187 / 261
第5章
第4話
しおりを挟む
第4話
「おいジーラント!いつまでウサギと戯れてるんだ!」
野営場所に辿り着くと、落ち込んでいたガーダンは正気を取り戻し、未だにロップを触ろうと奮闘するジーラントを怒鳴った。
「え~、もう着いちゃったんですか?
まだロップちゃんに触れてないのに」
「ジーラント兄様、可哀想。ミーツさん、ジーラント兄様にも触らせてあげれないんですか?」
ジーラントは名残惜しそうにロップを眺めていると、余りにもそんなジーラントを可哀想に思ったアミが、ジーラントもロップに触らせてあげれないかを聞いてきた。
「アミ、それは無理でしょ。おじさんの使い魔でも簡単に言うこと聞きそうじゃないもん。
そんなのアミでもわかるでしょ?」
「それはそうだけど、あまりにジーラント兄様が可哀想で…」
「アミは優しい子だね。でもアマの言う通り、俺がロップに言ってもジーラントを拒むだろうね。俺が命令でもすれば触らせるかもだけど、そこまでして使い魔に命令をしたくないね」
命令したら触らせるって言葉に一瞬笑顔になったジーラントは命令したくないと言った途端、目の前でとてつもない裏切りでもあったかのように泣きそうな表情になって、最後に頭だけでもとロップの頭に手を伸ばすが、ロップの耳ビンタによって頰をモロに食らって吹っ飛んで馬車から落ちた。
そんな落ちたジーラントの腕をガーダンとシーバスが掴んで引きずって野営するテントを張るポイントに連れて行った。
「ロップも少しくらい触らせてあげたら良かったんじゃない?」
【イヤ!だってあの人たち、嫌な匂いがするんだもの。主様は分からないの?】
「あの人たちってジーラントだけじゃなくガーダンも?それに嫌な匂いって?」
【うん。主様と一緒にいた双子の子とその兄と、その仲間のもう一人以外は全員嫌な匂いするの。 なんていうんだろう、説明はできないけど、なんだか嫌な感じがする。主様には早めにこの人たちと別れて欲しいかな】
馬車から降りて連れていかれるジーラントを見ながら抱きかかえているロップに、ジーラントに触らせない理由を聞くと、ロップはガーダンたちのパーティ全員が嫌な感じがすると言うだけで、特に理由を話さなかった。 ロップの嫌悪感をアッシュも感じているのかをアッシュにも聞くと、アッシュは何も気付いてないようだ。
「おじさんおじさん、使い魔はなんて言ったの?
ジーラント兄ちゃんが臭いの?」
馬車内から降りたとき、アマとアミも一緒に降りて俺の両隣りにいた。彼女らは俺がロップに話しかけていた内容を聞いていて、ロップが何を言ったのかを聞いてきたが、ジーラントたちが嫌な匂いがするなんて、妹のアマとアミには聞かせられないと思いながらなんて言おうか悩んでいると、少し遠くの方でテントを張るのにもたついているパーティが見え、俺はアマの質問に答えずにあそこを手伝ってくるな?っと言って抱きかかえているロップを頭に乗せてテントを張っているパーティに近づくと、ガーダンのパーティの一員ではなかった。
よく見るとこの野営する場は大きく開けた広場になっており、ガーダン一行のパーティ以外に複数の冒険者や商人らしき人たちがいた。
俺がテントを張るのに手伝ってあげようと近づいた子らは、全員フード付きのローブで顔を隠していたものの、全員女性みたいで、俺が近づいた瞬間、警戒して剣や槍を抜かれて構えられた。
「ああ、ごめんね。テントを張るのにもたついていたみたいだから、手伝おうと思って近づいただけなんだよね。でも余計なお節介だったみたいだね」
手伝おうと思って近づいたと言っても、剣を抜いて警戒したままの彼女らにこれ以上は近づいて手伝いをさせてくれないと思って、離れて行こうとした時、警戒している彼女らの後ろで手伝って下さいと声を掛けられた。 その言葉に反応して武器を構えて警戒している彼女らの隙間を素早く通り抜けて、テントの柱を立てるのにもたついている彼女を手伝ってあげると、俺の鼻スレスレに剣の先を突き立てられた。
「余計なことをするな!これはあたしらの問題だ」
流石に剣を突き立てられれば、これ以上手出しは出来ないと考え、片手に持っている柱を立ててから両手を上げてこれ以上何もしないことを示した。
このパーティのテントは四つの柱を立てて、柱に付いている布を張るだけの簡単な作りなようだが、この柱を立てているのも、柱に付いている布を張るのも二人でやっていた。
「ねえ、君たちは手伝わないのかい?」
パーティの人数は五人いるのに、残りの三人は武器を手にまだ俺に向かって剣を突き立て威嚇しているのにテントを張る手伝いをしないのかを聞いた。
「あんたには関係ないだろ」
「全員でテントを立てたら、魔物や人に襲われたときに対処ができないんです」
未だに剣を突き立てている彼女はツンツンした受け答えをしたが、柱の一本を立てるだけだが手伝った女性が理由を教えてくれた。
「あー、なるほどね。確かに女性ばかりのパーティだとそういうことがあるのか。
だったら俺がテントを完成させるから君たちは見てなよ。もちろんやましい気持ちなんかはないからね」
俺はそう彼女らに言って、突きつけられている剣先を指で弾くと、別の子が槍の先を突きつけてきた。
こういう事はよくあるのか、何を言っても手伝わせてくれない彼女らと手伝って欲しそうにしている彼女に挟まれて、段々めんどくさくなって想像魔法でテントを建てている場所の横に岩壁で同じような作りの物を建てた。
「ほら、これで良いかい?俺の魔法で作った物で君たちのテントじゃないけど、これでも充分なほどの耐久性があるし、一面だけ出入りしやすいように君たちの小柄な体型に合わせた穴も開けた。
出入口の上部には布を垂らせるだけの穴を開けてあるから、君たちの持っている布で垂らせば良い」
「こ、こんな怪しい所に入れるわけないじゃない!魔法で作った?こんな物を魔法で……作れないわけじゃないけど」
流石に作る過程を見せずにいきなり、ドンっと物置のような物を出すと思いっきり怪しまれた。でもこんなものを魔法で作れる訳がないと言おうと思ったのか、途中で言い直して口籠ったところをみると、もしかしたら俺と似たような魔法を使うのを見たことがあるのかも知れない。
「でも折角作ったんだ。できれば入って欲しいと思う。俺はあっちのパーティと寝食を共にしなきゃいけないってこともないけど、俺は俺で別に作るから、使うか使わないかは自由にして欲しい。
明日、出発するときに壊すからさ」
俺は彼女らにそう言うと、食事の準備をしているジーラントの元に向かった。
ジーラントの方に向かいながら彼女らをチラ見していると、俺の作った物の出入口から内部を覗き込んだり、外壁を叩いたりして色々確認したあとゾロゾロと中に入り込んでいるのを見て、このまま使ってくれそうだと思い、見るのをやめてジーラントに近付くと、ジーラントは鍋をかき混ぜて食事の準備をしていた。
「ねえねえナンパは成功した?さっきの子たち皆んな女の子だったんでしょ?今夜、夜這いでもするの?行く時は僕も誘ってよ一緒に行くからさ」
ジーラントは俺のことを見ていたのか、近づいてきた俺に下衆なことを言ってきた。
「ジーラントの精神年齢は二十代のままだね。
俺はそんなつもりであの子たちにアレを建てたんじゃないよ」
「僕は別に年寄りでもなんでもないんだよ?年齢は前世と合わせたらミーツより年上かもしれないけど、今は若いんだしいいじゃんか!
まだ若いんだからミーツが夜這いしないなら、僕が仲間を誘って行っちゃおうかなぁ」
「そんなことを俺が聞いて行かせると思うか?
どんな手を使ってでも、あの子たちの所に行かせない。お前みたいなのがいるから、あの子たちは男に対して警戒するんだよ」
「なんなんだよ。ただの冗談だよ。本気じゃないって、何キレてんだよ。そんな冗談も通じないならコレ食べさせないよ?」
「分かった。それなら俺は食事も寝る場所も自分で用意するよ。ガーダンがヤマトまでの道案内をしてくれる者を紹介してくれるまでは同行するけど、それまでは一切干渉しない」
「今のはジーラント兄様が悪いです!
ミーツさんに謝って下さい」
「そうだねぇ、確かに今のはジーラント兄ちゃんが悪いよねぇ。ジーラント兄ちゃんもおじさん相手だとこんななっちゃうんだね。兄ちゃんがそんなんだと、私らおじさんに付いてっちゃうよ?」
俺はジーラントから離れると、ジーラントの近くにいたアミとアマが俺とジーラントの会話を聞いてジーラントを責めてたてた。
そんな妹たちにジーラントは勝手にしろと言い、そっぽを向いて鍋に色々な食材を入れ始めた。
「ミーツさんごめんなさい。私達のジーラント兄様があんな人だったなんて知らなくて」
「おじさん、兄ちゃんが気分が悪くなること言ってごめんね。おじさん相手だと兄ちゃんがあんななるんだね」
「いいさ、アマとアミは悪くないよ。俺もジーラントが前世のままの変わらない友人だと思っていたから、あんな下衆なことを聞いて驚いたんだ。
ところでアマとアミは俺に付いてきたのはいいんだけど、君たちは何処で寝るんだい?」
「そんなのおじさんの側にしかないじゃん」
「ミーツさんの邪魔にならない所で寝ます」
何の計画もなしに俺に付いてきたアマとアミの言動に頭が痛くなったものの、先に食事を取ることにして、想像魔法で薪出して薪に火を付けて焚き火をし、何を食おうかを少し考えI.Bに入れていた牛魔を適当に切って焼き出した。
「わあ牛魔だぁ。おじさんって牛魔も持ってたんだね。久しぶりに食べるねアミ」
「ミーツさん、これシーバス兄様たちにも食べさせてあげても良いですか?牛魔ってこの辺りでは滅多に現れないし、街でだと高額なんですよ」
「へえ、地域によっては現れる魔物は違うもんだと思ってたけど、この辺りでは牛魔はあまり現れないのか。それなら連れておいで」
彼女らは嬉しそうに走って行き、しばらくするとシーバスとガガモだけだと思っていたら、ジーラントを除くガーダン一行も付いてきた。
「え?ちょっと多すぎない?」
「ミーツさんごめんなさい。シーバス兄様の近くにガーダンさんもいて、牛魔のことを話したら付いて来ちゃったんです」
「ま、いっか。でもそれじゃあ、ジーラントの作ってた鍋はどうするんだい?ついでにジーラントも連れてきなよ」
「ミーツさん、さっきの事はもう怒ってないんですか?」
「それはそれでまだムカついてるけど、一人だけ除け者扱いするのは嫌いなんだよね」
ジーラントのことは許してないけど、連れてきなよと笑顔で二人に笑いかけると、彼女らはジーラントを呼びに走っていった。
そんな彼女らが走っていったのを見たあと、背後で牛魔の解体をガーダンらがは勝手にやりだしたが、ガーダンらも手ぶらでは来てなく、野菜や牛肉に合う酒を持ってきており、転移者で料理人のチンが自前の中華鍋を振って料理をしだした。
そうして複雑な表情で来たジーラントに他の冒険者パーティや商人も交えての、盛大な野営での食事会になってしまった。
「おいジーラント!いつまでウサギと戯れてるんだ!」
野営場所に辿り着くと、落ち込んでいたガーダンは正気を取り戻し、未だにロップを触ろうと奮闘するジーラントを怒鳴った。
「え~、もう着いちゃったんですか?
まだロップちゃんに触れてないのに」
「ジーラント兄様、可哀想。ミーツさん、ジーラント兄様にも触らせてあげれないんですか?」
ジーラントは名残惜しそうにロップを眺めていると、余りにもそんなジーラントを可哀想に思ったアミが、ジーラントもロップに触らせてあげれないかを聞いてきた。
「アミ、それは無理でしょ。おじさんの使い魔でも簡単に言うこと聞きそうじゃないもん。
そんなのアミでもわかるでしょ?」
「それはそうだけど、あまりにジーラント兄様が可哀想で…」
「アミは優しい子だね。でもアマの言う通り、俺がロップに言ってもジーラントを拒むだろうね。俺が命令でもすれば触らせるかもだけど、そこまでして使い魔に命令をしたくないね」
命令したら触らせるって言葉に一瞬笑顔になったジーラントは命令したくないと言った途端、目の前でとてつもない裏切りでもあったかのように泣きそうな表情になって、最後に頭だけでもとロップの頭に手を伸ばすが、ロップの耳ビンタによって頰をモロに食らって吹っ飛んで馬車から落ちた。
そんな落ちたジーラントの腕をガーダンとシーバスが掴んで引きずって野営するテントを張るポイントに連れて行った。
「ロップも少しくらい触らせてあげたら良かったんじゃない?」
【イヤ!だってあの人たち、嫌な匂いがするんだもの。主様は分からないの?】
「あの人たちってジーラントだけじゃなくガーダンも?それに嫌な匂いって?」
【うん。主様と一緒にいた双子の子とその兄と、その仲間のもう一人以外は全員嫌な匂いするの。 なんていうんだろう、説明はできないけど、なんだか嫌な感じがする。主様には早めにこの人たちと別れて欲しいかな】
馬車から降りて連れていかれるジーラントを見ながら抱きかかえているロップに、ジーラントに触らせない理由を聞くと、ロップはガーダンたちのパーティ全員が嫌な感じがすると言うだけで、特に理由を話さなかった。 ロップの嫌悪感をアッシュも感じているのかをアッシュにも聞くと、アッシュは何も気付いてないようだ。
「おじさんおじさん、使い魔はなんて言ったの?
ジーラント兄ちゃんが臭いの?」
馬車内から降りたとき、アマとアミも一緒に降りて俺の両隣りにいた。彼女らは俺がロップに話しかけていた内容を聞いていて、ロップが何を言ったのかを聞いてきたが、ジーラントたちが嫌な匂いがするなんて、妹のアマとアミには聞かせられないと思いながらなんて言おうか悩んでいると、少し遠くの方でテントを張るのにもたついているパーティが見え、俺はアマの質問に答えずにあそこを手伝ってくるな?っと言って抱きかかえているロップを頭に乗せてテントを張っているパーティに近づくと、ガーダンのパーティの一員ではなかった。
よく見るとこの野営する場は大きく開けた広場になっており、ガーダン一行のパーティ以外に複数の冒険者や商人らしき人たちがいた。
俺がテントを張るのに手伝ってあげようと近づいた子らは、全員フード付きのローブで顔を隠していたものの、全員女性みたいで、俺が近づいた瞬間、警戒して剣や槍を抜かれて構えられた。
「ああ、ごめんね。テントを張るのにもたついていたみたいだから、手伝おうと思って近づいただけなんだよね。でも余計なお節介だったみたいだね」
手伝おうと思って近づいたと言っても、剣を抜いて警戒したままの彼女らにこれ以上は近づいて手伝いをさせてくれないと思って、離れて行こうとした時、警戒している彼女らの後ろで手伝って下さいと声を掛けられた。 その言葉に反応して武器を構えて警戒している彼女らの隙間を素早く通り抜けて、テントの柱を立てるのにもたついている彼女を手伝ってあげると、俺の鼻スレスレに剣の先を突き立てられた。
「余計なことをするな!これはあたしらの問題だ」
流石に剣を突き立てられれば、これ以上手出しは出来ないと考え、片手に持っている柱を立ててから両手を上げてこれ以上何もしないことを示した。
このパーティのテントは四つの柱を立てて、柱に付いている布を張るだけの簡単な作りなようだが、この柱を立てているのも、柱に付いている布を張るのも二人でやっていた。
「ねえ、君たちは手伝わないのかい?」
パーティの人数は五人いるのに、残りの三人は武器を手にまだ俺に向かって剣を突き立て威嚇しているのにテントを張る手伝いをしないのかを聞いた。
「あんたには関係ないだろ」
「全員でテントを立てたら、魔物や人に襲われたときに対処ができないんです」
未だに剣を突き立てている彼女はツンツンした受け答えをしたが、柱の一本を立てるだけだが手伝った女性が理由を教えてくれた。
「あー、なるほどね。確かに女性ばかりのパーティだとそういうことがあるのか。
だったら俺がテントを完成させるから君たちは見てなよ。もちろんやましい気持ちなんかはないからね」
俺はそう彼女らに言って、突きつけられている剣先を指で弾くと、別の子が槍の先を突きつけてきた。
こういう事はよくあるのか、何を言っても手伝わせてくれない彼女らと手伝って欲しそうにしている彼女に挟まれて、段々めんどくさくなって想像魔法でテントを建てている場所の横に岩壁で同じような作りの物を建てた。
「ほら、これで良いかい?俺の魔法で作った物で君たちのテントじゃないけど、これでも充分なほどの耐久性があるし、一面だけ出入りしやすいように君たちの小柄な体型に合わせた穴も開けた。
出入口の上部には布を垂らせるだけの穴を開けてあるから、君たちの持っている布で垂らせば良い」
「こ、こんな怪しい所に入れるわけないじゃない!魔法で作った?こんな物を魔法で……作れないわけじゃないけど」
流石に作る過程を見せずにいきなり、ドンっと物置のような物を出すと思いっきり怪しまれた。でもこんなものを魔法で作れる訳がないと言おうと思ったのか、途中で言い直して口籠ったところをみると、もしかしたら俺と似たような魔法を使うのを見たことがあるのかも知れない。
「でも折角作ったんだ。できれば入って欲しいと思う。俺はあっちのパーティと寝食を共にしなきゃいけないってこともないけど、俺は俺で別に作るから、使うか使わないかは自由にして欲しい。
明日、出発するときに壊すからさ」
俺は彼女らにそう言うと、食事の準備をしているジーラントの元に向かった。
ジーラントの方に向かいながら彼女らをチラ見していると、俺の作った物の出入口から内部を覗き込んだり、外壁を叩いたりして色々確認したあとゾロゾロと中に入り込んでいるのを見て、このまま使ってくれそうだと思い、見るのをやめてジーラントに近付くと、ジーラントは鍋をかき混ぜて食事の準備をしていた。
「ねえねえナンパは成功した?さっきの子たち皆んな女の子だったんでしょ?今夜、夜這いでもするの?行く時は僕も誘ってよ一緒に行くからさ」
ジーラントは俺のことを見ていたのか、近づいてきた俺に下衆なことを言ってきた。
「ジーラントの精神年齢は二十代のままだね。
俺はそんなつもりであの子たちにアレを建てたんじゃないよ」
「僕は別に年寄りでもなんでもないんだよ?年齢は前世と合わせたらミーツより年上かもしれないけど、今は若いんだしいいじゃんか!
まだ若いんだからミーツが夜這いしないなら、僕が仲間を誘って行っちゃおうかなぁ」
「そんなことを俺が聞いて行かせると思うか?
どんな手を使ってでも、あの子たちの所に行かせない。お前みたいなのがいるから、あの子たちは男に対して警戒するんだよ」
「なんなんだよ。ただの冗談だよ。本気じゃないって、何キレてんだよ。そんな冗談も通じないならコレ食べさせないよ?」
「分かった。それなら俺は食事も寝る場所も自分で用意するよ。ガーダンがヤマトまでの道案内をしてくれる者を紹介してくれるまでは同行するけど、それまでは一切干渉しない」
「今のはジーラント兄様が悪いです!
ミーツさんに謝って下さい」
「そうだねぇ、確かに今のはジーラント兄ちゃんが悪いよねぇ。ジーラント兄ちゃんもおじさん相手だとこんななっちゃうんだね。兄ちゃんがそんなんだと、私らおじさんに付いてっちゃうよ?」
俺はジーラントから離れると、ジーラントの近くにいたアミとアマが俺とジーラントの会話を聞いてジーラントを責めてたてた。
そんな妹たちにジーラントは勝手にしろと言い、そっぽを向いて鍋に色々な食材を入れ始めた。
「ミーツさんごめんなさい。私達のジーラント兄様があんな人だったなんて知らなくて」
「おじさん、兄ちゃんが気分が悪くなること言ってごめんね。おじさん相手だと兄ちゃんがあんななるんだね」
「いいさ、アマとアミは悪くないよ。俺もジーラントが前世のままの変わらない友人だと思っていたから、あんな下衆なことを聞いて驚いたんだ。
ところでアマとアミは俺に付いてきたのはいいんだけど、君たちは何処で寝るんだい?」
「そんなのおじさんの側にしかないじゃん」
「ミーツさんの邪魔にならない所で寝ます」
何の計画もなしに俺に付いてきたアマとアミの言動に頭が痛くなったものの、先に食事を取ることにして、想像魔法で薪出して薪に火を付けて焚き火をし、何を食おうかを少し考えI.Bに入れていた牛魔を適当に切って焼き出した。
「わあ牛魔だぁ。おじさんって牛魔も持ってたんだね。久しぶりに食べるねアミ」
「ミーツさん、これシーバス兄様たちにも食べさせてあげても良いですか?牛魔ってこの辺りでは滅多に現れないし、街でだと高額なんですよ」
「へえ、地域によっては現れる魔物は違うもんだと思ってたけど、この辺りでは牛魔はあまり現れないのか。それなら連れておいで」
彼女らは嬉しそうに走って行き、しばらくするとシーバスとガガモだけだと思っていたら、ジーラントを除くガーダン一行も付いてきた。
「え?ちょっと多すぎない?」
「ミーツさんごめんなさい。シーバス兄様の近くにガーダンさんもいて、牛魔のことを話したら付いて来ちゃったんです」
「ま、いっか。でもそれじゃあ、ジーラントの作ってた鍋はどうするんだい?ついでにジーラントも連れてきなよ」
「ミーツさん、さっきの事はもう怒ってないんですか?」
「それはそれでまだムカついてるけど、一人だけ除け者扱いするのは嫌いなんだよね」
ジーラントのことは許してないけど、連れてきなよと笑顔で二人に笑いかけると、彼女らはジーラントを呼びに走っていった。
そんな彼女らが走っていったのを見たあと、背後で牛魔の解体をガーダンらがは勝手にやりだしたが、ガーダンらも手ぶらでは来てなく、野菜や牛肉に合う酒を持ってきており、転移者で料理人のチンが自前の中華鍋を振って料理をしだした。
そうして複雑な表情で来たジーラントに他の冒険者パーティや商人も交えての、盛大な野営での食事会になってしまった。
88
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。