56 / 86
第7章『本土決戦』
第7話 悪夢
しおりを挟む
最近、何故か夢でうなされる事が多くなった。
そのシチュエーションは、毎回同じだ…。
*********
突如、轟音と共に、大地が割れる。
アパートの天井が崩れ落ちたのか、背中に激痛が走り、押し潰されてしまう!
いくら藻搔いても微動だに出来ない。
追い打ちをかけるように、肌を焦がす熱風が俺の身体に容赦なく吹きつける。
激痛と、猛烈な熱に耐えながら、俺はある事を思い出す。
『火災旋風』
…科学が発達した現在に於いても、未だに、そのメカニズムが解明されていない現象の一つだ。
震災や空襲で、大火災が発生すると、この現象が起きると言う。
この災厄により、夥しい数の尊い命が奪われてしまった。
火災旋風の恐怖から逃れ、奇跡的に一命を取り留めた、ある老人は、こう証言している。
「巨大な焔の龍が、人々を呑み込んで、天に昇っていった」
…と。
これは、迫りくる『死』の恐怖が見せた幻ではない。
火災旋風の正体は『巨大な焔の竜巻』なのだ。
俺には関係無い事だ…と、ずっと高をくくっていたのに…。
まさか、こんな事が起きるなんて…。
人生って、こんな唐突に終わりを迎えるものなんだな。
…そんなことを考えていると、それは、出し抜けに起こった。
圧迫されていた背中が軽くなったのだ。
た、助かった!?
*********
…と、必ずここで目が覚める。
まさか、俺がこんなに幸せになれる訳が無いから、目に見えない何かが邪魔しているのか?
…何か恐ろしい事の前触れで無ければ良い…と思いつつ、不安な日々を送っている今日このごろだ。
そのシチュエーションは、毎回同じだ…。
*********
突如、轟音と共に、大地が割れる。
アパートの天井が崩れ落ちたのか、背中に激痛が走り、押し潰されてしまう!
いくら藻搔いても微動だに出来ない。
追い打ちをかけるように、肌を焦がす熱風が俺の身体に容赦なく吹きつける。
激痛と、猛烈な熱に耐えながら、俺はある事を思い出す。
『火災旋風』
…科学が発達した現在に於いても、未だに、そのメカニズムが解明されていない現象の一つだ。
震災や空襲で、大火災が発生すると、この現象が起きると言う。
この災厄により、夥しい数の尊い命が奪われてしまった。
火災旋風の恐怖から逃れ、奇跡的に一命を取り留めた、ある老人は、こう証言している。
「巨大な焔の龍が、人々を呑み込んで、天に昇っていった」
…と。
これは、迫りくる『死』の恐怖が見せた幻ではない。
火災旋風の正体は『巨大な焔の竜巻』なのだ。
俺には関係無い事だ…と、ずっと高をくくっていたのに…。
まさか、こんな事が起きるなんて…。
人生って、こんな唐突に終わりを迎えるものなんだな。
…そんなことを考えていると、それは、出し抜けに起こった。
圧迫されていた背中が軽くなったのだ。
た、助かった!?
*********
…と、必ずここで目が覚める。
まさか、俺がこんなに幸せになれる訳が無いから、目に見えない何かが邪魔しているのか?
…何か恐ろしい事の前触れで無ければ良い…と思いつつ、不安な日々を送っている今日このごろだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる