72 / 119
72,呪い型。
しおりを挟む
ふいに、視界に数字が表れた。
201と。
その数字が減っていく。200、199、198と。
カウントダウンのようではありませんか。試しに、これが0になったらどうなるのか想像してみる。やっぱり爆発かな?
しかし、まだ3分強もあるので、ひとまず意識をイズラ卿へと向ける。年齢は40代、男に興味はない私だけれど、この人は俗にいうところの『ダンディ』にあてはまるのでは。少なくとも、見た目は。やっていたことは、変態鬼畜だけれども。
この世から35人もの処女を奪うとは、許しがたい罪だよね。
だが私もひとの子。処女さんの全てが美しい、とは言わないのだ。期待もしていない。
美醜問題というものは、遠い昔、この惑星が誕生したときからあるのである。
私が百合だからといって、女ならば誰でもいい、と思ってもらっては困るのである。同性だからこそ、私の美的ハードルは高くなる。
私がそんなことを考えていたら、ベルトさんが勘違いした。
「アリア。その難しい表情からして、イズラ卿を見ただけで、何か重要な情報を感じ取ったのだな?」
「え?」
そういえばイズラ卿のことは、すっかり何も考えていなかった。意識を戻すと、視界のカウントダウンが100を切っている。
これ、私の『死』へのカウントダウンだったりして。
そのとき、ゾッとした。
ここで死んだら、私は男ばかりに囲まれて息絶えることになる。女の子が、ここには一人もいないっっっっ!! ミリカさん、ベロニカさん、助けてーーーっっっ!!!
という内心の動揺は抑えて、イズラ卿へと問いかけた。
「のっぺらぼうが、いますね?」
てっきりイズラ卿は、のっぺらぼうが見えているものと思った。〈死霊魔術師〉のイズラ卿が、己のスキルで作りだしたものだとばかり。ところがイズラ卿は、傲慢そうに笑い出す。
「意味のわからぬことを言って、我を混乱させようということだな? なんという浅はかな尋問トリックだ。ふん。あの下賤な王め、もっとマシな尋問官を連れてこい」
うーむ。とぼける熱演をしているわけではなく、本当に見えていないようだ。すると、どういうことだろう? のっぺらぼうを見えているのは私だけで、イズラ卿はなんかムカつく。
ところで炭酸飲料は、どーこ?
私の視界の数字が、ついに30を切った。
私は息をのんだ。これで私が死んだとしたら、とんでもなく強力な攻撃スキルだ。いや、攻撃系統のスキルで、そんな芸当ができる?
どちらかというと、デバフスキル? だけどデバフって、ようは『嫌がらせ』だよね。殺したら、もう嫌がらせの範囲を超えているぞい。
いよいよ10を切る。9、8、7、6、5、4、3、2、1。
死んだ。
イズラ卿が。
愉快そうに笑っていたと思ったら、いきなり尋問机に突っ伏して。
看守が慌てて、イズラ卿を起き上がらせる。だがそのときには、もう息絶えていた。イズラ卿が急死したのは、私の視界の数字が0になったのと同時。
では、あのカウントダウンは、イズラ卿の死だったのかぁ。
騒然とした地下監獄から出る。ベルトさんもすっかり驚き、私が言うまで王に報告しに行くのも忘れていたほどだ。
ベルトさんを待つ間、私はいまさらながらイズラ卿の資料を呼んだ。
イズラ卿の生まれとか、教育環境とか、そんなものは興味はない。ただ『死から蘇った』経緯は興味深い。
処女連続惨殺で有罪となったイズラ卿は、アーテル国に代々伝わる貴族への処刑法を行われた。槍で頭からお尻まで串刺しの刑。わぁ、グロいなぁ。
こうしてイズラ卿は、死んだ。
死んだはずだったが、3日後に墓地から這い出し、燕尾服を着て王宮に戻ってきたとか。
私はてっきり、そのあとも王はイズラ卿を『殺した』のだとばかり思っていた。ところがイズラ卿が復活してきてからは、ずっと地下監獄に入れているだけとか。
というのもアーテル国には、『一度処刑した者は二度と処刑してはいけない』という法律があるため。うーん。そういう法律があるのは結構だけど、王様なんだから無視して、イズラ卿をさまざまな方法で殺してみたら良かったのに。
まぁ、今回こそ死んだようだけど。
ベルトさんが戻ってきて、私はお役御免となった。口外無用の件を念押しされてから、ミリカさんと合流。ミリカさんも空気を読んで、とくに聞いてはこなかった。
王宮の馬車で、カブギルド本拠地まで送ってもらう。
疲れた。
サラさんが案内してくれた居室で、私は一人となった。
いやぁ、厳密には一人ではないんだよねぇ。
だって、のっぺらぼうがいるし。私の目の前に。
ここまで来るとき、誰も何も言わなかった。スキルツリー覚醒者のミリカさんでさえ、この〈のっぺらぼう〉は見えていないのだ。
私は魔改造鍬〈スーパーコンボ〉を手に持ち、〈のっぺらぼう〉に叩き込んでみた。意外や意外。感触がある。幻覚ではないと。しかし、ダメージを与えた様子はない。
「呪い、の類かな」
呪術スキル、と解釈するのが妥当だろう。
ならば、発動者がいる。イズラ卿を殺したのも、この〈のっぺらぼう〉スキルなのだろう。つまり、私はいま、何者かに攻撃されている。
ところで──なぜイズラ卿は死んだのか? 私の視界でカウントダウンが始まったから。ではカウントダウンは、どのタイミングで始まった?
私が〈のっぺらぼう〉を見た瞬間から──それが、死の発動条件か。
つまり──誰かがこの〈のっぺらぼう〉を見たとき、私も死ぬわけだ。
「おや、おや」
201と。
その数字が減っていく。200、199、198と。
カウントダウンのようではありませんか。試しに、これが0になったらどうなるのか想像してみる。やっぱり爆発かな?
しかし、まだ3分強もあるので、ひとまず意識をイズラ卿へと向ける。年齢は40代、男に興味はない私だけれど、この人は俗にいうところの『ダンディ』にあてはまるのでは。少なくとも、見た目は。やっていたことは、変態鬼畜だけれども。
この世から35人もの処女を奪うとは、許しがたい罪だよね。
だが私もひとの子。処女さんの全てが美しい、とは言わないのだ。期待もしていない。
美醜問題というものは、遠い昔、この惑星が誕生したときからあるのである。
私が百合だからといって、女ならば誰でもいい、と思ってもらっては困るのである。同性だからこそ、私の美的ハードルは高くなる。
私がそんなことを考えていたら、ベルトさんが勘違いした。
「アリア。その難しい表情からして、イズラ卿を見ただけで、何か重要な情報を感じ取ったのだな?」
「え?」
そういえばイズラ卿のことは、すっかり何も考えていなかった。意識を戻すと、視界のカウントダウンが100を切っている。
これ、私の『死』へのカウントダウンだったりして。
そのとき、ゾッとした。
ここで死んだら、私は男ばかりに囲まれて息絶えることになる。女の子が、ここには一人もいないっっっっ!! ミリカさん、ベロニカさん、助けてーーーっっっ!!!
という内心の動揺は抑えて、イズラ卿へと問いかけた。
「のっぺらぼうが、いますね?」
てっきりイズラ卿は、のっぺらぼうが見えているものと思った。〈死霊魔術師〉のイズラ卿が、己のスキルで作りだしたものだとばかり。ところがイズラ卿は、傲慢そうに笑い出す。
「意味のわからぬことを言って、我を混乱させようということだな? なんという浅はかな尋問トリックだ。ふん。あの下賤な王め、もっとマシな尋問官を連れてこい」
うーむ。とぼける熱演をしているわけではなく、本当に見えていないようだ。すると、どういうことだろう? のっぺらぼうを見えているのは私だけで、イズラ卿はなんかムカつく。
ところで炭酸飲料は、どーこ?
私の視界の数字が、ついに30を切った。
私は息をのんだ。これで私が死んだとしたら、とんでもなく強力な攻撃スキルだ。いや、攻撃系統のスキルで、そんな芸当ができる?
どちらかというと、デバフスキル? だけどデバフって、ようは『嫌がらせ』だよね。殺したら、もう嫌がらせの範囲を超えているぞい。
いよいよ10を切る。9、8、7、6、5、4、3、2、1。
死んだ。
イズラ卿が。
愉快そうに笑っていたと思ったら、いきなり尋問机に突っ伏して。
看守が慌てて、イズラ卿を起き上がらせる。だがそのときには、もう息絶えていた。イズラ卿が急死したのは、私の視界の数字が0になったのと同時。
では、あのカウントダウンは、イズラ卿の死だったのかぁ。
騒然とした地下監獄から出る。ベルトさんもすっかり驚き、私が言うまで王に報告しに行くのも忘れていたほどだ。
ベルトさんを待つ間、私はいまさらながらイズラ卿の資料を呼んだ。
イズラ卿の生まれとか、教育環境とか、そんなものは興味はない。ただ『死から蘇った』経緯は興味深い。
処女連続惨殺で有罪となったイズラ卿は、アーテル国に代々伝わる貴族への処刑法を行われた。槍で頭からお尻まで串刺しの刑。わぁ、グロいなぁ。
こうしてイズラ卿は、死んだ。
死んだはずだったが、3日後に墓地から這い出し、燕尾服を着て王宮に戻ってきたとか。
私はてっきり、そのあとも王はイズラ卿を『殺した』のだとばかり思っていた。ところがイズラ卿が復活してきてからは、ずっと地下監獄に入れているだけとか。
というのもアーテル国には、『一度処刑した者は二度と処刑してはいけない』という法律があるため。うーん。そういう法律があるのは結構だけど、王様なんだから無視して、イズラ卿をさまざまな方法で殺してみたら良かったのに。
まぁ、今回こそ死んだようだけど。
ベルトさんが戻ってきて、私はお役御免となった。口外無用の件を念押しされてから、ミリカさんと合流。ミリカさんも空気を読んで、とくに聞いてはこなかった。
王宮の馬車で、カブギルド本拠地まで送ってもらう。
疲れた。
サラさんが案内してくれた居室で、私は一人となった。
いやぁ、厳密には一人ではないんだよねぇ。
だって、のっぺらぼうがいるし。私の目の前に。
ここまで来るとき、誰も何も言わなかった。スキルツリー覚醒者のミリカさんでさえ、この〈のっぺらぼう〉は見えていないのだ。
私は魔改造鍬〈スーパーコンボ〉を手に持ち、〈のっぺらぼう〉に叩き込んでみた。意外や意外。感触がある。幻覚ではないと。しかし、ダメージを与えた様子はない。
「呪い、の類かな」
呪術スキル、と解釈するのが妥当だろう。
ならば、発動者がいる。イズラ卿を殺したのも、この〈のっぺらぼう〉スキルなのだろう。つまり、私はいま、何者かに攻撃されている。
ところで──なぜイズラ卿は死んだのか? 私の視界でカウントダウンが始まったから。ではカウントダウンは、どのタイミングで始まった?
私が〈のっぺらぼう〉を見た瞬間から──それが、死の発動条件か。
つまり──誰かがこの〈のっぺらぼう〉を見たとき、私も死ぬわけだ。
「おや、おや」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
追放された俺の木工スキルが実は最強だった件 ~森で拾ったエルフ姉妹のために、今日も快適な家具を作ります~
☆ほしい
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺は、異世界の伯爵家の三男・ルークとして生を受けた。
しかし、五歳で授かったスキルは「創造(木工)」。戦闘にも魔法にも役立たない外れスキルだと蔑まれ、俺はあっさりと家を追い出されてしまう。
前世でDIYが趣味だった俺にとっては、むしろ願ってもない展開だ。
貴族のしがらみから解放され、自由な職人ライフを送ろうと決意した矢先、大森林の中で衰弱しきった幼いエルフの姉妹を発見し、保護することに。
言葉もおぼつかない二人、リリアとルナのために、俺はスキルを駆使して一夜で快適なログハウスを建て、温かいベッドと楽しいおもちゃを作り与える。
これは、不遇スキルとされた木工技術で最強の職人になった俺が、可愛すぎる義理の娘たちとのんびり暮らす、ほのぼの異世界ライフ。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる