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星空の誓い 編
第62話 囚われの龍
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サファイアが囚われている部屋の扉がギーーーーーっと音を立てて開く。サファイアは扉の方をじっと見つめた。
(また彼が戻ってきたの?いや彼は私のデータが空になるまで戻ってこないと言っていた。それに足音が違う.......)
「さっ.....サナ?助けに来てくれて.......そんなわけないですよね.....」
「ハーーイ♪サファイアちゃん♪」
扉が開くとそこから長身の彼女がひょこっ♪と顔を出す。桃色の長髪をした彼女はにっこりとした表情でサファイヤを見つめた。
「イバラ......なんだ...貴方ですか。」
「なんだってひどいわね!せっかく助けに来てあげたのに!」
彼女は部屋に入ると大きな画面のある場所にある機材の机に腰を下ろした。サファイアの腕と繋がっているケーブルをちょんちょんと触っている。
「なんで貴方が私を助けるんですか?」
「あっ....貴方の事が大好きだからっ////」
「ふざけないでください」
イバラは瞳を閉じて頬を赤てそう告げるもサファイアを冷たい表情でそれを見つめた。
「ふざけてない♪本当のこと!それに早くしないと100%になっちゃうわよー」
サファイヤは大きな液晶画面の方を見つめた。その中央に映し出されたゲージは94%と示されている。そして次の瞬間には1%増えて95%となった。
「あ、」
「どうする~貴方を助けられるのは私だけよ~♪」
「.......私ってなんなんでしょ.......」
彼女は落ち込んだように俯いた。声が小さくなっていく。イバラは大きな画面に取り付けられた機械をポチポチと触っている。
「え?」
「私は人間なのでしょうか?それともスライム?モンスター?私は.....私は..「人」になりたいっ........人としてサナ達と出会いたかった!!データが空になってただの人形になって捨てるなんて絶対嫌ッ!!!」
彼女の宝石のような青い瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。彼女は鎖に繋がれて自分で涙を拭き取る事ができない。それを見ていたイバラは彼女に近づきポケットから薄いピンク色の薔薇の模様が描かれたハンカチを取り出し彼女の涙を拭き取ると彼女にぎゅっと抱きついた。
「貴方は貴方よサファイアちゃん........。人じゃなくてもリオくん達の大切な仲間である事には変わりないわ。だから........」
スッ!
イバラはそう言うと彼女の腕に刺さっていたコードを抜き取った。大きな画面に映し出されていたゲージは一瞬で0%になってしまう。その後イバラは扉を開いた。
「早く帰りましょ。貴方の家に.......あー貴方を助けに来た本当の理由をまだ言ってなかったわね.....アイスクリーム奢ってもらう為よ♪」
エルフの森でそんな約束をした事をサファイアを思い出す。彼女は目を擦ると立ち上がり大きな画面の前に置かれた自分の剣を手に取り扉の前に向かった。
「私が泣いた事....サナ達には内緒ですよ」
「さぁーーそれはどうかしら~♪」
2人は暗い廊下を走り出す。彼女達の足音が長い廊下をこだました。するとイバラは立ち止まり壁の方を向く。
「何をしているんですか?」
「確かここに.......あった」
ポチッ
ウィーーーーンガチャ!プシューーー
イバラが壁のへこみを押すと壁と壁の間に隙間が生まれ音を立てて開いた。どうやら扉になっていたらしい。
「さぁこっちよ。」
2人はその扉の中を入っていく。階段を降りた先で彼女達が見たものは何かの研究室だった。大きな液晶画面が3つ、デスクには紅茶が入ったティーカップが置かれており部屋の隅には何かの機械が置かれていた。
「すごい.....設備が全て完璧....あそこにあるのはもしかして!」
部屋の隅に置かれた大きな機械にサファイアは目を輝かせながら近づく。機械につけられたガラス板から中の構造を見始めた。中にはアームのようなものが数本あり真ん中には台が置かれている。
「そうよその子は多次元プリンターのGAIAちゃん♪この子さえいればなんでも作れるのよ。」
「この部屋はすごいです!」
「当たり前よここは私の部屋なんだから♪」
「そっそうなんですか!?」
イバラはデスクに置いてある紅茶が入ったカップを持ち上げ飲み始めた。飲み始めると不満げな顔をする。どうやら紅茶がぬるかったらしい。彼女はデスクの機材をカチャカチャと触って最後に赤いボタンを押す。
「えい♪」
するとプリンターのGAIAのドア部分につけられた画面が点灯して中の小さい部屋のような場所も光始めた。
「構築を開始します」
内部の数本のアームがウィーンと音を立てながら動き出す。その様子をサファイアは社会科見学で工場にやってきた純粋な小学生のようなキラキラとした目でじーーーっと見つめていた。
「すごい.....この短時間でもうここまで完成して...は!もしかしてあのパーツは....クリアパーツになっている!あそこは金属でできていてなるほどあの穴の部分はそうする為のもの......という事はつまり!」
「ふふっ楽しそう♪あら?こんなところにファイルなんてあったかしら」
イバラは画面を見つめていると自分が知らないファイルがある事に気づいた。彼女はそのファイルを開きファイルの中の文章を適当に読み始める。次の瞬間彼女の目が大きく開き持っていたティーカップを床に落としてしまう。
バリーン!!
床にティーカップの破片が散らばりぬるい紅茶が広がっでいく。イバラは数秒間口を開けたままだ。
「どうしたんですか?」
「あ、うん!なんでもないわ。ちょっと紅茶が熱くて火傷して落としちゃったみたい♪すぐ拭くからそのまま見ていて大丈夫よ♪(嘘.......もしあのファイルに記されている文章が本当だとしたら?この子はまさか......いや、そんなわけないわ。)」
イバラは得意の演技で自分が戸惑っている事をサファイアに隠す事ができた。彼女はつくり笑いをしながら雑巾を使って破片を拾って床を拭き始める。彼女が破片を拾い終えると同時にプリンターからアナウンスが聞こえ始めた。
「構築が完了しました。完成したものを取り出してください。」
(意外と時間がかかったわね.......)
イバラはプリンターに近づきガラスのついた扉を開き完成したものを取り出した。
ガチャン
「これを腰に巻いて決まった動作を行えば身体を変化させ戦闘力を向上させることができる。簡単に言えば「ヒーローが巻く変身ベルト」ね。貴方へのプレゼントよ。」
彼女はそう言うと青色のベルトを彼女に手渡した。水色のクリスタルがキラキラと輝いている。
「え?」
「そうね......名前は「クリスタルドライバーS(Sはサファイアの略よ)」!」
「安直ですね...」
「よぉーーし作りたかったもの全部作れたしここにはもう用はないわね。GAIAちゃんはあとで私のワープする力で運べるからOK!それじゃいくわよ!ここからレッツ脱出!」
2人は部屋を出ると走り出す。長い廊下を走っていると一つの大きな扉にたどり着いた。イバラはその扉を開ける。
「ハンカチか何か用意したほうがいいわよ。」
「え?」
扉を開けると同時に部屋の中にこもっていた「異様な臭い」が漂い始める。サファイアはすぐにコートのポケットからハンカチを取り出した。イバラも同じようにハンカチで鼻を押さえている。
「私こういう匂いはあまり好きじゃないの」
「ここは?」
「彼の実験体を収容している部屋よ。清掃してないからこのありさま......さぁ早く行きましょ」
部屋に入ると腐敗臭のような匂いが強くなってきた。ハンカチをしていても鼻の奥でツンとする匂い、部屋に出た時にはハンカチやお気に入りのコートにこのひどい匂いが染み付いてそうで嫌だなと思いながらもイバラの後を追った。
「グルルルルルルガゥ!!」
「キシャァァグシャァアキォン!!」
部屋の周りには数十個の檻がある。その中にはつぎはぎだらけのモンスター達が捕まっていた。無理矢理くっつけたというのが正しい表現だろう。本来目は2つなのに7つぐらいあるモンスターもいるし腕が異様に大きいリザードもいる。目の焦点があっていない.....苦しんでいるように見える。
(殺して欲しい)
実験体とサファイアの目があった瞬間脳内でそう聞こえた気がした。
「もうすぐこの部屋を出れるわ!あー匂いが染み付いちゃった!この服お気に入りだったのに!新しいの買わなくっちゃ!」
イバラはそう言いながら扉を思いっきり開いて2人が出た瞬間に思いっきり閉めた。2人は同時に深呼吸を始める。
「「空気が美味しい!!」」
「えーーっと次はなんの部屋ですか?」
「え?知らないわ........私ここに来るの初めてだもん。私の隠し部屋はいつもワープして入ってるからこの施設の部屋全部知ってるわけじゃないし....確か....。」
ゆっくりと歩き始める。先ほどの部屋とは大違いの清潔感で溢れた部屋だ。先ほどの部屋の真っ黒で壁に血の痕のようなものがあり足元には虫の幼虫のようなものがウニョウニョしていた。
「あの部屋で見た物をすぐに忘れたいです」
「見て。」
イバラが立ち止まり指を刺す。そこにはガラスを隔てた先に部屋がある。部屋には子供が好きそうなぬいぐるみや積み木、それにお絵描きようのクレヨンや描きかけの絵があった。
「なんでしょうこの部屋は?子供部屋に見えますが.........」
「キシャァァアァァァオン!!」
「!!」
ドガッ!!
子供部屋の奥から何かが飛び出してガラスにぶつかった。その何かはすぐに立ち上がりサファイア達2人を睨みつける。青い龍だ、サファイアにはこの姿に見覚えがあった。
「ギャラクシーファブニス?なんで?あの時私達が倒したはず!」
流星祭のあの日オリオンの街を襲った伝説の龍だ。しかし大きさが全然違うサファイアの身長の1.5倍ほどの大きさしかない。するとその龍は少し後ろに下がり始めると物陰に隠れて顔をひょこっと出すと口を開いた。
「おっ....お姉ちゃん達だれ?」
「え?」
か細い少女の声が彼女達の耳に届いた。
(また彼が戻ってきたの?いや彼は私のデータが空になるまで戻ってこないと言っていた。それに足音が違う.......)
「さっ.....サナ?助けに来てくれて.......そんなわけないですよね.....」
「ハーーイ♪サファイアちゃん♪」
扉が開くとそこから長身の彼女がひょこっ♪と顔を出す。桃色の長髪をした彼女はにっこりとした表情でサファイヤを見つめた。
「イバラ......なんだ...貴方ですか。」
「なんだってひどいわね!せっかく助けに来てあげたのに!」
彼女は部屋に入ると大きな画面のある場所にある機材の机に腰を下ろした。サファイアの腕と繋がっているケーブルをちょんちょんと触っている。
「なんで貴方が私を助けるんですか?」
「あっ....貴方の事が大好きだからっ////」
「ふざけないでください」
イバラは瞳を閉じて頬を赤てそう告げるもサファイアを冷たい表情でそれを見つめた。
「ふざけてない♪本当のこと!それに早くしないと100%になっちゃうわよー」
サファイヤは大きな液晶画面の方を見つめた。その中央に映し出されたゲージは94%と示されている。そして次の瞬間には1%増えて95%となった。
「あ、」
「どうする~貴方を助けられるのは私だけよ~♪」
「.......私ってなんなんでしょ.......」
彼女は落ち込んだように俯いた。声が小さくなっていく。イバラは大きな画面に取り付けられた機械をポチポチと触っている。
「え?」
「私は人間なのでしょうか?それともスライム?モンスター?私は.....私は..「人」になりたいっ........人としてサナ達と出会いたかった!!データが空になってただの人形になって捨てるなんて絶対嫌ッ!!!」
彼女の宝石のような青い瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。彼女は鎖に繋がれて自分で涙を拭き取る事ができない。それを見ていたイバラは彼女に近づきポケットから薄いピンク色の薔薇の模様が描かれたハンカチを取り出し彼女の涙を拭き取ると彼女にぎゅっと抱きついた。
「貴方は貴方よサファイアちゃん........。人じゃなくてもリオくん達の大切な仲間である事には変わりないわ。だから........」
スッ!
イバラはそう言うと彼女の腕に刺さっていたコードを抜き取った。大きな画面に映し出されていたゲージは一瞬で0%になってしまう。その後イバラは扉を開いた。
「早く帰りましょ。貴方の家に.......あー貴方を助けに来た本当の理由をまだ言ってなかったわね.....アイスクリーム奢ってもらう為よ♪」
エルフの森でそんな約束をした事をサファイアを思い出す。彼女は目を擦ると立ち上がり大きな画面の前に置かれた自分の剣を手に取り扉の前に向かった。
「私が泣いた事....サナ達には内緒ですよ」
「さぁーーそれはどうかしら~♪」
2人は暗い廊下を走り出す。彼女達の足音が長い廊下をこだました。するとイバラは立ち止まり壁の方を向く。
「何をしているんですか?」
「確かここに.......あった」
ポチッ
ウィーーーーンガチャ!プシューーー
イバラが壁のへこみを押すと壁と壁の間に隙間が生まれ音を立てて開いた。どうやら扉になっていたらしい。
「さぁこっちよ。」
2人はその扉の中を入っていく。階段を降りた先で彼女達が見たものは何かの研究室だった。大きな液晶画面が3つ、デスクには紅茶が入ったティーカップが置かれており部屋の隅には何かの機械が置かれていた。
「すごい.....設備が全て完璧....あそこにあるのはもしかして!」
部屋の隅に置かれた大きな機械にサファイアは目を輝かせながら近づく。機械につけられたガラス板から中の構造を見始めた。中にはアームのようなものが数本あり真ん中には台が置かれている。
「そうよその子は多次元プリンターのGAIAちゃん♪この子さえいればなんでも作れるのよ。」
「この部屋はすごいです!」
「当たり前よここは私の部屋なんだから♪」
「そっそうなんですか!?」
イバラはデスクに置いてある紅茶が入ったカップを持ち上げ飲み始めた。飲み始めると不満げな顔をする。どうやら紅茶がぬるかったらしい。彼女はデスクの機材をカチャカチャと触って最後に赤いボタンを押す。
「えい♪」
するとプリンターのGAIAのドア部分につけられた画面が点灯して中の小さい部屋のような場所も光始めた。
「構築を開始します」
内部の数本のアームがウィーンと音を立てながら動き出す。その様子をサファイアは社会科見学で工場にやってきた純粋な小学生のようなキラキラとした目でじーーーっと見つめていた。
「すごい.....この短時間でもうここまで完成して...は!もしかしてあのパーツは....クリアパーツになっている!あそこは金属でできていてなるほどあの穴の部分はそうする為のもの......という事はつまり!」
「ふふっ楽しそう♪あら?こんなところにファイルなんてあったかしら」
イバラは画面を見つめていると自分が知らないファイルがある事に気づいた。彼女はそのファイルを開きファイルの中の文章を適当に読み始める。次の瞬間彼女の目が大きく開き持っていたティーカップを床に落としてしまう。
バリーン!!
床にティーカップの破片が散らばりぬるい紅茶が広がっでいく。イバラは数秒間口を開けたままだ。
「どうしたんですか?」
「あ、うん!なんでもないわ。ちょっと紅茶が熱くて火傷して落としちゃったみたい♪すぐ拭くからそのまま見ていて大丈夫よ♪(嘘.......もしあのファイルに記されている文章が本当だとしたら?この子はまさか......いや、そんなわけないわ。)」
イバラは得意の演技で自分が戸惑っている事をサファイアに隠す事ができた。彼女はつくり笑いをしながら雑巾を使って破片を拾って床を拭き始める。彼女が破片を拾い終えると同時にプリンターからアナウンスが聞こえ始めた。
「構築が完了しました。完成したものを取り出してください。」
(意外と時間がかかったわね.......)
イバラはプリンターに近づきガラスのついた扉を開き完成したものを取り出した。
ガチャン
「これを腰に巻いて決まった動作を行えば身体を変化させ戦闘力を向上させることができる。簡単に言えば「ヒーローが巻く変身ベルト」ね。貴方へのプレゼントよ。」
彼女はそう言うと青色のベルトを彼女に手渡した。水色のクリスタルがキラキラと輝いている。
「え?」
「そうね......名前は「クリスタルドライバーS(Sはサファイアの略よ)」!」
「安直ですね...」
「よぉーーし作りたかったもの全部作れたしここにはもう用はないわね。GAIAちゃんはあとで私のワープする力で運べるからOK!それじゃいくわよ!ここからレッツ脱出!」
2人は部屋を出ると走り出す。長い廊下を走っていると一つの大きな扉にたどり着いた。イバラはその扉を開ける。
「ハンカチか何か用意したほうがいいわよ。」
「え?」
扉を開けると同時に部屋の中にこもっていた「異様な臭い」が漂い始める。サファイアはすぐにコートのポケットからハンカチを取り出した。イバラも同じようにハンカチで鼻を押さえている。
「私こういう匂いはあまり好きじゃないの」
「ここは?」
「彼の実験体を収容している部屋よ。清掃してないからこのありさま......さぁ早く行きましょ」
部屋に入ると腐敗臭のような匂いが強くなってきた。ハンカチをしていても鼻の奥でツンとする匂い、部屋に出た時にはハンカチやお気に入りのコートにこのひどい匂いが染み付いてそうで嫌だなと思いながらもイバラの後を追った。
「グルルルルルルガゥ!!」
「キシャァァグシャァアキォン!!」
部屋の周りには数十個の檻がある。その中にはつぎはぎだらけのモンスター達が捕まっていた。無理矢理くっつけたというのが正しい表現だろう。本来目は2つなのに7つぐらいあるモンスターもいるし腕が異様に大きいリザードもいる。目の焦点があっていない.....苦しんでいるように見える。
(殺して欲しい)
実験体とサファイアの目があった瞬間脳内でそう聞こえた気がした。
「もうすぐこの部屋を出れるわ!あー匂いが染み付いちゃった!この服お気に入りだったのに!新しいの買わなくっちゃ!」
イバラはそう言いながら扉を思いっきり開いて2人が出た瞬間に思いっきり閉めた。2人は同時に深呼吸を始める。
「「空気が美味しい!!」」
「えーーっと次はなんの部屋ですか?」
「え?知らないわ........私ここに来るの初めてだもん。私の隠し部屋はいつもワープして入ってるからこの施設の部屋全部知ってるわけじゃないし....確か....。」
ゆっくりと歩き始める。先ほどの部屋とは大違いの清潔感で溢れた部屋だ。先ほどの部屋の真っ黒で壁に血の痕のようなものがあり足元には虫の幼虫のようなものがウニョウニョしていた。
「あの部屋で見た物をすぐに忘れたいです」
「見て。」
イバラが立ち止まり指を刺す。そこにはガラスを隔てた先に部屋がある。部屋には子供が好きそうなぬいぐるみや積み木、それにお絵描きようのクレヨンや描きかけの絵があった。
「なんでしょうこの部屋は?子供部屋に見えますが.........」
「キシャァァアァァァオン!!」
「!!」
ドガッ!!
子供部屋の奥から何かが飛び出してガラスにぶつかった。その何かはすぐに立ち上がりサファイア達2人を睨みつける。青い龍だ、サファイアにはこの姿に見覚えがあった。
「ギャラクシーファブニス?なんで?あの時私達が倒したはず!」
流星祭のあの日オリオンの街を襲った伝説の龍だ。しかし大きさが全然違うサファイアの身長の1.5倍ほどの大きさしかない。するとその龍は少し後ろに下がり始めると物陰に隠れて顔をひょこっと出すと口を開いた。
「おっ....お姉ちゃん達だれ?」
「え?」
か細い少女の声が彼女達の耳に届いた。
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