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第2章 荒れ果てた故郷
第18話 訓練
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「そこぉっ!!モタモタするな!!」
「「「ハイッ!!!」」」
治安維持部隊の駐在所にある訓練場。そこで私直々に訓練指導を行っていた。
うちの領の軍隊は街中でごろつきや脱税、スリ、恐喝などを行う犯罪者を取り締まる【治安維持部隊】と、魔物や敵国などに対処するアレクサンドラ領お抱えの【騎士団】に分かれており、今は合同で訓練を受けさせている。
ストレッチから始まり基礎体力訓練から剣や槍の素振り、そして私相手のかかり稽古がメニューだ。
鍛錬場は以前は宴会場にされてたらしくまともな鍛錬が出来なかった彼らの練度はお察しである。
体力低い上、素振りも酷い。流石にこれで戦いにはだせないわ、まぁ磨けば光る原石が居るのが幸いか。
1番は隊長のルーカス。剣の他に盾も巧く使って戦ってくる。それに指揮に関しても巧いと思っている、元副隊長で前の隊長が横領で逮捕されてからは彼が隊をまとめてきたという。これからも頑張って欲しいと思える人材だ。
そしてアレクサンドラの騎士団の団長代理を務めているエルメスだ。武芸は一通りこなせているが実践を積めてないのが気がかりだ。団長の方は王国側のスパイだったという、エルメス自身は帝国の厳しい取り調べにより無罪が確定しているので信頼出来るだろう。
「領主様、そろそろお時間です」
「ん、そうか。分かった。治安維持部隊と騎士団の諸君!ちゃんと休憩を挟んでから警備や訓練に行くように」
「「「「はい!!ご指導ご鞭撻ありがとうございます!領主様!!!」」」」
うん、何か軍隊みたいって仮にも軍隊だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「____以上が報告となります」
「分かった今後もそのように」
「畏まりました」
今日の業務が終わった。ふー、疲れた。少し時間が余ったな、薬湯の風呂を長めに頼むか。私の傍には少なくとも侍女が1人付いている。今日はおっとり系のアリアか。
「アリア、風呂入りたいから準備をお願い。薬湯でね」
「畏まりました」
ここのお風呂は天然温泉とまではいかないが薬湯がある、あの有名スタジオが作った神様の風呂屋が舞台にした作品で出てたアレである。結構良い香りがするのと薬効があるのでお気に入りだ。
私に付き添う侍女たちは現在、当番制で仕事をさせている。アメリアに頼み万全な状態で私のサポートをして欲しいという言い訳を添え、彼女たちの休みを作った。
今日の当番はソフィーで私の髪を拭いている所だ。
「領主様、少しご質問よろしいでしょうか」
「ん?何?」
「領主様は何処で剣術を?」
「..........こっそり兵士たちの鍛錬盗み見て、見よう見まねで振ってた。学術院でも授業があったしね」
「そうでしたか........」
まぁ、前世の時に剣道やってたのでその時の鍛錬を繰り返してたのが真相だ。今世の剣を見て主流が西洋剣だと思って諦めていたが、何とそんな中で日本刀に出逢えたのは奇跡に等しかった。やっぱり日本人生まれだった以上は日本刀持たないと!
何百年前かに突如現れたという名匠トーヤ。彼が手かげた最高傑作【滅刀】シリーズの1つが私の愛刀【滅刀 炎帝刀】である。
ちなみに、このトーヤは転生者か転移者では無いかと私は推測している。トーヤって多分トウヤってことだよね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、翌日の訓練。いよいよ対【黒い牙】の作戦訓練だ。冒険者ギルドからもたらされた情報によると連中は洞窟を利用したものらしい。
閉所戦闘なら何人かの選抜チームで戦闘員を撃破しなければならない。残りはここで留守番か、現地で雑務だ。
さぁて、仕上げに掛かりますか。
「「「ハイッ!!!」」」
治安維持部隊の駐在所にある訓練場。そこで私直々に訓練指導を行っていた。
うちの領の軍隊は街中でごろつきや脱税、スリ、恐喝などを行う犯罪者を取り締まる【治安維持部隊】と、魔物や敵国などに対処するアレクサンドラ領お抱えの【騎士団】に分かれており、今は合同で訓練を受けさせている。
ストレッチから始まり基礎体力訓練から剣や槍の素振り、そして私相手のかかり稽古がメニューだ。
鍛錬場は以前は宴会場にされてたらしくまともな鍛錬が出来なかった彼らの練度はお察しである。
体力低い上、素振りも酷い。流石にこれで戦いにはだせないわ、まぁ磨けば光る原石が居るのが幸いか。
1番は隊長のルーカス。剣の他に盾も巧く使って戦ってくる。それに指揮に関しても巧いと思っている、元副隊長で前の隊長が横領で逮捕されてからは彼が隊をまとめてきたという。これからも頑張って欲しいと思える人材だ。
そしてアレクサンドラの騎士団の団長代理を務めているエルメスだ。武芸は一通りこなせているが実践を積めてないのが気がかりだ。団長の方は王国側のスパイだったという、エルメス自身は帝国の厳しい取り調べにより無罪が確定しているので信頼出来るだろう。
「領主様、そろそろお時間です」
「ん、そうか。分かった。治安維持部隊と騎士団の諸君!ちゃんと休憩を挟んでから警備や訓練に行くように」
「「「「はい!!ご指導ご鞭撻ありがとうございます!領主様!!!」」」」
うん、何か軍隊みたいって仮にも軍隊だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「____以上が報告となります」
「分かった今後もそのように」
「畏まりました」
今日の業務が終わった。ふー、疲れた。少し時間が余ったな、薬湯の風呂を長めに頼むか。私の傍には少なくとも侍女が1人付いている。今日はおっとり系のアリアか。
「アリア、風呂入りたいから準備をお願い。薬湯でね」
「畏まりました」
ここのお風呂は天然温泉とまではいかないが薬湯がある、あの有名スタジオが作った神様の風呂屋が舞台にした作品で出てたアレである。結構良い香りがするのと薬効があるのでお気に入りだ。
私に付き添う侍女たちは現在、当番制で仕事をさせている。アメリアに頼み万全な状態で私のサポートをして欲しいという言い訳を添え、彼女たちの休みを作った。
今日の当番はソフィーで私の髪を拭いている所だ。
「領主様、少しご質問よろしいでしょうか」
「ん?何?」
「領主様は何処で剣術を?」
「..........こっそり兵士たちの鍛錬盗み見て、見よう見まねで振ってた。学術院でも授業があったしね」
「そうでしたか........」
まぁ、前世の時に剣道やってたのでその時の鍛錬を繰り返してたのが真相だ。今世の剣を見て主流が西洋剣だと思って諦めていたが、何とそんな中で日本刀に出逢えたのは奇跡に等しかった。やっぱり日本人生まれだった以上は日本刀持たないと!
何百年前かに突如現れたという名匠トーヤ。彼が手かげた最高傑作【滅刀】シリーズの1つが私の愛刀【滅刀 炎帝刀】である。
ちなみに、このトーヤは転生者か転移者では無いかと私は推測している。トーヤって多分トウヤってことだよね。
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さて、翌日の訓練。いよいよ対【黒い牙】の作戦訓練だ。冒険者ギルドからもたらされた情報によると連中は洞窟を利用したものらしい。
閉所戦闘なら何人かの選抜チームで戦闘員を撃破しなければならない。残りはここで留守番か、現地で雑務だ。
さぁて、仕上げに掛かりますか。
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