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第312話 宣言
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8月12日。桜と楓が今年もロンドンにやってきた。
「桜、楓」
「「愛翔」」
4カ月半ぶりの再会に桜と楓が愛翔に飛びつき愛翔もふたりを抱きしめる。
既に愛翔はロンドン・ステイビレッジFCのリベロ司令塔として定着しており、イギリス内外に認知され始めていた。そのためプライベートタイムであっても寄ってくる。
「ザ・ブライターのアンナ・オブ・サマヴィルです。ミスタースミヨシ、プライベートタイムに失礼します。少しだけお話しお願いできませんでしょうか?」
「ミズ・サマヴィル。ザ・ブライター紙の質が高くて俺たちプレイヤーとしては安心して取材を受けられるプレスの中の1社であることは認めますが、流石にもう少しタイミングを考えてくれませんか」
「いえいえ高い評価ありがとうございます。そちらのおふたりがミスタースミヨシの特別な方だということは分かっております。当然一般人の写真撮影はしませんので、お話だけでもお願いします」
ザ・ブライターは、イングランドの都市部を中心に人気のある一般向けの新聞。アンナはザ・ブライターのスポーツコーナーに寄稿するライターで、読者からの人気も高い。常識もマスコミとしてはわきまえており、その取材を受けてトラブルに発展する可能性は低い。けれど、同時に常識をわきまえるだけで人気ライターになれるわけもなく、その取材に対する執着心は強く簡単に諦めてくれるものでは無いことを愛翔はこれまでの経験で理解はしていた。
愛翔は大きく溜息をつくと”仕方ないな”と諦めた。
「5分だけですよ」
アンナは、妥協した愛翔に、少し怖い笑顔で頷く。
「では、最初にミスタースミヨシは、今シーズンも好調で、チームも現在暫定2位と上位にいますが、どのようにしてその実力をつけられたのでしょうか?」
「俺自身としては特に特別な事をしてきたつもりは無いですね。あえて言うならば常に基礎を大切にすることと、情報を逃がさない事、そして常に目的を持ってトレーニングを行うことくらいでしょうか。ああ、あと漫然としたトレーニングをしないことですね」
・
・
・
・
・
いくつかの質問に愛翔が無難に答え
「これはプライベートな部分になるので無理にお答えいただかなくてもいいのですが。そのそちらのお2人との関係を教えていただけますか?」
愛翔は少し考え、桜と楓に視線をむける。その視線に桜も楓も頷きを返した。
「現時点ではあまり大っぴらに書いて欲しくはないのですが、ひとことで言ってしまえば、俺の妻です」
「奥様?お2人ともですか?」
「ええ、3人で一生を共にしようと決めた2人です」
「わかりました。ミスタースミヨシには決まったお相手がいるという程度の書き方にさせて頂きます。そして残りシーズン2か月ほどですが、意気込みをひとことお願いします」
「それは簡単ですよ。チームでは優勝を、個人的にはクラブMVPを狙います」
「ここまでで結構です。プライベートタイムにありがとうございました。これからもご活躍をお祈りします」
アンナはそこまででペコリと頭を下げるとにこやかに立ち去って行った。
そんな愛翔のやり取りを見ていた桜と楓は、何か気合を入れていた。
「おいおい、何をしてるんだよ」
「うん、今のを見て愛翔もプロなんだなって思ったからさ。あたしたちもいつか愛翔と一緒にカメラの前に立つこともあるだろうなって。その時に胸を張っていられるように頑張ろうっておもったの」
「私も同じね。頑張る。それにマスコミ関係者に堂々と妻って言ってくれたのも嬉しかったわ」
「ん?当たり前のことだろう。俺の奥さんは桜と楓なんだから」
桜と楓は愛翔の言葉に再び抱きついた。
そして
「なあ、桜、楓。俺としては2人と抱き合っているのは幸せではあるんだけど、さすがにそろそろ移動しようか」
「桜、楓」
「「愛翔」」
4カ月半ぶりの再会に桜と楓が愛翔に飛びつき愛翔もふたりを抱きしめる。
既に愛翔はロンドン・ステイビレッジFCのリベロ司令塔として定着しており、イギリス内外に認知され始めていた。そのためプライベートタイムであっても寄ってくる。
「ザ・ブライターのアンナ・オブ・サマヴィルです。ミスタースミヨシ、プライベートタイムに失礼します。少しだけお話しお願いできませんでしょうか?」
「ミズ・サマヴィル。ザ・ブライター紙の質が高くて俺たちプレイヤーとしては安心して取材を受けられるプレスの中の1社であることは認めますが、流石にもう少しタイミングを考えてくれませんか」
「いえいえ高い評価ありがとうございます。そちらのおふたりがミスタースミヨシの特別な方だということは分かっております。当然一般人の写真撮影はしませんので、お話だけでもお願いします」
ザ・ブライターは、イングランドの都市部を中心に人気のある一般向けの新聞。アンナはザ・ブライターのスポーツコーナーに寄稿するライターで、読者からの人気も高い。常識もマスコミとしてはわきまえており、その取材を受けてトラブルに発展する可能性は低い。けれど、同時に常識をわきまえるだけで人気ライターになれるわけもなく、その取材に対する執着心は強く簡単に諦めてくれるものでは無いことを愛翔はこれまでの経験で理解はしていた。
愛翔は大きく溜息をつくと”仕方ないな”と諦めた。
「5分だけですよ」
アンナは、妥協した愛翔に、少し怖い笑顔で頷く。
「では、最初にミスタースミヨシは、今シーズンも好調で、チームも現在暫定2位と上位にいますが、どのようにしてその実力をつけられたのでしょうか?」
「俺自身としては特に特別な事をしてきたつもりは無いですね。あえて言うならば常に基礎を大切にすることと、情報を逃がさない事、そして常に目的を持ってトレーニングを行うことくらいでしょうか。ああ、あと漫然としたトレーニングをしないことですね」
・
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いくつかの質問に愛翔が無難に答え
「これはプライベートな部分になるので無理にお答えいただかなくてもいいのですが。そのそちらのお2人との関係を教えていただけますか?」
愛翔は少し考え、桜と楓に視線をむける。その視線に桜も楓も頷きを返した。
「現時点ではあまり大っぴらに書いて欲しくはないのですが、ひとことで言ってしまえば、俺の妻です」
「奥様?お2人ともですか?」
「ええ、3人で一生を共にしようと決めた2人です」
「わかりました。ミスタースミヨシには決まったお相手がいるという程度の書き方にさせて頂きます。そして残りシーズン2か月ほどですが、意気込みをひとことお願いします」
「それは簡単ですよ。チームでは優勝を、個人的にはクラブMVPを狙います」
「ここまでで結構です。プライベートタイムにありがとうございました。これからもご活躍をお祈りします」
アンナはそこまででペコリと頭を下げるとにこやかに立ち去って行った。
そんな愛翔のやり取りを見ていた桜と楓は、何か気合を入れていた。
「おいおい、何をしてるんだよ」
「うん、今のを見て愛翔もプロなんだなって思ったからさ。あたしたちもいつか愛翔と一緒にカメラの前に立つこともあるだろうなって。その時に胸を張っていられるように頑張ろうっておもったの」
「私も同じね。頑張る。それにマスコミ関係者に堂々と妻って言ってくれたのも嬉しかったわ」
「ん?当たり前のことだろう。俺の奥さんは桜と楓なんだから」
桜と楓は愛翔の言葉に再び抱きついた。
そして
「なあ、桜、楓。俺としては2人と抱き合っているのは幸せではあるんだけど、さすがにそろそろ移動しようか」
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