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第5章
第20話
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第20話
足踏みをやり続けること数時間後、辺りは真っ暗になり、足踏みをする者と、辺りと登り上がってくる者を照らすために、火を焚いて火の番をする者、近寄ってくる魔物を退治する者とで分かれた。俺も時々、自分のパーティに戻ったりして休んでいたら、俺の力強い足踏みが気に入られて連れ戻され、再び足踏みをやるといった流れが何度か続いていたとき、最後の若手の鬼人が地上まで登り切ったとのことで長い長い足踏みは終わりを迎えた。
最後に登ってきた鬼人のところに向かうと、最後の鬼人はヤスドルだった。
彼は他の者の手助けをして、ここまで遅くなったのことだが、彼の親であろう鬼人はそれが不服だったらしく、地上で過呼吸になって寝そべっている彼の腹を蹴飛ばした。
「ちょっ!なんで彼を蹴るんだ!」
俺は彼を蹴った者に憤りを感じ、何故蹴ったか問いただした。
「俺の息子はこんな軟弱に育てた覚えはない。
誰が人の手助けをしろと言った?俺の息子ならば、誰よりも一番に登って来なければならないのに」
「だからって蹴ることはないだろう!
俺だったら仲間を見捨てないで、全ての仲間の登る手助けをした彼を称えるよ」
「俺たち鬼人は人族と文化が違う。それに人ごときが俺たち鬼人のことに口を出すな」
彼とは話が通じないと思い、蹴られて気を失っているヤスドルに癒しの想像魔法を施し、身体中の傷を治して、彼を抱きかかえて俺のパーティの所に向かおうとしたら、親である鬼人に肩を掴まれて後ろに引っ張り倒された。
「俺の息子を何処に連れて行く気だ!
たかが人間のくせに少々実力があって、力強い足踏みが出来るだけの人間が、許可なく俺の息子を連れていくな!」
「族長!キミの考えは古いんだよ!ボクもミーツくんと同じ考えだよ。さっきも散々言ったじゃないか! 本当はキミの息子は誰よりも一番に地上に到達できたのに、仲間を見捨てずに最後に登ってくるなんて素晴らしいじゃない!それに鬼人族以外の他者の手は借りてないんだし、もう十分過ぎるくらい頑張ったと思うよ? 大体ねえ、昔からの規則かなんか知らないけど、試練時は、鬼人以外の他者の手を借りてはいけないなんておかしいよ!」
近くに来ていたシロヤマが、俺を援護するかのように彼に詰め寄った。それにより、俺やシロヤマと同じ考え方の鬼人たちが族長の考えは古いと言い出した。
大人の鬼人皆んなが皆んな、同じ考え方ではないようだが、この場にいる鬼人全体で見ると少数だ。
「黙れ!鬼人で一番強い族長の俺の言うことが聞けない奴は村から出て行け!もしくは俺に勝ってから物申すがいい!」
彼がそう叫ぶと、先程まで非難して叫んでいた者たちは黙って俯いた。だが、俺たちにはそのようなことは関係ないため、シロヤマが強さが全てならば、戦って勝ってやると彼に言い、戦うのはうちのリーダーだからと俺を指差して指名した。
「はあ?何で俺?今の流れだとシロヤマが戦う流れじゃないのか?」
「うん。戦いたいのは山々なんだけど、ボクじゃ彼に勝てないからミーツくんを指名したんだ。
魔法を使っても多少は善戦できると思うけど、ボクじゃ純粋な鬼人の力と体力に勝てないんだよ」
「なるほど、そこまで言うほど強いのか、ならばヤスドルのためにも戦って勝つしかないね」
「さっすがうちのパーティのリーダーだね。
期待してるよ。あ、でも今すぐだともう暗いし、戦うなら明日だね」
彼女はそう言うと、族長に明日のことを話してくると言って族長と共に離れて行き、しばらく話し合い、怒った様子で話は付けたと戻ってきた。
そして、ヤスドルは親である鬼人の族長の元に引き取られ、今夜俺たちは鬼人の村に入る許可は貰えず、もう一夜ここで野営することになった。
明日の早朝に鬼人の村に訪れるようにとのこと、これについては大分揉めたみたいだが、現状ではシロヤマも強く言えないみたいで仕方なく、族長の有利な言い分で終わった。
「ミーツくん、勝手に指名してなんだけど、明日の試合は勝てるかなあ?無理そうだったら無理に戦わなくてもいいよ」
野営中、この辺りは大した魔物がいないってこともあって、交代で見張りの番をしていた。
シーバスと交代で俺の番の時間になったとき、シロヤマは近付いてきて明日の族長との戦いに勝てるかを聞いてきたものの、あれだけ啖呵を切って今更不安になってきたのだろうか、無理に戦わなくてもいいとはどういうことだろう。
「俺が戦わなかったらどうなるっていうんだい?」
「うん…。その時は、もう二度と鬼人族のあの村に立ち入れないってだけだと思う。それと、会うたびに逃げたと後ろ指差されて笑い者にされるくらいかな。
あと、鬼人族の悪い規則は改善されなくて、従来通りの悪いままで終わって、何年後かにヤスドルはこの谷に落とされて、また試練を他の子たちと一緒に受けなきゃいけなくなるか、族長に軟弱者と言われ続けて、村で肩身が狭い思いをしていかなきゃいけなくなると思う」
彼女のその言葉を聞いて、それなら戦って勝つ以外の選択肢はないと思って、彼女の頭に手を置いて、何がなんでも勝つと言った。
彼女は頭に置かれた俺の手を握りしめてお願いしますと言い、明日のために野営の番は交代するから休んで欲しいとも言われたものの、これくらいで体調崩すほど軟弱でもないからと断ると、これまでの俺たちを見ていたのか、シーバスが黙って俺の手を凝視している。
「や、やあ、シーバス、さっき交代したばかりなのにどうした?」
「分かっている。ミーツさんは下心ないのは分かっているんだけど、シロヤマの頭に置いている手が、ちょっと長くないか?もちろん今までの話を聴いていたから分かってはいるんだが」
「分かっているならいいじゃない。それともミーツくんに妬いてるのぉ?」
「ああ、妬いている。とてつもなく妬いている」
シーバスが正直に妬いていると言ったところですぐに、彼女の頭から手を離すと、離した手を横から掴まれ、いつの間にか側にいたアマとアミが俺の手をニギニギと握っている。
「おじさん痛くないの?」
「うん。痛くないよ。何で?」
「ほら~、やっぱり、私たちの力くらいじゃ、ミーツさんは痛がらないって言ったじゃない」
「うーん、あたしらも大分レベルが上がったから二人がかりでだったら、おじさんを痛めつけること出来ると思ったのになぁ」
「ふふふ、ヤキモチはシーバスだけじゃなかったみたいだね。ミーツくんは愛されてるなぁ」
「それ言ったらシロヤマがだろ。俺は愛されてるってより、シロヤマ同様に明日のことで心配されているだけだと思う」
俺の言葉にシロヤマはため息を吐いて、アマとアミのそれぞれの肩に手を置いて「ミーツくんの攻略は苦労するね」と意味が分からないことを言って、俺とシーバスを残して皆んなで馬車内に戻って行った。
「ミーツさんは鈍感なのか?それともわざと好意を受け取らないようにしているのか?」
「またシーバスまで、何を言っているんだい?
意味がわからないよ」
シーバスさえもため息を一つ吐いて、馬車の方に向かって行った。 俺はシロヤマとシーバスが言ったことに頭を悩ませて、交代の時間になっても次の番である士郎を起こさず、そのまま考えていたらいつの間にか夜が明けていた。
「ミーツくん、結局あのまま寝ないでいたの?」
翌朝になって起きて馬車から出てきたシロヤマに呆れられてしまった。
次々と起きて来る仲間達に朝の挨拶をしつつ、俺はシロヤマに貰った干し肉を齧って朝食を取った。 他の仲間たちも、今日の俺の戦いでどうなるか分からないため、前の街で買っていたであろう干し肉などの保存食を口にしている。
「さて、皆んな食べ終わったかな?
ミーツくん、そろそろ準備はいいかい?」
「ああ、俺はいつでもいいよ。寝てないからといって調子も悪くないしね。むしろ調子が良いかもしれない」
皆んなが朝食を終わらせた頃合いをみて、シロヤマは声を掛けてきて、鬼人族の村へと出発を開始した。
しばらく草を剣で切ったりして道なき道を馬車で進んでいると、馬は通れるが荷台が通れない所が数多く出てきた。最初の方は木々を倒したりしていたが、あまりにも密集しているため馬車から降りて荷台はI.Bに収納して徒歩でいくことになった。
馬は乗馬が得意と言うシロヤマに乗ってもらって、馬に乗ってる彼女を先頭にどんどんと森の中を進んで行くと、急に木々が生えてない開けた地に出て、彼女が指を差した方向に目を向けてると、遠くの方に鬼人が一人立っているのが見えた。
「こっちも早めに来てるのに、族長は待ちきれないみたいだね」
シロヤマが遠くに立っている鬼人は族長だと言った。彼に段々と近付いていくと、太鼓の音が聞こえてきた。
「もう族長とボクたちだけの問題じゃなくなってるね。それもそうだよね。鬼人の族長を掛けての決闘なんだしね」
目の前に居る族長を前にして、彼女はとんでもないことを言って驚いた。
「え!決闘?てっきり俺は手合わせ程度だと思っていたのに、しかも族長を掛けて?勝っても族長とか無理だよ」
「大丈夫だよ。ミーツくんが勝っても代わりの族長を指名すればいいだけなんだしね」
「戦う前から俺に勝つ話とは、随分と自信のあるのだな」
目の前に族長がいるのに話していたら、額に青スジ立てて怒りに満ちているのが分かる。
「そんなふざけた物を被っている人族に負けるなど考えられん!負ければ潔く族長は辞める」
「あ、頭のこれ外すの忘れてたね。とりあえず壊したら悪いし、返しておくよ」
シロヤマに借りていた猫耳のカチューシャを族長に指摘されたことにより、戦いで壊れたら困ると思って取り外し、彼女に手渡した。
手渡したとき、彼女は「あーあ」と言ったが、どうしたのだろうと思いながらも族長の方に振り向いたら、青スジ立ててた額からは一筋の汗が垂れ、怯えたような表情をしている。
「な、な、なんて魔力だ。俺はこんな化物と戦おうとしていたのか。だ、だが、一度戦うと決めた身だ。どんな化物でも戦おう」
「族長~、素直に負けを認めたら、化物級の魔力を持つミーツくんと戦わなくてもいいんだからさぁ」
シロヤマが族長に向かってニヤニヤしながら、そう挑発するかのように言うと、族長もここまで言われてしまえば、引くにも引けなくなって、怯えた表情が消え去り、深い深呼吸を数回したあと、首をしゃくって付いて来いと言い、族長に付いて行ったら、村の中心だろうか、とても広い広場に着いた。
先程の太鼓の音は此処から聞こえていたようで、族長と俺たちを囲むように鬼人たちが取り囲んでいて、広場の隅の方に大きな櫓(やぐら)が建てており、その上で鬼人が和太鼓を叩いていた。族長が手を挙げると太鼓の音が止まり、鬼人たちのざわめきの声が聞こえ出す。
「父さん!ミーツさんと戦うのは俺が先だ!
父さんは引っ込んでいてくれ」
ざわめいている鬼人の中からヤスドルがそう叫んで、広場に現れると、族長は無言で彼を蹴り飛ばしてその勢いで、戦いの開始の合図もなく俺の元に拳を振り上げながら突っ込んで来た。
「ちょっ、族長卑怯だよ!」
シロヤマがそう言うものの、卑怯と言われるほど奇襲攻撃でもないため、念のために両手で受け止めると、少し手の平が痺れただけで平気な顔をしていると、族長は舌打ちをして、これしきでは無理かと言い、すぐさま拳を引っ込めて金的を狙って膝を上げるも、それも少し後退して避けたら、彼はニヤリと笑ったあと拳をただひたすら連打してくる。 しかし、その全てを片手でいなして行くと、俺たちを見物している鬼人たちの驚く声が聴こえる。
「族長ー、遊ばれてるぞー」
「族長の力はそんなもんかー」
族長の繰り出す攻撃全てをいなしていったら、周りの鬼人たちが次第に族長にヤジを飛ばし出した。
「ふう、人族だから魔法を使わなくても勝てると思っていたのだが、やはり無理か。
本気でいかせてもらうが死ぬなよ?」
ヤジを聴いた族長は後方に跳んで退いたあと、本気で行くと言うと、鋭い目つきになり、手を合掌したあとハッという掛け声と共に手を前に突き出して炎の玉を連続で発射してきた。
鬼人は見た目通り、己の肉体を使って戦う肉弾戦が得意とするものだと思っていただけに魔法を使ったことに驚いたものの、迫ってくる炎弾の速度は遅いため、軽く避けたら避けた方向に方向転換してきて身体に当たってしまった。
「な、なんで?避けたはずなのに」
「まだまだこれからもっと行くぞ!死ねえー!」
さっきは死ぬなよと言った族長は死ねと言いながら、同じ炎の玉を繰り出して発射して行く。
しかし、この炎弾は見た目ではとても熱そうで威力もありそうだが、当たってみると大した威力ではなかった。炎だから熱いのは熱かったものの、肌を軽く炙られた程度のものだ。
だが、そんな炎でも連続で当たるとダメージが蓄積されていく。今一番の問題は、避けても避けても追尾してくる炎弾の対処についてだ。
熱いが手で払い落としたり、同じくこちらも想像魔法で作った炎弾を撃ち返したりと試すものの、族長の繰り出す炎弾は時間が経てば経つほど、炎弾の数が増えていき、増えすぎた炎弾は次第に一ヶ所に集まって龍の形になって迫ってきた。
一つ一つの炎弾のときは大した威力ではなかったが、一つの塊になり炎龍になった途端に迫り来る速度が上がり、威力も少し腕を掠めた程度で肌と肉が焼きただれ、中の骨まで見えるほどの威力に上がっていた。
苦痛の中、急いで腕の治療を想像魔法で癒し、こんな炎龍をどう対処しようかと思っていたら、族長は辛そうに中腰になって息切れを起こしているのが見え、追尾してくる炎龍を連れて族長の元に向かって行き、族長の目の前で避けようと考えていたら、族長の身体を覆うようにドーム状の赤いシャボン玉のような膜が現れた。
なんの膜かは分からないものの、嫌な予感がしつつもそのまま族長の元に突っ込むと、膜に触れた身体の箇所が熱くなって、膜から弾き返されてしまった。
背後に迫ってきていた炎龍は俺の頭上に上がってきていて、上から口を開けて迫ってきている状況になってきているところで、手加減しても余裕で勝てると思っていた気持ちを取り止めて、余りに余っているMPを使って想像魔法で迫り来る炎龍より、倍以上に大きな水玉を作り出して炎龍にそのままぶつけると、凄まじい水蒸気が発生して、頭上で大きな爆発が起こった。
所謂、化学はよく分からないが多分、水蒸気爆発というものだろう。 爆発の影響で辺り一面なにも見えなくなってしまったが、族長の真っ赤な膜はうっすらと見えた。
あの膜はシールドと同時に、触る者にダメージを与える物だと認識し、俺自身も族長を真似て想像魔法にて氷で自身を覆ったシールドを展開して、そのままシールドを盾にして思いっきり族長に体当たりをしたら、族長のシールドの膜は簡単に割れて、弧を描くように遠くに吹っ飛んで行ってしまった。
足踏みをやり続けること数時間後、辺りは真っ暗になり、足踏みをする者と、辺りと登り上がってくる者を照らすために、火を焚いて火の番をする者、近寄ってくる魔物を退治する者とで分かれた。俺も時々、自分のパーティに戻ったりして休んでいたら、俺の力強い足踏みが気に入られて連れ戻され、再び足踏みをやるといった流れが何度か続いていたとき、最後の若手の鬼人が地上まで登り切ったとのことで長い長い足踏みは終わりを迎えた。
最後に登ってきた鬼人のところに向かうと、最後の鬼人はヤスドルだった。
彼は他の者の手助けをして、ここまで遅くなったのことだが、彼の親であろう鬼人はそれが不服だったらしく、地上で過呼吸になって寝そべっている彼の腹を蹴飛ばした。
「ちょっ!なんで彼を蹴るんだ!」
俺は彼を蹴った者に憤りを感じ、何故蹴ったか問いただした。
「俺の息子はこんな軟弱に育てた覚えはない。
誰が人の手助けをしろと言った?俺の息子ならば、誰よりも一番に登って来なければならないのに」
「だからって蹴ることはないだろう!
俺だったら仲間を見捨てないで、全ての仲間の登る手助けをした彼を称えるよ」
「俺たち鬼人は人族と文化が違う。それに人ごときが俺たち鬼人のことに口を出すな」
彼とは話が通じないと思い、蹴られて気を失っているヤスドルに癒しの想像魔法を施し、身体中の傷を治して、彼を抱きかかえて俺のパーティの所に向かおうとしたら、親である鬼人に肩を掴まれて後ろに引っ張り倒された。
「俺の息子を何処に連れて行く気だ!
たかが人間のくせに少々実力があって、力強い足踏みが出来るだけの人間が、許可なく俺の息子を連れていくな!」
「族長!キミの考えは古いんだよ!ボクもミーツくんと同じ考えだよ。さっきも散々言ったじゃないか! 本当はキミの息子は誰よりも一番に地上に到達できたのに、仲間を見捨てずに最後に登ってくるなんて素晴らしいじゃない!それに鬼人族以外の他者の手は借りてないんだし、もう十分過ぎるくらい頑張ったと思うよ? 大体ねえ、昔からの規則かなんか知らないけど、試練時は、鬼人以外の他者の手を借りてはいけないなんておかしいよ!」
近くに来ていたシロヤマが、俺を援護するかのように彼に詰め寄った。それにより、俺やシロヤマと同じ考え方の鬼人たちが族長の考えは古いと言い出した。
大人の鬼人皆んなが皆んな、同じ考え方ではないようだが、この場にいる鬼人全体で見ると少数だ。
「黙れ!鬼人で一番強い族長の俺の言うことが聞けない奴は村から出て行け!もしくは俺に勝ってから物申すがいい!」
彼がそう叫ぶと、先程まで非難して叫んでいた者たちは黙って俯いた。だが、俺たちにはそのようなことは関係ないため、シロヤマが強さが全てならば、戦って勝ってやると彼に言い、戦うのはうちのリーダーだからと俺を指差して指名した。
「はあ?何で俺?今の流れだとシロヤマが戦う流れじゃないのか?」
「うん。戦いたいのは山々なんだけど、ボクじゃ彼に勝てないからミーツくんを指名したんだ。
魔法を使っても多少は善戦できると思うけど、ボクじゃ純粋な鬼人の力と体力に勝てないんだよ」
「なるほど、そこまで言うほど強いのか、ならばヤスドルのためにも戦って勝つしかないね」
「さっすがうちのパーティのリーダーだね。
期待してるよ。あ、でも今すぐだともう暗いし、戦うなら明日だね」
彼女はそう言うと、族長に明日のことを話してくると言って族長と共に離れて行き、しばらく話し合い、怒った様子で話は付けたと戻ってきた。
そして、ヤスドルは親である鬼人の族長の元に引き取られ、今夜俺たちは鬼人の村に入る許可は貰えず、もう一夜ここで野営することになった。
明日の早朝に鬼人の村に訪れるようにとのこと、これについては大分揉めたみたいだが、現状ではシロヤマも強く言えないみたいで仕方なく、族長の有利な言い分で終わった。
「ミーツくん、勝手に指名してなんだけど、明日の試合は勝てるかなあ?無理そうだったら無理に戦わなくてもいいよ」
野営中、この辺りは大した魔物がいないってこともあって、交代で見張りの番をしていた。
シーバスと交代で俺の番の時間になったとき、シロヤマは近付いてきて明日の族長との戦いに勝てるかを聞いてきたものの、あれだけ啖呵を切って今更不安になってきたのだろうか、無理に戦わなくてもいいとはどういうことだろう。
「俺が戦わなかったらどうなるっていうんだい?」
「うん…。その時は、もう二度と鬼人族のあの村に立ち入れないってだけだと思う。それと、会うたびに逃げたと後ろ指差されて笑い者にされるくらいかな。
あと、鬼人族の悪い規則は改善されなくて、従来通りの悪いままで終わって、何年後かにヤスドルはこの谷に落とされて、また試練を他の子たちと一緒に受けなきゃいけなくなるか、族長に軟弱者と言われ続けて、村で肩身が狭い思いをしていかなきゃいけなくなると思う」
彼女のその言葉を聞いて、それなら戦って勝つ以外の選択肢はないと思って、彼女の頭に手を置いて、何がなんでも勝つと言った。
彼女は頭に置かれた俺の手を握りしめてお願いしますと言い、明日のために野営の番は交代するから休んで欲しいとも言われたものの、これくらいで体調崩すほど軟弱でもないからと断ると、これまでの俺たちを見ていたのか、シーバスが黙って俺の手を凝視している。
「や、やあ、シーバス、さっき交代したばかりなのにどうした?」
「分かっている。ミーツさんは下心ないのは分かっているんだけど、シロヤマの頭に置いている手が、ちょっと長くないか?もちろん今までの話を聴いていたから分かってはいるんだが」
「分かっているならいいじゃない。それともミーツくんに妬いてるのぉ?」
「ああ、妬いている。とてつもなく妬いている」
シーバスが正直に妬いていると言ったところですぐに、彼女の頭から手を離すと、離した手を横から掴まれ、いつの間にか側にいたアマとアミが俺の手をニギニギと握っている。
「おじさん痛くないの?」
「うん。痛くないよ。何で?」
「ほら~、やっぱり、私たちの力くらいじゃ、ミーツさんは痛がらないって言ったじゃない」
「うーん、あたしらも大分レベルが上がったから二人がかりでだったら、おじさんを痛めつけること出来ると思ったのになぁ」
「ふふふ、ヤキモチはシーバスだけじゃなかったみたいだね。ミーツくんは愛されてるなぁ」
「それ言ったらシロヤマがだろ。俺は愛されてるってより、シロヤマ同様に明日のことで心配されているだけだと思う」
俺の言葉にシロヤマはため息を吐いて、アマとアミのそれぞれの肩に手を置いて「ミーツくんの攻略は苦労するね」と意味が分からないことを言って、俺とシーバスを残して皆んなで馬車内に戻って行った。
「ミーツさんは鈍感なのか?それともわざと好意を受け取らないようにしているのか?」
「またシーバスまで、何を言っているんだい?
意味がわからないよ」
シーバスさえもため息を一つ吐いて、馬車の方に向かって行った。 俺はシロヤマとシーバスが言ったことに頭を悩ませて、交代の時間になっても次の番である士郎を起こさず、そのまま考えていたらいつの間にか夜が明けていた。
「ミーツくん、結局あのまま寝ないでいたの?」
翌朝になって起きて馬車から出てきたシロヤマに呆れられてしまった。
次々と起きて来る仲間達に朝の挨拶をしつつ、俺はシロヤマに貰った干し肉を齧って朝食を取った。 他の仲間たちも、今日の俺の戦いでどうなるか分からないため、前の街で買っていたであろう干し肉などの保存食を口にしている。
「さて、皆んな食べ終わったかな?
ミーツくん、そろそろ準備はいいかい?」
「ああ、俺はいつでもいいよ。寝てないからといって調子も悪くないしね。むしろ調子が良いかもしれない」
皆んなが朝食を終わらせた頃合いをみて、シロヤマは声を掛けてきて、鬼人族の村へと出発を開始した。
しばらく草を剣で切ったりして道なき道を馬車で進んでいると、馬は通れるが荷台が通れない所が数多く出てきた。最初の方は木々を倒したりしていたが、あまりにも密集しているため馬車から降りて荷台はI.Bに収納して徒歩でいくことになった。
馬は乗馬が得意と言うシロヤマに乗ってもらって、馬に乗ってる彼女を先頭にどんどんと森の中を進んで行くと、急に木々が生えてない開けた地に出て、彼女が指を差した方向に目を向けてると、遠くの方に鬼人が一人立っているのが見えた。
「こっちも早めに来てるのに、族長は待ちきれないみたいだね」
シロヤマが遠くに立っている鬼人は族長だと言った。彼に段々と近付いていくと、太鼓の音が聞こえてきた。
「もう族長とボクたちだけの問題じゃなくなってるね。それもそうだよね。鬼人の族長を掛けての決闘なんだしね」
目の前に居る族長を前にして、彼女はとんでもないことを言って驚いた。
「え!決闘?てっきり俺は手合わせ程度だと思っていたのに、しかも族長を掛けて?勝っても族長とか無理だよ」
「大丈夫だよ。ミーツくんが勝っても代わりの族長を指名すればいいだけなんだしね」
「戦う前から俺に勝つ話とは、随分と自信のあるのだな」
目の前に族長がいるのに話していたら、額に青スジ立てて怒りに満ちているのが分かる。
「そんなふざけた物を被っている人族に負けるなど考えられん!負ければ潔く族長は辞める」
「あ、頭のこれ外すの忘れてたね。とりあえず壊したら悪いし、返しておくよ」
シロヤマに借りていた猫耳のカチューシャを族長に指摘されたことにより、戦いで壊れたら困ると思って取り外し、彼女に手渡した。
手渡したとき、彼女は「あーあ」と言ったが、どうしたのだろうと思いながらも族長の方に振り向いたら、青スジ立ててた額からは一筋の汗が垂れ、怯えたような表情をしている。
「な、な、なんて魔力だ。俺はこんな化物と戦おうとしていたのか。だ、だが、一度戦うと決めた身だ。どんな化物でも戦おう」
「族長~、素直に負けを認めたら、化物級の魔力を持つミーツくんと戦わなくてもいいんだからさぁ」
シロヤマが族長に向かってニヤニヤしながら、そう挑発するかのように言うと、族長もここまで言われてしまえば、引くにも引けなくなって、怯えた表情が消え去り、深い深呼吸を数回したあと、首をしゃくって付いて来いと言い、族長に付いて行ったら、村の中心だろうか、とても広い広場に着いた。
先程の太鼓の音は此処から聞こえていたようで、族長と俺たちを囲むように鬼人たちが取り囲んでいて、広場の隅の方に大きな櫓(やぐら)が建てており、その上で鬼人が和太鼓を叩いていた。族長が手を挙げると太鼓の音が止まり、鬼人たちのざわめきの声が聞こえ出す。
「父さん!ミーツさんと戦うのは俺が先だ!
父さんは引っ込んでいてくれ」
ざわめいている鬼人の中からヤスドルがそう叫んで、広場に現れると、族長は無言で彼を蹴り飛ばしてその勢いで、戦いの開始の合図もなく俺の元に拳を振り上げながら突っ込んで来た。
「ちょっ、族長卑怯だよ!」
シロヤマがそう言うものの、卑怯と言われるほど奇襲攻撃でもないため、念のために両手で受け止めると、少し手の平が痺れただけで平気な顔をしていると、族長は舌打ちをして、これしきでは無理かと言い、すぐさま拳を引っ込めて金的を狙って膝を上げるも、それも少し後退して避けたら、彼はニヤリと笑ったあと拳をただひたすら連打してくる。 しかし、その全てを片手でいなして行くと、俺たちを見物している鬼人たちの驚く声が聴こえる。
「族長ー、遊ばれてるぞー」
「族長の力はそんなもんかー」
族長の繰り出す攻撃全てをいなしていったら、周りの鬼人たちが次第に族長にヤジを飛ばし出した。
「ふう、人族だから魔法を使わなくても勝てると思っていたのだが、やはり無理か。
本気でいかせてもらうが死ぬなよ?」
ヤジを聴いた族長は後方に跳んで退いたあと、本気で行くと言うと、鋭い目つきになり、手を合掌したあとハッという掛け声と共に手を前に突き出して炎の玉を連続で発射してきた。
鬼人は見た目通り、己の肉体を使って戦う肉弾戦が得意とするものだと思っていただけに魔法を使ったことに驚いたものの、迫ってくる炎弾の速度は遅いため、軽く避けたら避けた方向に方向転換してきて身体に当たってしまった。
「な、なんで?避けたはずなのに」
「まだまだこれからもっと行くぞ!死ねえー!」
さっきは死ぬなよと言った族長は死ねと言いながら、同じ炎の玉を繰り出して発射して行く。
しかし、この炎弾は見た目ではとても熱そうで威力もありそうだが、当たってみると大した威力ではなかった。炎だから熱いのは熱かったものの、肌を軽く炙られた程度のものだ。
だが、そんな炎でも連続で当たるとダメージが蓄積されていく。今一番の問題は、避けても避けても追尾してくる炎弾の対処についてだ。
熱いが手で払い落としたり、同じくこちらも想像魔法で作った炎弾を撃ち返したりと試すものの、族長の繰り出す炎弾は時間が経てば経つほど、炎弾の数が増えていき、増えすぎた炎弾は次第に一ヶ所に集まって龍の形になって迫ってきた。
一つ一つの炎弾のときは大した威力ではなかったが、一つの塊になり炎龍になった途端に迫り来る速度が上がり、威力も少し腕を掠めた程度で肌と肉が焼きただれ、中の骨まで見えるほどの威力に上がっていた。
苦痛の中、急いで腕の治療を想像魔法で癒し、こんな炎龍をどう対処しようかと思っていたら、族長は辛そうに中腰になって息切れを起こしているのが見え、追尾してくる炎龍を連れて族長の元に向かって行き、族長の目の前で避けようと考えていたら、族長の身体を覆うようにドーム状の赤いシャボン玉のような膜が現れた。
なんの膜かは分からないものの、嫌な予感がしつつもそのまま族長の元に突っ込むと、膜に触れた身体の箇所が熱くなって、膜から弾き返されてしまった。
背後に迫ってきていた炎龍は俺の頭上に上がってきていて、上から口を開けて迫ってきている状況になってきているところで、手加減しても余裕で勝てると思っていた気持ちを取り止めて、余りに余っているMPを使って想像魔法で迫り来る炎龍より、倍以上に大きな水玉を作り出して炎龍にそのままぶつけると、凄まじい水蒸気が発生して、頭上で大きな爆発が起こった。
所謂、化学はよく分からないが多分、水蒸気爆発というものだろう。 爆発の影響で辺り一面なにも見えなくなってしまったが、族長の真っ赤な膜はうっすらと見えた。
あの膜はシールドと同時に、触る者にダメージを与える物だと認識し、俺自身も族長を真似て想像魔法にて氷で自身を覆ったシールドを展開して、そのままシールドを盾にして思いっきり族長に体当たりをしたら、族長のシールドの膜は簡単に割れて、弧を描くように遠くに吹っ飛んで行ってしまった。
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ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
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