Jack of all traders

KRONOS

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本編!

FILE.3 ハッカーと詐欺師

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あらすじ

もっちー、闇世界に足を踏み入れる。((

***

それからというもの、僕は
天国であり地獄のような生活を送っていた。
部屋がだだっ広く、
食堂の料理人さんの料理もおいしく、
用心棒さんのおかげで快適で、
みんなで団らんするのも楽しくて、
給料もすごく払ってもらうし、
おもちゃ屋さんに可愛い人形も貰えて、
高校も行き帰りが楽で、
休みの日は家でみんなと話せて。

でも、
ハッカーさんと詐欺師さんが厳しすぎる。
毎日毎日暗記暗記暗記暗記暗記で、
脳みそが流石にパンクします。

いや、ホントに。

詐欺師さんは
「はい!じゃあもう一ページ暗記してね!」
ハッカーさんは
「早くしなよ。馬鹿じゃないの?」
と。

で、僕は
「わあああーごめんなさいぃー!」
と。

毎日こんな仕事ばっかで、
本当に死にそうだ。

でもやらなかったらやらなかったで
本当に死んでしまう。

「きゅ、休憩させてくらさい~…」

「目、回してるけど」
「どうする?」
「どうするって…」
「殺す?」
「頭おかしいんじゃねえの?
休ませておけばいいだろ、頑張ったんだし」
「優しいねぇ」
「殺す」
「なんで?!」

厳しいけど、優しい。
たまに、ごくたまにだけど。

どうやら、この二人はまだまだ僕の事を
仲間だと思ってくれていないらしい。
でも、それにも理由があるんだとか。

新人が嫌いなのよ、あいつらはね。

僕はおもちゃ屋さんに、そこだけ教えて貰った。
認められるように、頑張らなきゃ。


*****

僕がここに来てから何ヶ月か経って、
僕は初めて出張の仕事に出ることになった。
相手はここら辺で暴れてるストリートギャングだそうで、
警察では全く歯が立たないそうだ。

そんな訳で、僕らが討伐することになった。
僕は、もしそいつらに逃げられた場合の、
顔とナンバーを暗記しておけと、頼まれた。

よーし、頑張るぞ!!


…でも、この時僕は忘れていた。
ハッカーさんに言われた、

『お前ノロイから、攻撃気をつけなよ』

そんな、言葉を。


*****

街について任務をしている時、
僕は順調に記録を取っていた。

二方、容赦なかった。
加減もなく飛び交う血と肉と、
その返り血を浴びて真っ赤に染まった
僕の仲間。
僕らの方が優勢だけど、
こっちだって血まみれだ。

震え上がった。
怖かった。
でも、それ以上に僕は…

僕は……

その仕事を、







僕はかっこいいと思ったんだ。




それから僕はその人の群れに入っていった。
無意識に、吸い込まれるように。


用心棒の止める悲鳴も聞かずに、

あの時言われた言葉も無視して、

飛び込んだ。






痛い。

痛かった。


殴られた。

蹴られた。


鈍い音と共に、
全てが崩れていった気がした。


何度も、

何度も、

バットで殴られて、

地面に横たわった僕に映った
恐ろしく美しいその朱は、

僕の鮮血なんだな、と思った。

転がった、残虐な生首と目があった。

生首は嘲笑った。

こちらへおいで、と。


そうだね、そちらにいくね。
そう思って、意識がブツリと、消えた。


ああ、死んでしまえ。
僕なんて、死んでしまえ。

じゃあね、現実。

またこんど。



to de Continues…



















































































ごめんね。
守れなくて。

大好きだよ。
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