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episode2 俺といとこの同居生活

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始業式の日の帰りの電車の車内、冬治は夏菜に
「なんでこっち来たんだ?てか、なんで俺と帰ってるのか?」と尋ねる。
「だって、ウチのパパが転勤で引っ越すことになったの。」と夏菜。
「お前だけでもあっちに残れなかったのか?」と再び問う。
「でも、そうすると私一人暮らしになるでしょ?」
「あなたみたいに姉も妹もいないし。」
「そっか…夏菜は一人っ子だもんな。」
そして、「今日からあなたの家で一緒に生活するの!」と夏菜はうれしそうに言う。
「は?、なんで、おじさんとおばさんは家を借りたんじゃ…」
「そうよ。」
「なんであっちの家住まないんだ?」
「だって、あなたと一緒に暮らしたいから!」「私、冬治のこと大好き!!」
「………」
「ところで俺のお袋には言ってあるのか?」と現実に戻ったように冬治は問う。
「もちろんよ、おばさまには許可を頂いているもの!」と自慢げに夏菜は言う。
「今日から私も、武田家の一員だからね!」
「改めてよろしく!」
「う、うん…」
(夏菜は俺のこと、彼氏と認識してくれるのか…)
(冬治くん、私に彼女としての興味あるのかな?)互いに心の中で考えている。
そんな会話が繰り広げられる内に、駅に到着した2人。
駅から冬治の家まではおよそ10分という好立地にある。「ただいまー」と2人。
「あ~ら、夏菜ちゃんじゃない!」
と冬治の母、知世(ともよ、満49歳)は歓迎する。
「夏菜ちゃん、これからもよろしく!」
「夏菜おねーちゃん、すずなとたくさん遊んでね!!」と2階から冬治の姉、雪(ゆき、大学2年生)と妹、鈴奈(すずな、小学5年生)も降りてくる。
「ご飯の用意はもうできてるから、早く風呂に入って!」と知世は急かす。
「夏菜、お前が先に風呂入れ」
「冬治、私はあなたと一緒に風呂に入るから」
「はぁ?なんで俺みたいなやつと風呂に入ることができるんだよ?」
「私、冬治と一緒に風呂に入りたくて…」
夏菜はちょっと恥ずかしそうに言う。
「わかった、お前がそこまで言うなら一緒に入ろう」と諦め気味に答えた冬治。
「じゃ、先に入ってるから!」
夏菜はそう言い残し、風呂場へと行った。
「あーあ、本当に夏菜との生活が始まったんだな。」と呆れ気味に冬治はつぶやくのだった。
風呂の用意をし、脱衣所へと向かう冬治。そこにはすでに服を脱ぎ、全裸となっていた夏菜がいた。
「俺がここに入ってくるの分かってて服脱いだのか?」
「うん。だってお互いの裸を見るってのも大事でしょ?」
「ま、まあ大事っちゃ大事だけど…」
「さあ、早く冬治も服を脱いで!」
夏菜に強引に服を脱がされた冬治。すると夏菜は「これが男の子の体なんだ…」と少々興奮していた。
「おい、あんましジロジロ見るなよ」
「ごめんごめん」
風呂場へ入り、互いにシャワーをかけあう2人。
「夏菜、変なこと聞くけど…」
「何?」
「お前のおっぱいって、大きいのか?」
「へ?」
「だから、夏菜のおっぱいは大きいのかそうじゃないのかって」
「お、大きいに決まってるじゃない!」
怒りつつも、やや恥ずかしそうに言う夏菜。
「へ~。自分が巨乳だって認めたのか~?」
「ち、違うわ、私は巨乳ってレベルの大きさじゃないの!」
「ふ~ん」
「冬治もいわゆるスケベってやつだったのね。」
「私パパとママの家に帰るから!」
「すまん、冗談だからお許しを!」
冬治は慌てて言う。
「お袋が待ってるから、俺先に上がる」
「私も一緒に上がる!」
2人は互いの体の水を拭き取り、パジャマ姿となる。そし夕食を済ませ、冬治がゲームを始めようとするが…
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