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第242話 Jデビュー
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「住吉です。今日はこちらに参加させていただきます。よろしくお願いします」
ユニフォームに着替えブリーフィングルームに入った愛翔は最初に挨拶をする。その背には36と大きな番号が書かれていた。
「おう、聞いてるぞ。昇格テストだってな。まあ普段通りのお前なら問題ない。気楽にやれ」
「多分住吉の出番は後半だろ。前半の間に雰囲気に慣れておけよ」
「住吉のスピードは上でも通用する。自信を持って挑戦するといい」
トップチームの面々から愛翔に声が掛かる。
そんな状態で時間を過ごしているとブリーフィングルームのドアが開いた。
「揃っているな。分かっているとは思うが今日の対戦相手東京バンデットFCは、最近ディフェンスが硬い。スピードと速いパス回しで揺さぶり崩せ」
ブリーフィングルームに入ってきて周りを見回したとたんにトップチーム監督の八森が檄を飛ばした。
「それと、既に連絡済みだが、今日は住吉の昇格テストを予定している。一応後半から出場予定だが、状況次第では前半途中からでも出すからな。そのつもりでいるように」
”前半途中から出すってのは、どういう状況を想定してるんだ?”愛翔は疑問を感じはしたが、現状では黙っていることにした。
ゲームは初めからステラスターFCが攻め東京バンデットFCが守りカウンターを狙う展開となっていた。
現在のJリーグ中ナンバーワンのオフェンスのステラスターFC、そしてディフェンスのナンバーワンの東京バンデットFC。どちらも決定的なチャンスを作ることができず時間が過ぎていった。
そして前半25分が過ぎたところで東京バンデットFCのディフェンダーとステラスターFCライトウィング楠野東(くすの あきら)が接触し楠野が蹲った。すぐさま八森が動く。
「住吉。身体は暖まっているな」
「もちろんです。すぐにでも行けますよ」
ゲームが止まり皆が様子を見ている中楠野が立ちあがり、顔を顰める首を振る。アグラ・悠の肩を借り左足を引きずるようにしながらベンチに向かい歩いてくる。その様子を見た八森は即断した。
「住吉。行け」
”7番アウト、36番イン”
楠野を気遣う空気の中愛翔がピッチに走り出す。
「あいとー、がんばってー」
「愛翔、自分を信じて頑張って」
スタンドから桜と楓の声が響く。愛翔はやや緊張した顔を見せつつもスタンドに向かって手を振りポジションに向かった。
「住吉。少しばかりイレギュラーな出場だが、働いてもらうぞ」
アグラ・悠の言葉に愛翔は黙って頷き深呼吸をひとつ。そして、
「やれます」
愛翔のJリーグデビュー戦が始まった。
ユニフォームに着替えブリーフィングルームに入った愛翔は最初に挨拶をする。その背には36と大きな番号が書かれていた。
「おう、聞いてるぞ。昇格テストだってな。まあ普段通りのお前なら問題ない。気楽にやれ」
「多分住吉の出番は後半だろ。前半の間に雰囲気に慣れておけよ」
「住吉のスピードは上でも通用する。自信を持って挑戦するといい」
トップチームの面々から愛翔に声が掛かる。
そんな状態で時間を過ごしているとブリーフィングルームのドアが開いた。
「揃っているな。分かっているとは思うが今日の対戦相手東京バンデットFCは、最近ディフェンスが硬い。スピードと速いパス回しで揺さぶり崩せ」
ブリーフィングルームに入ってきて周りを見回したとたんにトップチーム監督の八森が檄を飛ばした。
「それと、既に連絡済みだが、今日は住吉の昇格テストを予定している。一応後半から出場予定だが、状況次第では前半途中からでも出すからな。そのつもりでいるように」
”前半途中から出すってのは、どういう状況を想定してるんだ?”愛翔は疑問を感じはしたが、現状では黙っていることにした。
ゲームは初めからステラスターFCが攻め東京バンデットFCが守りカウンターを狙う展開となっていた。
現在のJリーグ中ナンバーワンのオフェンスのステラスターFC、そしてディフェンスのナンバーワンの東京バンデットFC。どちらも決定的なチャンスを作ることができず時間が過ぎていった。
そして前半25分が過ぎたところで東京バンデットFCのディフェンダーとステラスターFCライトウィング楠野東(くすの あきら)が接触し楠野が蹲った。すぐさま八森が動く。
「住吉。身体は暖まっているな」
「もちろんです。すぐにでも行けますよ」
ゲームが止まり皆が様子を見ている中楠野が立ちあがり、顔を顰める首を振る。アグラ・悠の肩を借り左足を引きずるようにしながらベンチに向かい歩いてくる。その様子を見た八森は即断した。
「住吉。行け」
”7番アウト、36番イン”
楠野を気遣う空気の中愛翔がピッチに走り出す。
「あいとー、がんばってー」
「愛翔、自分を信じて頑張って」
スタンドから桜と楓の声が響く。愛翔はやや緊張した顔を見せつつもスタンドに向かって手を振りポジションに向かった。
「住吉。少しばかりイレギュラーな出場だが、働いてもらうぞ」
アグラ・悠の言葉に愛翔は黙って頷き深呼吸をひとつ。そして、
「やれます」
愛翔のJリーグデビュー戦が始まった。
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