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第7章 エルデン帝国編
5 起死回生の策
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テオドールは一晩考えた策をみんなに話した。
『三国が同時に侵略を開始して、火竜とロック鳥が緋竜山を離れてから、帝国軍が侵略を開始している。これは偶然ではなく、帝国の誰かが裏で糸を引いて、各国の軍隊を動かしているんだと思う。父ちゃんと母ちゃんに、その黒幕に成り代わって、各国の軍隊を撤退させてほしいんだ』
成り代わりは、自在に姿を変えられる竜にしか出来ないことである。
『なるほど。さすが我が息子。人間は、男子三日会わざれば刮目して見よと言うらしいが、テオは人間界で色々と学んだようだな』
起死回生の策に感心した父竜は、息子の成長に目を細めた。
『うん。近衛で、色々と教わったよ』
テオドールは、武術以外にも、戦術や心構えなど、近衛で色々と学んでいた。
『で、その黒幕とは教皇か?』
『誰かは分からない。帝国について詳しくないんだよね』
そう言ってテオドールが首を横に振ると男爵が、
『国王陛下なら分かるかもしれない。各国の情報を収集しているはずだ』
『なら早速、王城へ向かおう。もたもたしている暇はない』
『動いて大丈夫なの? 母ちゃん』
『それぐらいなら、大して魔力も使わないし問題ない。それに腹が減っては戦はできぬからな。大仕事の前に、王城で腹ごしらえをせねばならぬのだ』
ヴェラントとブリギッタは、男爵とテオドールを乗せて、白みがかった空に飛び立った。
男爵は、領民の避難などがあるので、男爵邸で降りた。
火竜は空高く飛んだので、誰にも気付かれずに王城まで行くと、塔の近くまで急下降した。
そして二体の火竜は人型に変化して、三人(テオドール・ジュリエット・ヴェラント)は塔の頂きに降りた。
城内に侵入するとジュリエットが、
『テオ、国王の居場所は分かるのかい?』
『評議会室で側近と話し合いをしていると思う』
三人は評議会室まで一気に駆け抜けると、扉の前を固める近衛兵を瞬時に打ち倒し、勢いよく室内に踏み込んだ。
評議会室が騒然となるなか、ジュリエットは開口一番、
「国王、腹が減った! 大至急、うまい飯を用意しろ!」
「…………わ、分かった。すぐに用意させる」
国王は唖然としながらも、側近に料理を用意するよう命じた。
『母ちゃん、此処に来た目的を忘れてない?』
『目的? おお、そうだった。腹が空きすぎて、大事なことを忘れるところだった』
ジュリエットは、国王たちに状況を説明して、
「――というわけで、帝国と黒幕について、知っている情報をすべて教えろ」
「おそらく黒幕は、ゼウス皇帝でしょう。エルデン帝国は、ゼウス皇帝による絶対君主制の軍事国家で、大規模な軍隊を擁しています。その強大な軍事力で周辺諸国を威圧しているのです。ゼウス皇帝は狡猾で冷徹な人物――」
国王に代わって、宰相がゼウス皇帝や側近などの情報を詳しく述べた。
その後、ご馳走を堪能した三人は、急いで緋竜山へ向かった。
最大の障害である火竜を討滅する絶好の機会と捉え、夜明けとともに帝国軍は緋竜山の山頂を目指した。
緋竜山の中腹あたりを登る帝国軍を目にしたブリギッタは安堵し、
『どうやら、間に合ったようだね』
山の頂で火竜たちは、帝国軍が登ってくるのを心配げに見ていた。
『テオ、お帰り~』
テオドールたちに気付いたフレアが嬉しそうに叫んだ。
山頂に着くとテオドールは、父竜の背中から飛び降りた。
『それじゃ、行ってくる』
『テオ、後は頼んだよ』
『うん。父ちゃんと母ちゃんも、気を付けて』
ヴェラントとブリギッタは、帝国軍にバレないよう鳥に変化した後、みんなに見送られてエルデン帝国に向かった。
テオドールは、帝国軍の登頂を阻止するため、山を下りた。
『三国が同時に侵略を開始して、火竜とロック鳥が緋竜山を離れてから、帝国軍が侵略を開始している。これは偶然ではなく、帝国の誰かが裏で糸を引いて、各国の軍隊を動かしているんだと思う。父ちゃんと母ちゃんに、その黒幕に成り代わって、各国の軍隊を撤退させてほしいんだ』
成り代わりは、自在に姿を変えられる竜にしか出来ないことである。
『なるほど。さすが我が息子。人間は、男子三日会わざれば刮目して見よと言うらしいが、テオは人間界で色々と学んだようだな』
起死回生の策に感心した父竜は、息子の成長に目を細めた。
『うん。近衛で、色々と教わったよ』
テオドールは、武術以外にも、戦術や心構えなど、近衛で色々と学んでいた。
『で、その黒幕とは教皇か?』
『誰かは分からない。帝国について詳しくないんだよね』
そう言ってテオドールが首を横に振ると男爵が、
『国王陛下なら分かるかもしれない。各国の情報を収集しているはずだ』
『なら早速、王城へ向かおう。もたもたしている暇はない』
『動いて大丈夫なの? 母ちゃん』
『それぐらいなら、大して魔力も使わないし問題ない。それに腹が減っては戦はできぬからな。大仕事の前に、王城で腹ごしらえをせねばならぬのだ』
ヴェラントとブリギッタは、男爵とテオドールを乗せて、白みがかった空に飛び立った。
男爵は、領民の避難などがあるので、男爵邸で降りた。
火竜は空高く飛んだので、誰にも気付かれずに王城まで行くと、塔の近くまで急下降した。
そして二体の火竜は人型に変化して、三人(テオドール・ジュリエット・ヴェラント)は塔の頂きに降りた。
城内に侵入するとジュリエットが、
『テオ、国王の居場所は分かるのかい?』
『評議会室で側近と話し合いをしていると思う』
三人は評議会室まで一気に駆け抜けると、扉の前を固める近衛兵を瞬時に打ち倒し、勢いよく室内に踏み込んだ。
評議会室が騒然となるなか、ジュリエットは開口一番、
「国王、腹が減った! 大至急、うまい飯を用意しろ!」
「…………わ、分かった。すぐに用意させる」
国王は唖然としながらも、側近に料理を用意するよう命じた。
『母ちゃん、此処に来た目的を忘れてない?』
『目的? おお、そうだった。腹が空きすぎて、大事なことを忘れるところだった』
ジュリエットは、国王たちに状況を説明して、
「――というわけで、帝国と黒幕について、知っている情報をすべて教えろ」
「おそらく黒幕は、ゼウス皇帝でしょう。エルデン帝国は、ゼウス皇帝による絶対君主制の軍事国家で、大規模な軍隊を擁しています。その強大な軍事力で周辺諸国を威圧しているのです。ゼウス皇帝は狡猾で冷徹な人物――」
国王に代わって、宰相がゼウス皇帝や側近などの情報を詳しく述べた。
その後、ご馳走を堪能した三人は、急いで緋竜山へ向かった。
最大の障害である火竜を討滅する絶好の機会と捉え、夜明けとともに帝国軍は緋竜山の山頂を目指した。
緋竜山の中腹あたりを登る帝国軍を目にしたブリギッタは安堵し、
『どうやら、間に合ったようだね』
山の頂で火竜たちは、帝国軍が登ってくるのを心配げに見ていた。
『テオ、お帰り~』
テオドールたちに気付いたフレアが嬉しそうに叫んだ。
山頂に着くとテオドールは、父竜の背中から飛び降りた。
『それじゃ、行ってくる』
『テオ、後は頼んだよ』
『うん。父ちゃんと母ちゃんも、気を付けて』
ヴェラントとブリギッタは、帝国軍にバレないよう鳥に変化した後、みんなに見送られてエルデン帝国に向かった。
テオドールは、帝国軍の登頂を阻止するため、山を下りた。
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