リーティアの領地経営

優義

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第1章 Aランク冒険者【炎滅騎士】リーティアの引退

第3話 連行~情報整理~

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国とリーティアの実家の説明回です
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 さて、そんなこんなで私は裁判を受けるため帝都まで連行されていた。留置所に居る2日間、パーティーメンバーが何度も面会を希望したらしいが叶わなかった。まぁ、掛けられてる罪科が罪科である。脱獄からの国外逃亡もあり得るので対処としては至極全うである。

 ちなみに私の愛剣や鎧を含めた装備品は全てギルドマスターが責任を持って保管してくれているらしい。かなりありがたい。長年愛用しているので愛着が湧いてるのだ。

「じゃあ暇だし情報整理といこう」

 とりあえず国からまず今いる国はスベード大陸の強国、ヴィース帝国。1000年続くヴィシリス皇族が支配する国であり、その土地の多くが手つかずの森や山になっている。今は悪政を敷いていた先帝を退け、その甥が新皇帝が席に着き、日々腐敗した政治に改革の風を吹かせているという。
皇帝に関しては贅沢だけを学習した先帝しか私は知らない。まぁ、私が貴族として振る舞っていたのは8歳までだったから仕方ないのだが。

 次は私の実家、アレクサンドラ家である。アレクサンドラ家はアレクサンドラ地方を治めてきた大地主であり皇帝に古くから仕えてた貴族(ちなみに大した功績はない)。土地は山地が大半のため農業に向いていないが地下水から汲み上げられた水が効能の高い薬草を育むため、薬草の一大産地として有名である。
その薬草で莫大な富を手に入れていたせいか元アレクサンドラ辺境伯爵、つまり私の父親は贅沢三昧して威張り散らしていた。そして正妻もその子供たちも同様の性格だったのをよく覚えている。私は商人の娘で側室の母のもとに生まれたからか、かなり疎まれ嫌がらせを受けていた(まぁ、学業や礼儀作法に剣術、魔術の稽古でボコボコにしたのだが)。そして何を思ったのか脱税や違法奴隷に手をつけて国家転覆までしようとしたのだから笑えてくる。

 そして最後にヴィース帝国と並ぶスベード大陸の強国、ルマルド王国。ルマルド王国は農業や上質な宝石の採掘で有名な国で長年ヴィース帝国とは犬猿の仲である。ルマルド王国出身であるジャンヌやモーリス曰く、「貴族階級は醜悪でかなり荒れている国」らしい。2人が嫌がるので私は王国に入ったことがないのでこれ以上詳しいことは知らない。そしてこれは公爵から聞いた話なのだがアレクサンドラ家と繋がってヴィース帝国を転覆させようとしたのがルマルド王国かもしれないという、というかほぼ濃厚でだろう。

 さて、国の情報整理を終えたので次は裁判を受けてどんな判決になるか。シミュレートしてみる。
まずケース1「追放」
これはまだ優しい方、スベード大陸には2つの強国の他にも他の国は沢山あるのでそこを拠点にしても良いし、大陸を出て別の大陸に移るのも良い。まぁ、モーリスが実家に仕送りしているので前者が最善だろう。まだパーティーの皆と冒険を続けたいし。
次にケース2「幽閉or禁固刑」
幽閉だと確実に帝国崩壊するまで逃げられないし、禁固刑でも国家転覆罪なら30年でも足りないだろう、仮に30年で出られたとしてもその頃にメンバーは冒険者引退している。どの道、私はパーティーを降りなければならないだろう。
最後のケース3は「死刑」
ぜっっっったいに嫌だ、以上!!!!

 まぁ、1番嬉しいケースは無罪である。しかし血縁がある以上は無罪は難しいだろう。少なくとも多額の罰金を支払う覚悟はしなければならないだろう。あぁ、あと冒険者ランクの査定確実に響くだろう、貴族の冒険者だとこういう面倒くさいことが起こりやすい。かなり悔しい気持ちだ、Sランクまであと少しなのに遠のいてしまった。

 あーでもない、こーでもないと思考を続けていると護送馬車のドアが叩かれる。

「リーティア・アレクサンドラ!城に着いたぞ!これより皇帝の間まで連行する!!」

 近衛兵に連れられて私は護送馬車を降りた。ここからは徒歩で裁判所まで歩かなければならない。記憶が正しければかなり歩くことになる。

 とりあえずあのクソ親は会ったら絶対に殴__ん?ちょっと待って今あの近衛兵「皇帝の間」って言わなかったか??

「え、私。城で裁判受けるの?!」

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読んでくださりありがとうございます┏○ペコッ
次回は残された【失墜の騎士団】side回です。
お楽しみに
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