幼馴染の初恋は月の女神の祝福の下に

景空

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第256話 やりようはある

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放課後、愛翔たち3人は伊澤から借りた写真週刊誌を手に愛翔のマンション前を観察している。
「多分こっちの方から撮ってるな」
愛翔がつぶやいた。”そうすると”と桜が愛翔が示した方向を観察する。
「あの建物の影あたり?」
桜の言葉に愛翔が少し首を傾げる。
「桜、楓、悪いけどちょっとそこに立っててもらえるか。いや、そっちじゃなくて……」
愛翔が桜と楓の立ち位置を調整し桜が言った場所に移動する。そして件の写真と見比べながら位置を調整していた。
「うん、この角度だな」
桜と楓、そして後ろの建物との対比からカメラの位置を特定する愛翔。そしてキョロキョロと周囲を見回し。一度その場を離れる。そして桜と楓の腰に手をまわし
「とりあえず入ろう」
そういうとマンションのエントランスに足を向けた。
「えと、愛翔?」
桜が戸惑いながら愛翔に声を掛け、楓も愛翔に疑問の眼差しをむける。
「部屋で説明するよ」

そして部屋で椅子に落ち着いたところで愛翔が説明を始めた。
「さっきの盗撮場所なんだけど、おそらくカメラを仕掛けた自動撮影だ」
そう言いながらノートパソコンの電源を入れる。立ち上がるとすぐにブラウザから地図サービスをひらき実写サービスに移動する。そこにマンション前の映像を映し出した。そして該当箇所をズームしていく愛翔。
「おそらく、ここ。この空きテナントのここの箱に小さな穴が開いていたから、そこにカメラがセットしてあると思う」
愛翔が示したのはマンションの斜め前、雑貨屋とアパレルショップの入ったテナントビル。左端の1件が今は空き物件になっている。
「お、この画像にも載ってるな。ほらこの箱」
それは何の変哲もない、プラスチック製の蓋付き箱。
「で、この辺りに」
言いながら更に拡大した画面で愛翔がカーソルで示す。
「直径3、4センチくらいの穴があいてた」
そこから愛翔は電池交換のために定期的に犯人が来ているはずだという事を説明し、”それと”と更に続ける。
「この辺りって実は防犯カメラがかなりあるんだ。警察や公共のカメラだと無理があるけど、マンションや店舗の防犯カメラなら見せてもらえる可能性があると思う」
”どこまで辿れるかは分からないけど”と愛翔が
「少なくとも盗撮の実行犯は特定できると思う」
そこまで愛翔が話すと、楓が口を開いた。
「サッカーは?」
愛翔は右手で頬をポリポリと掻き
「正直なところJについては微妙だと思ってる。実力の世界だし、その部分は見せてきた自信はある。でも、実力の世界であると同時に人気商売でもあるからね」
桜と楓が申し訳なさそうな顔に変わるけれど、愛翔が何でもないと右手を振ってみせた。
「でも、そんなのは元々織り込み済みだからな。とりあえず大学行ってインカレでプレイしながらチャンスを待ってもいいし、なんならJを飛び越えて海外って手もある。いくらでもやりようはあるさ2人が気にすることは無いよ」
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