リーティアの領地経営

優義

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第3章 初めての冬越え

第33話 アルフェ領

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 アルフェ領か、確かウチの食品の輸入先で帝国内有数の農耕地であることが有名だが、場所が辺境地帯だからかあまり人気は無い、らしい。

「リリー、ジャック。セリーブ先生と家臣を明日に呼んで頂戴、意見を聞きたい」

「「畏まりました」」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「私は反対です、あんな農業貴族へ向かうことが恥です」

「しかし行かないのは貴族としてどうなのか?」

「領主様が数週間、留守というのも.........」

「しかし領同士の付き合いが..........」

 現在アルフェ領に赴くか否かの会議中なのだが、うーん、まさかここまで割れるとは思わなかった。

 そんな貴族に付き合うことは無いという反対派と貴族の義務として行くべきという賛成派。どちらの言い分も分かるんだけど............

「領主様、領主様はどうなされたいのですか?」

 騎士団長のエルメスが聞いてきた。まぁ、こっちに来るよね。

「........私としてはこれからに備えて練習を兼ねて行ってみたいと思っている」

「それはわたくしも賛成です、いきなり侯爵や公爵の招待を受けて出席するより............失礼ですが子爵家で練習を兼ねて出席する方がよろしいかと」

 セリーブも賛同してくれた。皆ザワついている。言いたいのは留守間のあれこれだろうなぁ。この前の昨日の隣領からの嫌がらせ、妨害とかがあるだろうし。

「先代の圧政からここまで領の復興を進めて来れた君達なら私の留守中も任せられると思う、それにこれからはもっと長い間、私が留守になることもあるはず。だからこれを機会に全員で訓練、練習としてこの招待を受けてほしい」

 皆黙りこくったな、これで反対したら領主の信頼を失うことにもなるからだろうか。

「なるべく早めに向かって早めに帰ることは約束しよう」

 全員、それなら。と賛成が可決された。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 2週間後、アルフェ領へやって来た。

「ここがアルフェ領ですか、田舎ですね」

「田舎貴族のお茶会って大丈夫なんですか?領主様」

「寧ろいいお茶が出るかも知れないよ」

「お前たち、黙りなさい」

 アリアとレティアの酷評が出たな。すぐにソフィに睨まれて萎縮して黙ったが。

 まぁ、確かに見回す限りの畑畑畑、THE 田舎だ。うーん、前世のお祖母ちゃんを思い出すねぇ。

 今回、同行しているのはソフィにアリア、レティアに執事のステンに新人メイドのローズとロベルタ。あと治安維持部隊と騎士団から選抜された精鋭部隊5人だ。これで少数なのだからびっくりだ。

あとは指定された宿で準備するだけだ。

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次回別サイド回になります。
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