっと愛翔、交換ならあたしのでも良いわよね」
桜が止めに入ったけれど
「いや、桜や楓の弁当だと量が少なめだろ。俺の作ったおかずちゃんと食べて欲しいんだよね」
と愛翔が言うと、桜は頬を桜色に染め、何かくねくねしながら少しばかり葛藤したあとで
「む、むうぅ、そ、愛翔がそう言うのなら……」
ということで愛翔と丘のおかず交換となった。
「その、この豚肉の生姜焼きと鶏むね肉の野菜炒めを少しずつ交換でどう?」
「お、おいしい。愛翔君、本当になんでもできるのね」
「丘先輩の生姜焼きも美味しいですよ。これ丘先輩の手作りですか」
愛翔の問いかけに丘が目を泳がせる。
「ああ、その。うちはお母さんが、どうしても作るって言ってくれて、なのでお母さん作……です」
後半に行くにしたがって小声になる丘だったけれど
「良いじゃないですか、俺、小さいころから父さんに時間のあるときには男飯の弁当を持たせてもらいましたけど大体は買い弁か自作だったんで羨ましいですよ」
翌日
「あ、愛翔君。今日はこの玉子焼きを……」
「丘先輩ごめんなさい。今日の弁当は桜が作ってくれたものなので」
「いえ、実はちょっと今日はお腹があまり空いていなくて少しだけ助けてもらえると」
翌々日
「愛翔君、その今日のハンバーグを……」
更に
「愛翔君、今日の……」
「丘先輩。仲良くなろうとしてお弁当の交換というのは分からないではないですが、ちょっと行きすぎでは?」
ついに楓が指摘すると。
「ご、ごめんなさい。愛翔君が母親の作ったお弁当を食べたことが無いと言っていたので少しでもと思ってしまって」
「それにしたって、それは実の母親のお弁当ということであって丘先輩のお母さんの作ったお弁当ではちょっと違うでしょう」
「そうよね、ごめんなさい。暴走してしまったわね」
目を伏せ謝罪の言葉を口にする丘に
「いえ、謝られるほどではないです。俺もすこしビックリしていただけですから。でも気持ちだけありがたくいただいておきます」
昼休み、愛翔たち3人が机を寄せ合い弁当を開いたところに声を掛けてきたのは
「あ、丘先輩。こんちわ」
「こんにちは」
「うぐ、うぐ、こ、こんにちは丘先輩」
挨拶を送る3人。桜は既に1口目を口に入れていたため、喉につまらせそうになりつつどうにか声をだした。そして
「あ、あれ?加藤君も」
少しオドオドしつつ丘の後ろについてきていた加藤に愛翔が気付いた。
「ふふ、お昼を一緒させてもらいたいなと思ってきたのだけど、良いかしら?」
突然の丘の申し入れとは言え、知らない間柄でもないと、愛翔は桜と楓をチラリと見やり、拒否の表情が無いのを見ると
「ええ、どうぞ。加藤君も」
近くの机を寄せ丘と加藤を合わせた5人で弁当を開いた。
「それにしても丘先輩、何かあったんですか?」
楓がどうしたのかと疑問を丘にむけた。
「特に何があったわけじゃないのだけどね。みんなと仲良くなりたいと思うんだけど、学年が違うと中々会うことも無いじゃない。だからお昼ならって思って。でここに来る途中で加藤君を見つけたから誘ってきたのよ」
「そ、それは加藤君大変だったわね。大丈夫かしら?」
楓が”やっちゃったの”というような雰囲気を出しながら加藤をいたわる。
「それは、まあなんとか」
言葉少なに加藤は答えるけれど、その表情が心情を表していた。それに対し丘は、無頓着で
「大変って、何がかしら?」
これについては桜も少しばかりとは言えない経験があるため溜息をつきつつ
「丘先輩は自覚が無さ過ぎです。あたしもあまり人の事は言えない自覚はあるのですけど。”丘様”と称される先輩に1年生男子が呼び出されたら、そりゃ色々な視線にさらされますよ」
桜の指摘にめんどくさいとばかり顔を顰める丘。
「ニックネームまではともかく勝手に祭り上げるのはやめて欲しい物よね。ってあなた達3人には言うまでもないでしょうけど。ね女神様に天使様に守護神様」
とたんに顔を顰める愛翔たち3人。実際に桜を筆頭に3人はそのために嫌がらせに合っている。
「そういえば丘先輩、中間試験で断トツの1位でしたね。おめでとうございます。」
話題を変えようと楓が試験結果について触れる。
「そう言いつつ、ここに1年のワン・ツー・スリーが揃っているのもどうだろうと思うのだけれどね。加藤君も18位に居たようだし」
「え?」
ここに至ってようやく楓が自分たちのグループの状況に何かを感じ周りを見回す。羨ましそうな目、妬ましそうな目、声を掛けたいけれど躊躇しているクラスメートたち良くも悪くも注目を集めていた。
「ま、周囲の目を気にしすぎても仕方ないだろ。弁当食おうぜ」
愛翔はもう弁当のふたを開けていた。
「そうね、食べましょ」
愛翔に続いて桜も弁当に箸をのばした。そして楓が弁当のふたを開けたところで丘が不思議そうな顔をする。
「あ、あの3人のお弁当。サイズこそ違うけど中身が一緒にみえるのだけど」
それに対しては桜と楓が嬉しそうだ。そして楓が答えることに
「私たち3人でお弁当を順番に作り合ってるんですよ。今日は愛翔が作ってくれたお弁当です」
その中身は鶏むね肉の野菜炒め、ほうれん草ナムル、アスパラベーコン、ゆで卵の輪切り、そして白米。
「え、ウソ。愛翔君、こんなに料理もできるの?」
目を見張る加藤と丘。
「愛翔君ちょっと、おかず交換してくれない?」
丘は興味津々で我慢ができなかったようだ。
「え、良いですけど。どれが良いですか?」
「ちょ、ちょっと愛翔、交換ならあたしのでも良いわよね」
桜が止めに入ったけれど
「いや、桜や楓の弁当だと量が少なめだろ。俺の作ったおかずちゃんと食べて欲しいんだよね」
と愛翔が言うと、桜は頬を桜色に染め、何かくねくねしながら少しばかり葛藤したあとで
「む、むうぅ、そ、愛翔がそう言うのなら……」
ということで愛翔と丘のおかず交換となった。
「その、この豚肉の生姜焼きと鶏むね肉の野菜炒めを少しずつ交換でどう?」
「お、おいしい。愛翔君、本当になんでもできるのね」
「丘先輩の生姜焼きも美味しいですよ。これ丘先輩の手作りですか」
愛翔の問いかけに丘が目を泳がせる。
「ああ、その。うちはお母さんが、どうしても作るって言ってくれて、なのでお母さん作……です」
後半に行くにしたがって小声になる丘だったけれど
「良いじゃないですか、俺、小さいころから父さんに時間のあるときには男飯の弁当を持たせてもらいましたけど大体は買い弁か自作だったんで羨ましいですよ」
翌日
「あ、愛翔君。今日はこの玉子焼きを……」
「丘先輩ごめんなさい。今日の弁当は桜が作ってくれたものなので」
「いえ、実はちょっと今日はお腹があまり空いていなくて少しだけ助けてもらえると」
翌々日
「愛翔君、その今日のハンバーグを……」
更に
「愛翔君、今日の……」
「丘先輩。仲良くなろうとしてお弁当の交換というのは分からないではないですが、ちょっと行きすぎでは?」
ついに楓が指摘すると。
「ご、ごめんなさい。愛翔君が母親の作ったお弁当を食べたことが無いと言っていたので少しでもと思ってしまって」
「それにしたって、それは実の母親のお弁当ということであって丘先輩のお母さんの作ったお弁当ではちょっと違うでしょう」
「そうよね、ごめんなさい。暴走してしまったわね」
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