煽りスキルMAXのメスガキ、異世界で無双するも時々敗北する件

八戸三春

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第一章

34話 メスガキ、絶体絶命の大ピンチ!!!!

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「リリア……」

私は無力化されたリリアを抱え、焦りと恐怖に駆られてその場を見渡した。煽りの覇者が立ち尽くし、まるで勝利を確信したように私たちを見下ろしている。

リリアの力が暴走した瞬間、私は彼女が倒れる姿を目の当たりにして、完全にどうして良いか分からなくなった。今、私にできることは何もない。リリアがあんなにも強く、そして本気で力を使った結果がこれだなんて。

煽りの覇者がゆっくりと近づき、冷徹な目を私に向けた。

「もう、君たちに勝機はない。君の煽りの言霊も、リリアの力も、私の前では全て無意味だ。」

その言葉が、私の心に重く響く。目の前には、無敵のような力を持つ煽りの覇者が立ち、リリアは意識を失っている。私は、今ここで全てを失うのではないかという恐怖に包まれた。

「お前……!」

私は必死に声を上げるが、その声も震えている。どうしてこんな状況になってしまったのか。自分の無力さが悔しくて、何もできない自分に対して怒りが込み上げてくる。

「どうした? まだ何か言うことがあるのか?」

煽りの覇者が嘲笑しながら言った。その言葉に、私はさらに胸が締め付けられた。しかし、私の心にはもう一つの感情が湧き上がった。それは、絶望からの反発、そしてどうにかしてこの状況を打破したいという気持ちだった。

「……くっ!」

私は全力でその気持ちを振り絞り、力を込めて叫んだ。

「そんなこと、絶対に認めない!」

その瞬間、私の体にかすかな力が戻ってきたような気がした。魔法陣の力を感じ取る。このままでは終われない。私は、まだ諦めたくなかった。

「煽りの言霊・究極!」

私は無意識にその言葉を口にした。すると、空気が震え、周囲の温度が急激に変化した。私の周りに、異常な力が集まり始める。煽りの覇者がその変化に気づき、警戒を強めた。

「何だ、それは?」

彼の目が鋭くなった。だが、私はもう一度力を込めて叫ぶ。

「お前みたいな奴に、私は負けない! 私の力を見せてやる!」

私の体から放たれる力は、煽りの言霊の力を集め、周囲を包み込んでいく。空間が歪み、私の周りに立ち込める力が増していく。

「これが、私の煽りだ!」

その瞬間、私の力が炸裂し、煽りの覇者に向かって放たれた。彼の周囲に集まる黒い霧を貫き、力が直撃するかに見えた。

だが、煽りの覇者はその一撃を見事にかわした。

「無駄だよ」

煽りの覇者が一歩前に出ると、その体から膨大な魔力が放たれ、私の力を無理やり抑え込んでいく。私の煽りの言霊が、次第にその力に飲み込まれていく。

「な、なんで!?」

私は必死で反撃しようとするが、その力が私の体を締め付け、全てを打ち砕こうとしているのが感じられる。私の全力が、煽りの覇者の圧倒的な力の前では、あまりにも無力だった。

「お前の煽りは、ただの言葉遊びだ。これが現実だ」

煽りの覇者が冷徹な目で私を見下ろす。私の体から力が抜けていき、気力が完全に奪われていくのを感じた。

「……もう終わりか」

その瞬間、私はふと、心の中で別の思考が浮かんだ。無力だと感じることに、もう一度立ち上がる力を見出せるのだろうか? だが、そんな時、リリアの倒れた姿が頭に浮かぶ。

「負けない!」

その瞬間、私の中で何かが弾けた。怒りと決意が湧き上がり、私は再び力を振り絞って立ち上がる。

「私は絶対に、諦めない!」

その言葉を口にした瞬間、私の力が再び目覚め、煽りの覇者に向かって放たれる。だが、どこか力が足りない。次第にその力が消えかけ、私は絶体絶命の状況に追い込まれていった。

「もう、無駄だ。」

煽りの覇者の冷徹な声が響く。私は、ついにその力の前で全てを無くしていくのだろうか。
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