異世界召喚されて神様貴族生活

シロイイヌZ

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第十八話

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 リビングに三人を呼びに行き、キッチンで揃ってペヤ〇グ作りを始める。
パッケージの破り方、蓋の開け方から伝授する。
俺のやる通りに倣って、四人でワイワイ言いながらペヤ〇グを作ってる。
なんて可愛らしい光景なんだろうか。
熱湯は危ないし、数が多くて手際が大事なので俺が注ぐ。
腕時計で三分計り、広い流しの前に並ばせてお湯を捨てさせる。
この『お湯を捨てる』という行為が殊の外新鮮だったらしく、かなり喜ばれた。
その間、俺は片手でエリスのおしりを撫で回す。それに合わせてお尻を振るのがよろし。
ソースを掛けた瞬間、ミクの目の色が変わる。
「えぇっ?!なにこれすっごくいい匂い!!」
「本当ですね!香ばしくて美味しそうです!」
サナも大喜びだ。
隣のダイニングに運び、早速いただく。
美味い!安定の美味さだ。
「すごい!お湯を注ぐだけで、こんなに美味しい物が作れるなんて!」
意外にもサナが大喜びしている。
「ありがとう。でも、サナが作ってくれていた昨日のシチューも美味しかったよ」
「ありがとうございます…。英樹様も召し上がって下さっていたんですね」
「うん。口に入れるだけで肉がとろけて、それでいて噛むとしっかり肉を食べている食感もあって、野菜の旨味もしっかり染み込んでて、俺は大好きな味だったよ」
「そうなんですね。あれは私の母の直伝のシチューで、父も好物だったんです。英樹様のお口に合ったのなら良かったです。また作りますね」
サナは可愛い顔を桜色に染めて微笑んでくれる。
 
 ペヤ〇グは大好評のうちに完食される。全員にまた買って来ることを約束させられた。
気分を変えて、鯖の味噌煮の缶詰を一つ開ける。ペヤ〇グのお湯を捨てる時に、俺のとサナのお湯は捨てずにたらいに入れて、味噌煮缶を温めておいた。
これにはサナとエリス、ユキの三人が悶絶した。三人は鯖が好物だったらしい。
こっちの世界にも鯖がいることに俺は驚いたが。
「なんですかこの鯖?!こんなに美味しい食べ方があるんですか?!」
エリスが大喜びだ。こんな喜ぶのなら、白飯も用意してあげたらよかったな。
此方では鯖は塩焼きかマリネにすることが多いらしい。
そもそも味噌なんて無いみたいで、サナは味噌と言う調味料に興味津々のようだ。
うん。チャンスがあれば味噌と米、土鍋とかも持って来て、サナにプレゼントしようか。
フィナーレにカップ麺。これはスープも有るので、二人で一つを渡す。
食べた瞬間にミクが泣いた。相当に美味かったらしい。
ミク曰く「食事で泣いたのは、サナちゃんのシチューを初めて食べて以来」だそうだ。
半分食べてエリスに渡した後、物欲しそうにエリスを見ていたので俺のをあげたら、また泣きながらスープまで完飲した。

 夕食の後、俺の部屋に移動してデザートタイムにする。
サナが紅茶を淹れてくれると言うので、俺はサナに教えてもらったキッチンの地下の氷室からドーナツを取り出す。
棚みたいな物なのかと思ったら、天井も高くて六畳くらいの広さで、かなり立派な地下室になっていた。
ドーナツはとんでもなく大好評だった。
なんと、ミクはもちろんエリスとサナのみならず、クールなユキまでもが泣いた。
「英樹様の世界のお菓子とお聞きしていたのでかなり期待してたんですが、これはもう…この世の物ではない美味しさですね」
「サナさん、これは異世界の食べ物ですから、この世の物ではないですよ」
「そうでした…」
サナとユキがそんな会話をしているのを笑顔で眺める。

 デザートを食べながら、この世界について新たに気になったことを質問してみる。
「サナ、この世界には日付ってあるのかな?」
「ありますよ?今日は『五の月八日』です」
なるほど。日の移ろいや時間の経ち方は同じようだ。
「一年は三百六十五日で間違いない?」
「三百六十六日の年もありますが、間違いないですね」
なんと、閏年まで同じなのか。
「今日は何曜日?」
「ようび…ですか?すみません。解らないです」
ふむ。曜日の概念は無いのか。
『休日とかどうするのかな?』
と思って質問するが、休日という概念も無いらしい。

「 あと、季節ってどうなのかな?」
「きせつ…ですか?それはなんでしょう?」
「あぁ…そうだな。気候はどうなんだろう?寒くなったり、暑くなったりは?」
「気候ですか。気候は一年を通じて同じです。雨が降って肌寒い日はありますが、それ以外の晴れの日は、いつも今日みたいな感じのお天気ですね」
ほうほう。ということは、ハワイのように過ごしやすい環境ということか。
「いいなぁ。俺、此処に住みたいな」
「私も英樹様にはずっと此処にお住まいになっていただきたいです…そうすれば…」
「そうすれば?」
「いえ…何でもないです…」
どうしたんだろう?サナの顔が真っ赤だ。

 そう言えば、今更ながら気になったのだが。
避妊って、どうなっているんだろう?
そんなことを心配するくらいなら『中出しするな』或いは『セックスするな』という話になりそうだが、それだとお話にならないので却下する。
まさか、全員処女で妊娠についての知識が無いままに、俺の中出しを受け入れているのだろうか?だとすれば、非常によろしくない。いや、子供を産んでくれるのは嬉しい。
だが、孕み腹の勇者がマタニティドレスで魔王討伐って、どうなんだろうかと思うのですよ。
それだけは避けたいので、四人に妊娠について話す。
が、一蹴された。
「全員に避妊魔法を施してますから、妊娠はしないですよ?」
ミクが事も無さげにそう言ったのだ。
「え?!そうなの??」
「え?!私もなんですか?!」
俺と同時に驚いたのはサナだが、俺とは少しニュアンスが違う。
「そりゃそうだよ。ミクちゃんってば気が利くぅっ!」
どや顔の魔法使い美少女が大きな胸を張ってみせる。
俺にとってはショックは大きかった。
この娘たちの中の誰か一人、特にサナに子供を産んで欲しいと敢えて中出ししていたのだ。
でないと、日本じゃこんなおっさんの子供を産んでくれる若い娘はいないだろうからね。
そんな俺の隣で
「妊娠…しないんだ…」
サナががっくりと膝を突く。
「どうしたの?!サナ!」
エリスがサナに駆け寄って肩を抱く。
「私は英樹様のお子を産みたいです…。今日、初めて抱いていただきましたけど、たくさんお子種をいただけたので、それが叶うのではないかと思っていたんです…」
「大丈夫!サナちゃん。いくら中出ししてもらっても、妊娠しな…」
「何を言っているんですか?!私は妊娠したいんです!英樹様のお子を産みたいんです!!」
サナが立ち上がって、キッとミクを睨んで叫んだ。温厚なサナが突然キレた。
ミクは思ってもいなかった反応が返って来て、大人しいサナに睨まれてオロオロしだす。
「私は避妊なんて望んでいません!どうしてそんな余計なことを、私の意志を確認することもなく勝手にするんですか!?私はすぐにでも英樹様の可愛いお子を産みたいんです!」
俺も少なからず驚いている。セックスしながら「孕ませて」とサナは言っていたが、あれはノリで言ってたのではなく、本気だったんだ。俺も本気で「孕め」って言ってたけど。

 サナを宥めて、一度座らせ、俺も隣に座って手を握る。
エリスとユキがミクに話を聞いている。
『魔王討伐の途中で妊娠するわけにも行かないから、エリスとユキと話して避妊魔法を昨日抱かれる前に自分たちに施した。サナもメイドとはいえ同じパーティーの一員だから、妊娠は避けるべきだと判断して、お風呂で勝手に同じ魔法を施した』
ということだった。エリスがため息を吐いて
「ミク…『サナは戦闘員ではないから、妊娠を望めば避妊魔法は施さない』という話になったじゃない。どうしてサナに直接確認しなかったの?」
それはサナが一番聞きたい答えだろう。
「サナちゃんもきっとエッチの良さを知れば同じことを望むんじゃないかと思って…」
またミクの『お調子乗り』が発動したってことか。この性格はなんとかしないとな。
しかし、この状況を打破するには、『妊娠は女性の意志と体調を優先することである』と理解していても、俺が口を挟まないわけにいかない。
「サナはどうしても今すぐに、サナと俺の子を妊娠したいのかな?」
「赤ちゃんは『授かりもの』ですから、望めばすぐにというわけに行かないのは理解しています。ですが、それだけに抱いていただけるのであれば、妊娠のチャンスは逃したくなかったです。私はいつでも英樹様とのお子を産むことを望んでいますので」
 そうか。そんなに俺を思ってくれていたのか。
そんなに思ってくれるなら今すぐにでも産んでもらいたい気持ちはあるが、まだ問題は山積している。
敢えて妊娠はソフトに否定する立場を貫こう。
「ありがとう。サナ。でもね、子供は少しだけ待たないか?せっかくこうして愛し合う仲になれたんだもの、少しの間、恋人としてのセックスを楽しまないか?」
「英樹様は、お子を儲けたいとは望んでいらっしゃらない…ですか?」
「いや、欲しい。サナが産んでくれるのなら、こんなに嬉しいことは無いよ。でも、子供を儲けるにも、その前に結婚の問題とかあるじゃないか。俺はこの世界の住民ではないし、サナ以外にも三人の相手がいる浮気者だ。そんな状況で結婚って、どうなんだろう?」
「結婚は問題なく出来ますよ?」
 口を挟んだのはユキだ。
「え?そうなの?」
「はい。私が召喚した『精霊様』ということになるので、結婚は問題ないですね」
「そう…なんだ」
「はい。精霊様と召喚契約の末に結婚する召喚術士は多くいますから」
「でもさ、サナと結婚したら、皆は愛人…不倫になってしまうんじゃないか?」
「ふりん…?というのは何でしょうか?」
「貞操を誓い合った相手がいるのに、誓い合っていない相手ともセックスする…みたいなふしだらな関係のことだよ」
「私はご主人様に貞操を誓っていますけど?」
「だとしたら、俺はユキと結婚するからサナと結婚できないよね?」
「どうして私と結婚したら、サナさんとは結婚できないのですか?」
「え?」
「「「「え?」」」」
俺が首を傾げると、ユキと残る三人も首を傾げる。
「えっと…俺の世界では夫婦は『一夫一妻」と決まってるんだけど…」
「こちらでは『一夫一妻』は王族のみで、それ以外は『一夫多妻』が基本です」
「え?マジで?」
「はい。殿方が圧倒的に足りていないので」
「ということは…誰か一人を選ぶ必要は…?」
「無いですね」
 なんと、男の数が少ない故にこの世界では一夫多妻制が当たり前だという。
ただし、『全ての妻との同居』が義務付けられているので、妻の上限人数は居住する家の大きさによって変わるそうだ。
望むなら何人でも妻を娶ることが可能だが、大きな家が必要になるのでそれなりの身分も必要とされる。
『第一婦人』とか『第二婦人』というような階級は無く、生まれの家柄なんかも関係なしで、妻は全員等しく同じ立場が保証されているのだとか。
 それと、後に聞いた話では、もしその妻の集団の中で虐めのようなことが発生した場合、それに加担した者は強制的に離縁の上で子も含めて街を追放になる。
加担は言わずもがなだが、気付けなかった夫も財産没収の上で身分剥奪。
つまり、全員が路頭に迷う。
と、この国の法律では決まっているんだそうだ。
 どうでもいいが、王族は身分制度の問題上があるから重婚は出来ない決まりだ。
「ということは、俺はユキと結婚しても、サナとも結婚できるの?」
「出来ますね」
「ユキとサナを妻としても、エリスとも結婚できるの?」
「勿論、このお屋敷にはお部屋が八つ有りますから可能ですね」
「つまり、ユキとサナとエリスと結婚してても、ミクとも結婚できちゃうの?」
「当然、そうなります。これから増える『系譜』の仲間も女性であれば可能ですね」
「それって…非常に素晴らしいシステムじゃ…ありませんか?」
「はい。とっても素晴らしいことですね」
「王族とはダメなんだね」
「互いに望むのであれば、ご主人様ほどの高位の精霊様…いえ、『神様』ならば国王との結婚でも許されるでしょうが、そうなった時点で私たちとは結婚できません。既にしていたとしても、全員と離縁することになりますね」
「それはイヤだから、間違えても王族とは結婚しないな」
「ご主人様なら、そう仰っていただけると思っていました。ですが、国王はかなりの美形ですし、結婚すればこの国の王になれますよ?よろしいのですか?」
「そんな身分に興味は無いし、一人の美人妻よりたくさんの可愛い妻に囲まれる生活の方が楽しそうでいいな」
そう言った途端、四人に飛びつかれる。
「そう仰って下さると思っていました!」
そう言って嬉しそうに熱烈なキスの贈り物を順番に貰った。
浮気者でごめんね。

 「じゃあ、この場で全員と婚約するのって、可能なのかな?勿論、皆が望んでくれるなら…だけど」
「それも可能ですよ。むしろ、私は既に婚約したつもりでいたのですが?」
「私も…婚約したつもりで抱いていただいていますので…」
「あたしもです」
三人とも合意のようだ。
なので、三人とは魔王討伐を終えたらすぐに結婚し、それまでは婚約者として生活を共にする。ということになった。
 しかし、肝心のサナが…
「私なんかが皆様と同じ『英樹様の妻』になっていいのでしょうか?それが申し訳なくて、私は『性奴隷』になることを選んだのですが…」
また自虐的な性格が目を醒ましてしまったようだ。それを聞いたエリスが
「サナ、貴女は大切な仲間だと言ったはずよ?英樹様という男性を愛する女同士、一緒に妻になって、正式に私たちと家族になればいいじゃない。それに、私たちが討伐に出ている間は貴女にお屋敷を守って欲しいし、魔王討伐が済むまでは私たちの英樹様の大切なお子を産むことは、貴女にしか出来ないことだもの」
そう言って、サナを抱きしめる。
「サナさんが望んでくれるなら、皆でご主人様を囲んで賑やかな家庭を築きたいですね。それに、私も『婚約者』でありながら『エロ奴隷』です。何も問題はないでしょう?」
「サナちゃん、本当にごめんね。そんなにすぐ英樹様のお子が欲しいと願うとは考えてなくて…一緒に英樹様の正式な妻になって、一番にお子を産んで差し上げて?」
「いえ、嫌がらせではなく、良かれと思ってくださってのことなんですよね?でしたら、もうお気になさらないで下さい。その…英樹様からも『セックスを楽しもう』と仰っていただけたので、結果オーライということで。ただ、英樹様のご許可がいただけたら、すぐにでもお子を儲けたいので、その時は避妊魔法を解除してくれますよね?」
「うん。すぐに解除するって約束するよ」
そう言って、二人は握手を交わした。

 プレゼントのランジェリーを渡すのはこのタイミングだろう!
そう思って立ち上がると、突然眩暈に襲われる。
『クソッ!このタイミングで転移させられるのかよ!!俺は此処にいたいのに!』
と思うが、眩暈は止まない。それどころか、これは今までで一番酷い。
耐えられず、その場にぶっ倒れる。
「英樹様っ!」サナの悲鳴にも似た叫び声が聞こえた。
続いてエリスたちの悲鳴も聞こえたが、俺は意識を失った。

 どれくらい気を失っていたのだろうか。
サナの声でスゥッと意識を引き戻される。
『・・・樹様!英樹様!』
サナの呼ぶ声がする。
『英樹様!』
エリスだ。
『英樹様!』
ミクの声も。
『ご主人様!!』
ユキの呼ぶ声もする。
ゆっくりと目を開けると、顔の直上に愛しいサナの可愛い顔。泣いている。
誰だ?俺の可愛いサナを泣かしたのは?
あ、ひょっとして俺が倒れたからか?
でも、転移して日本に戻ったはずなのに、どうしてサナがいるのかな?
ひょっとして、エリスのバレッタのように転移に巻き込んでしまったのか?
視線を動かすと、三人も俺を覗き込んでいる。
あれ?これは変だぞ?
さらに視線を動かすと、ここは屋敷の俺の部屋だ。
日本の自宅ではない。
床に横たわり、サナの胸に抱かれている。顔を動かすと『ぽよん』と柔らかくて心地いい物が横顔に当たる。
この感触は間違いなく、大好きなサナのおっぱいだ。
「俺、どうしたの?」
俺の声にサナが素早く反応して、さらに強く俺の頭を胸に抱きしめる。
頬に何かがポタポタと降って来た。サナの涙だ。あぁ…また泣かしてしまった。
「よかった!目を醒まされました!」
そう言って、俺の顔におっぱいを擦り付ける。あの…わざとですか…?
「突然倒れられて、もう何がなんだか…。でも、目を醒まされてよかったです」
エリスだ。サナのおっぱいが視界を塞いでるので、顔は見えない。
「長いこと気を失ってた?」
サナが一回目のセックスの後でした質問と同じ質問をしてみる。
「いいえ、ほんの一瞬です。ですが、痙攣を起こされたので驚きました」
これはユキだな。
「わぁぁん!よかったぁぁ!生きてたよぉ!」
そう言って泣いてるのはミクだな。
サナのおっぱいに埋もれているので、視界は完全に閉ざされている。
うん。心地いいな。もう眩暈は大丈夫だが、しばらくこうしてよう。
でも、何があったんだろう?サナの谷間から香る甘い香りを堪能しながら、逡巡する。
ゲームやアニメなどでこういう状況になった時は、どんなイベントが発生するだろう?
そうだな。多いのがステータスの更新とか能力の追加などかな?
目を閉じたまま、自分のステータスを呼び出す。
昨日と違っていることはないか?よく観察する。
『神の啓示 魔術付与 異界渡航』
この三つの能力が追加されている。やはり、能力追加に伴った副反応の眩暈だったのか。
それにしたって、これらの能力は何に使う物なのか?
一番謎な名称が『神の啓示』だな。横に注釈が出たので、見てみる。
『パーティーメンバーのステータス更新を行う』
だそうだ。なんだそれ?よく解らんな。
次の『魔術アビリティー付与』これも注釈を見てみる。
『あらゆる装備品に最大五つの魔術を付与できる』
ん?これも何だろうか?装備品に魔術付与ってどういうことだろうか?最大五つまで?詳しく調べてみる必要があるな。
 最後〈異界渡航〉だ。
『異界と現世の行き来が自由に可能』
「え?なんだって?」
思わず声に出てしまう。
「どうされました?英樹様」
相変わらずおっぱいに埋まった俺の横顔を、サナが覗き込んでくる。
「サナ、ちょっとごめんね」
名残惜しいがサナのおっぱいから離れて立ち上がってみる。
うん。特に問題ない。体は普通に動かせる。
早速〈異界渡航〉を発動してみる。
目の前に鏡のような物が現れる。
しかし、よく見たら鏡ではなく俺の自宅のリビングが見える。窓みたいだ。
手を伸ばすと、普通に差し込める。恐る恐る首を突っ込む。普通にリビングだ。匂いも俺の自宅の香りだ。
首を引っ込めて、異世界に戻る。うん。四人がいて、ポカンと俺を見てる。
意を決して、窓に飛び込んでみる。出た先は間違いなく俺の自宅のリビングだ。
後ろを振り返るも、そこにはリビングの壁が有るだけ。異世界の入り口が無い。
異世界に戻れないじゃないか!これは失敗したかも。
「異界渡航」と念じてみるとリビングの真ん中に例の窓が現れ、四人が並んでいる姿が見える。
なんと、この能力は日本でも使えてしまうのか…。
「英樹様が…消えちゃった」
サナが茫然と呟いている。いかん。これはまた可愛いサナを泣かしちゃうかも知れん。
この窓、俺の意志で動かせる。試しに四人の後ろに回る。うん。上出来だ。
「英樹様…」
サナたちが泣きそうな声で再び俺の名を呟いたタイミングで
「呼んだ?」
と言って、四人の後ろからニュッと現れてみる。
「きゃあぁぁ!」
四人の悲鳴が屋敷中に木霊する。日本でなら警察に通報されるぞ?
「ご主人さま?!どこから現れたんですか?!」
ユキが素っ頓狂な声を上げる。
「あぁ…うん。こっちとそっちで自由に行き来ができるようになっちゃったみたいなんだ」
この能力について皆に聞いてみたが、やはりユキでも『初耳』だという。
「なっちゃったって…。またそんな他人事のように、サラッととんでもないことを仰いますね…。ご主人様…本当に貴方は、どこまで規格外な神様なんですか…?」
ユキはもう完全に呆れ返っているが、顔はすごく可愛い笑顔だ。
「本当に規格外なお方ですね…」
エリスも苦笑いだ。でも、嬉しそうだ。
「何にしても、英樹様はすごいってことだよ!」
ミクのは説明になってないな。
「そうですよ!英樹様はその全て、その存在がすごいお方なんです!」
サナもすごく興奮しているが、その自信とドヤ顔の根拠はどこにあるのだろうか?
それでも皆が喜んでくれている。俺にとって、それ以上に嬉しいことは無い。
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