この恋に殉ずる

冷暖房完備

文字の大きさ
64 / 76
お仕事ちゅ

No.9 もやもや……

しおりを挟む
セイジって新垣さんなの?
 
新垣さんの元カノは並木さんなの?
 
二人は連絡とって会うの?
 
もやもやする。
もやもやする……。
 
 
 
 









 
 
て、もう!!
こんな状態で何も聞かないなんて無理!!(泣)
 
私は新垣さんに今すぐ会いたいってメールした。



 
いつものロータリーに青いスポーツカーが停まる。
「お前、俺が早番だったから良かったけど こんな時間、普通に仕事だからな?」
少し呆れたように言う。
「どうしても会って話がしたかったんです!!」
「お、おう」
戦闘体制でギラギラしている私に少し のけぞりながら車を走らせる。
「どっか入った方がイイか?」
「いえ……」
「んで、その話ってのは俺がハンドルを切り間違える可能性のある事か?」
「あ、あるかもです」
「……なら、どっか脇道に停まるわ」
 
 
 
 
 
 
「んで?話って?」
「い、いきなりですか」
「いきなりです」
 
意気込んでメールしたけど怖じ気づいてます~(泣)
 
「大事な話なんだろ?早く言え」
ほいっと缶コーヒーを渡され、うながされる。
「あ、新垣さんの元カノって並木 智恵子さんですか?」
「……なんで?」
 
なんでって、なんだよ~(泣)
 
「あ、あの、同じ寮の人で。さ、最近 彼氏さんと別れたそうで……」
「うん」
 
うん、て~(泣)
 
「こ、工場長の息子さんが、その、別れた人のことを…セ、セイジって言ってまして……」
「うん」
 
だから、うん、て なんだよ~(泣)
どっちなんだ!!
 
「並木さんの部屋に新垣さんの好きなブランドの小物があったり、あんまり料理 得意じゃなさそうだったり……」
「得意じゃないって?」
「あ、いや……。スゴくスゴく美味しい冷凍食品を出していただいて、ですね」
「ぶふっ!!」
「ちょっ!!なに吹き出してるんですか!!」
「ははは。悪い悪い」
 
なんで笑ってるの~(泣)
 
「もう!!さっきから なんなんですか!!私の質問に答えてくださいよ!!」
ひとしきり笑って目元の涙を拭う。
「え~と、なんだっけ?ああ、元カノか?ってヤツだったな」
「そうですよ!!」
「ビンゴだ」
 
 
 
 
 



 
 
 
え?
 
「いやぁすげぇ偶然だな」
 
えーーーーーーーー!?
 
 
「マジですか!?」
「マジですよ?」
「うそ~!!」
「嘘って お前…分かってて聞いたんじゃないのか?」
「だって、だって、だって~!!」
「うるさい。とにかく落ち着け」
ポンポンと太ももを叩く。
 
むむむ。
 
「んで?あっちにも聞いたのか?」
「聞けませんよ!!」
「なら放っとけ」
 
え~!?(泣)
 
「別にアナタノ カレシ トリマシタ~なんて自己申告する必要ないだろ?」
「だから私のモノマネ気持ち悪いって何度も言ってるじゃないですか!!」
「ははは。まぁ多少かぶってるが向こうは知らないことだし、あえて教えることでもないだろ?それとも言いたいか?私が取りましたって」
「そ、そんなこと言えるわけないじゃないですか!!」
「なら何も問題ない」
 
え、え~(泣)
 
「お前が悩むことも気にかけることもない。お前は何も悪くない。俺が心変わりしたんだからな」
「そんなっ!!それじゃあ新垣さんだけが悪いみたいじゃないですか!!」
「俺だけが悪いんだよ。お前をふって あいつと生きる道もあったんだよ。でも俺は お前を選んだ。選択権は俺だけに あったんだよ」
 
新垣さん……。
 
「だから気にするな」
「……あ、新垣さんだけが悪いってのは やっぱり嫌です」
「頑固だな」
「きょ、共犯、です」
 
新垣さんが悪いなら私も悪いもん。
 
「共犯、か……。それで お前の気が済むなら ご自由に」
困ったヤツだとでも言うように笑った。
 
 
 
「つうか、あっちも そんな気にしてないだろ?」
鉢合わせが嫌だから少し遠くで降ろしてもらう予定でドライブがてら寮に向かう。 
「そ、そんなことないですよ。プロジェクト?が成功したから連絡するって言ってました」
「プロジェクト?ああ、成功したのか……」
ほっとしたような横顔。
「気になります?」
「そりゃな、あいつ頑張ってたからな」
 
それは新垣さんとの結婚のために……ですよね?
 
「あの……」
 
 
プルル、プルル、プルル
 
ふいに新垣さんの着信音。
「お?噂をすれば、か?」
「な訳ないでしょ!!」
路側帯に車を寄せる。
カバンから携帯を取り出す。









画面には『並木 智恵子』
 
うそーーーーーーーー!?(泣)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。 働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。 早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。 そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。 大丈夫なのかなぁ?

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

25年の後悔の結末

専業プウタ
恋愛
結婚直前の婚約破棄。親の介護に友人と恋人の裏切り。過労で倒れていた私が見た夢は25年前に諦めた好きだった人の記憶。もう一度出会えたら私はきっと迷わない。

今宵、薔薇の園で

天海月
恋愛
早世した母の代わりに妹たちの世話に励み、婚期を逃しかけていた伯爵家の長女・シャーロットは、これが最後のチャンスだと思い、唐突に持ち込まれた気の進まない婚約話を承諾する。 しかし、一か月も経たないうちに、その話は先方からの一方的な申し出によって破談になってしまう。 彼女は藁にもすがる思いで、幼馴染の公爵アルバート・グレアムに相談を持ち掛けるが、新たな婚約者候補として紹介されたのは彼の弟のキースだった。 キースは長年、シャーロットに思いを寄せていたが、遠慮して距離を縮めることが出来ないでいた。 そんな弟を見かねた兄が一計を図ったのだった。 彼女はキースのことを弟のようにしか思っていなかったが、次第に彼の情熱に絆されていく・・・。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

偽装夫婦

詩織
恋愛
付き合って5年になる彼は後輩に横取りされた。 会社も一緒だし行く気がない。 けど、横取りされたからって会社辞めるってアホすぎません?

処理中です...