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第7章『本土決戦』

第14話 尊敬!?

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 俺にとっては、一杯飲み屋や牛丼屋は世の中で一番詰まらない場所だ…と思っている。

 だって、ほぼ毎日通ってるんだから飽きるよ~。

 ところが! 鷹音ようおんさんは、俺が連れて行く所、何処どこでも大喜びするし、色々聴いてくれるからお答えすると、惜しみなく尊敬の眼差しを送って下さるのだ。

 まさか、この人生、紅ショウガが無料って教えただけで手を握って喜ばれる日が来るなど、想像も出来なかった。

 この人、食べ放題の店に連れてったら、ひっくり返っちゃうんじゃないかな!?

 
 さて、次のデートは、串揚げ屋さんだ。



 アパートに帰ると、またまた長瀬と、その上官、青木少将が遊びに来ていた。

 そう言えば今日は、ユイが先日、青木さんにお世話になったお礼に、サバゲーの銃の扱い方を教える事になっていたんだ。

 どこから持って来たのか、ホワイトボードまで用意して、そこには銃の分解図が描かれていた。

 「アサルトライフルの目標は、至近距離での掃射と中距離狙撃の両立だ。その為に、有効射程500m程度の低反動弾薬を用いる。さらに、セミとフルオートを切り替える機能を有し、ガス圧作動での自動装填と着脱式弾倉を内蔵しているのが特徴だ」

 すげえ…完全に映画で見た事がある、防衛学校の教官…だ。

 …青木さんは懸命にメモを録り、長瀬はユイの神がかった、装填から安全装置解除までをスマホで撮影している。

 こいつら、本当に真面目だな。
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