王宮の仕事を追放された魔導具使いは男の友情を信じて昔の仲間たちに集まってもらったらハーレムパーティに。今更戻れと言われても…やっぱ遅くね?

LENA

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昔話に花を咲かせ



 昔の思い出話に花を咲かせながらよくよく話を聞いてみるとどうやら彼女たちを男だと思っていたのは俺だけだったようだ。確かに10歳だと少しやんちゃな女の子くらいなら男の子だと思っても仕方ないのかもしれないが当時の俺はどれだけ鈍感なんだ?


 まさか硬派な少年時代だと思っていた俺の青春が誰もがうらやむハーレムリア充青春だったなんて…


「あたしたちの事男だと思っていたにしたって言うほどあたしたちは変わってないわよ。りゅーくんはちょっと原形ない位に変わりすぎよ。あのちっちゃい男の子がこんな立派な体格の男性になってるなんて思わないわよ。」


 立派って言うほどでもないと思うが…一般男性程度の体格だ。格闘技とかで鍛えているわけじゃないので戦えって言われても困る。


「そうは言うがあんな水色大型犬と赤毛野猿と黒兎みたいなやつらがこんなかわいい神官ときれいな魔導師と武闘派美人に変わってるなんて思わないだろ!」


「大型犬ってなんですか!?それは私のことですか?」


 少し頬を膨らしながらそう言うのは『まりもっち』ことマリアだ。当時彼女たち三人が友達同士であだ名で呼び合っていてそれを俺は真似して呼んでいたので実は今日の今まで本名を知らなかったのだ。

 あの頃は本気で俺は男だと思っていたが今では頬以上に胸が膨れて女性らしさであふれている。


「ちょ、誰が野猿よ!まぁ今の私の評価は正しいから許してあげるけど…」


 腕を組んで最初は怒っていたが少し顔を赤らめながら視線をそらしているのはクラぽんことクラリス。

 昔は俺よりも短い髪だったのに伸ばしてみるだけでこんなに女っぽくなるものだろうか?

 いや体つきもすごく女性らしく変わっているのでやっぱ髪だけの問題ではないだろう。


「兎…そんなに小動物みたいだっただろうか?自分では昔から変わってないつもりだが。」


 そう言って過去を捏造しようとしているのはあーやんことアリステルだ。あの泣き虫だった頃の反動で強くなろうと頑張ったのだろう。昔はなよなよした男みたいな印象だったのに今では強くて凛々しい女性って感じだ。


「それで呼び出した理由はただあたし達に会いたかったからだけじゃないんでしょ?」


 クラリスがいきなり核心を突いてきた。


「そ、それは…実はな…」


 俺は王城での出来事をみんなに話した。


「なるほど…そうだったんですね。まさかりゅーくんがほどの統率力のある人を追放するなんて…信じられません…私たちのリーダー的存在でしたのに。」


 リーダーだったかな?確かに俺がいろいろ口を出してみんなが行動して事件を解決してくれていた気がするが俺としては口を出しているだけなのでリーダーと言うよりみんなのおまけみたいな気分だったが『口を出す』を『指示していた』に変えれば…なるほど…俺は当時みんなのリーダーだったのかもしれない。


「でも実際におかしいのは貴族たちでりゅ―くんは悪くないぞ?秘密とは言え王の指定した人材を追放したとなると彼らにも後々それなりの罰が下ると思うが…」


 アリステルが俺を慰めてくれる。そうなると良いが実際そう簡単にはいかないだろうな。そんな簡単な問題なら王が最初から勝手に適当に気に入らない奴を切ればよかっただけのこと。今回の件で王にとって少し行動しやすくなっただろうが俺程度を追放したくらいでどれほど相手にペナルティーを科せられるか…


「とりあえず、現状はわかったわ。つまり今りゅーくんは無職で行き場がないわけね。」


 ザクザクッ…俺の心に言葉のナイフが突き刺さる。


「よし!それじゃあたしたちと一緒に冒険者になりましょう!」


 クラリスがとんでもないことを言い出した。


「それは素敵な話です!賛成です!」


 マリアも反対しない。


「うむ。名案だ。クラぽんもなかなか良いこと言うじゃないか。」


 アリステルさん?あなたまで?


「いやいやいや…ちょっと待て!俺はヒモになる気なんてないぞ!冒険者として活躍なんて俺みたいな弱い奴が出来るわけないだろう。みんなはそれぞれ何か戦闘に向いたスキルをもってそうだが俺が使えるのは魔導具くらいで…」


「ん?ヒモ?何言ってるんですか?どっちかと言うと私たちがりゅーくんに面倒見てもらう事になると思うんですけど…私も今では支援系スキル使えるけどソロだし。」


 え?普通これだけかわいくて支援魔法使えたらどこのパーティでも迎えてくれるよね?


「そうよ。私たちを適切に扱えるのはりゅ―くんくらいしかいないし。今まで組んでたパーティだってりゅーくんから手紙が着たその日に抜けてきたよ。」


 馬鹿な!?こんなきれいな子が俺の手紙でパーティ脱退?


「ふふふクラぽんもまだまだ甘いな。私など手紙を受け取ったらすぐに封を切る前にパーティを抜けてきた。今までパーティ組んでいたのもりゅーくんがいない代わりに過ぎない。無能なリーダーに付き従うなど一分一秒だって長くはいたくなかったからな。」


 嘘だろ?誰もが振り返る美女が俺が呼び出しするのをずっと待っていてくれたってのか!?


「りゅーくんと冒険すればきっといろんな面白いことが起きると思いますしどんな困難だってその奇抜な発想で解決してくれると信じてますから。だからヒモなんてとんでもない。私たちがりゅ―くんのおこぼれをいただくんです。」


 そう言って昔のように後ろから俺の首に腕を回し背中におぶさってくる。当時はうっとうしい重たいと思いながら払いのけていたが今では俺のが体格大きいし乗られたところでたいした重さではない。


 それよりも背中に感じる二つのふくらみのが気になる。ふにっとしていてぷにゃっとしていて例えようのない感じだ。


「まりもっちだけ抜け駆けはダメよ。」


 そう言って俺の左腕に自分の腕を絡ませてくる。こちらもマリアに負けないくらいうにゃっとしている。


「そ、そうだぞ。私だって」


 アリステルも負けじと俺の右腕に腕を絡ませ執拗に擦り付けてくる。何をかはこの際言うまい。それはもうものすごくほにゅっとしていた。
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