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特権説明
「その特権って言うのがまずこうやってギルドマスターに会うのに難しいアポはいらなくなるわ。何ならギルドマスターをあごで使ったっていいのよ。好きなようにパシリに出来るわ。」
そうクラリスが俺の腕に抱きつきながらウォーガンに向かってあごをクイッと動かしている。
「なっ!?…そんな言い方やめてくれ。確かに特級冒険者になればギルドマスターである俺に命令する権利も与えられるがパシリって…もうちょっと言い方…まぁ実際そうだから否定は出来ないが…言い方って物が…」
いやいや…そもそもそんな権利要らないよ。人に恨まれる様な権利なんて持ちたくないわ。
「他にもギルド受付でわざわざ並ぶ必要もなく割り込み自由。特級冒険者の仕事は他の依頼よりも優先されるからね。」
それもいらないかな。割り込みは良くないよ。それも何かと恨みを買いそうだし。
「あとは王宮への出入り自由。門番に話しかければ通常二週間は待たされるところをその日のうちに国王様と面会も出来る。」
また順番抜かし系か…あんまりそう言うのは好きじゃないのだけど…でも国王のおっちゃんともまた話したいしな。酒飲み友達として。国王としての仕事が忙しいからかあれ以来町の飲み屋で見かける事もないし。接触する手段がなかったんだよな。
まぁこの特権はあとで使わせてもらおうかな。
「それから冒険者としての特権で依頼受注制限の撤廃。通常自分のランクと同ランク以下の依頼しか受けれないけど特級はランクに縛られないのでどの依頼でも受注可能よ。」
まぁ便利っちゃ便利だな。高ランクの依頼でも相性次第では低ランクでもクリア可能なものもあるらしいしそう言うのがなくなるのは便利だけど。そもそもが命最優先にするために作られた制限だしそれを好んで破るのは自分の命をおろそかにする事になると思うんだけどな。
「それは特権と言うより義務に近いんじゃないか?特級なのに低ランクの仕事するなと言われてる気分だ。」
そう言う俺に対し全員が少し驚いた表情をする。
「さすがりゅーくんです。私なんてその事実に気付くのに一週間以上かかりましたのに…こんな簡単な口頭での説明の段階でその場ですぐに気付くなんて…」
「やっぱりゅーくんがいればボクたちのパーティは安泰だな。ボクなんてAランクにあがったばっかりのときにすぐにAランク依頼を受けて死にかけるまでその事実に気付かなかったし。」
軽いノリで死に掛けた過去を話すアリステル。俺の知らないところでなんて無茶をしていたんだ。
「普通の人が命がけで気づく事になんでもないことのようにサラッと気づくなんてあたしたちのリーダーは本当に無二の存在だね。」
いやいや…結局みんな気付いているなら時間の問題だから別にそんな特別な事じゃないと思うんだけどな。自分にとって普通の事を褒められるとなんかすごくむず痒い。
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