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第21話 ハッピーは仕事をしているのか
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「しかし拠点もだいぶ広くなってきたかなー」
温泉建設地点からハッピーたちの食事スペースへ向かっているエル。温泉建設地点が東、食事スペースが西にあるということでかなりの距離を歩いている。
「どっかのタイミングでスーちゃんに道路作ってもらったりしようかな。これじゃあ足痛めるかもなー」
エルを除く全員がエルの魔力によって進化、強化されているためこの程度は気にしないのだが、エルはほぼ一般人なため少し森の道に苦労していた。
「しかし、この森本当に広いよなー。まあ俺は追い出されたようなもんだし今更な話な気がするけど」
~~~~~~~~~~~
「この辺だったよな、ハッピーたちが頑張ってる場所は」
30分ほどかけてようやく着いたエル。目線の先にはいろんな種族の者たちで色々なものを作っていた。
「ここって責任者って誰だったかな?」
この共同の食事スペースに関しての話は会議が終わった後に関係者間で話し合われたためエルはほとんど知らなかった。
ぴょこん
そこに助け船のようにスーちゃんがやってくる。
「あ!スーちゃんがいるじゃん!!スーちゃんはここの担当なの?」
エルはスーちゃんに駆け寄って抱き上げる。スーちゃんは当然のように魔力を摂取して嬉しそうにプルプル震える。
『私は全建設地点の担当ですよ。今日はここの監督に来たわけです』とエルに返答した。
「全部の建設地点でうごいてるの!?なんで頑張り屋さんなんだ、疲れとかないかな?」
エルは心配そうにスーちゃんの頭部を撫でるもスーちゃんは全く疲れてない様子で『みんなが真面目に頑張ってくれてるので負担はありませんよ。それより他のみんなにも声をかけてきてください』と触手で答える。
「そうだね、またしばらくしたらスーちゃんは別の地点に行くの?」
『そうですね、温泉の建設地点に様子を見に行くかもしれませんね。何かご要望が有ればまた言ってくださいね』と答えるとぴょんと降りて食事スペースに戻る。
「ハッピーはちゃんと仕事してるのかな。まだまだ子供っぽいところがあるからなー」
少し心配に感じながらもハッピーのもとに向かうエル。そんな心配とは裏腹にハッピーを中心として建設されていた。
「ハッピーさん、そっちはもう少し低めの位置でお願いします」
「ピィ!」
ハッピーは食事スペースの建設者の中でもかなり力持ちで力作業をエルフから指示をもらっていて動いているようだった。
ハッピーは特にサボることなく仕事を進めていってる。
「ハッピー!!お疲れ様ー!」
「ピィ!?ピイーーー♪」
ハッピーはエルの声に気づくとすぐさま駆けつけた。今度はギリギリで踏みとどまり頭をすりすりとエルの体に押し付ける。
何事かとエルフたちがハッピーのもとに行くとエルを見つけて、
「あ、エル様。どうかされたんですか?」
「みんなが頑張っている様子を見にきてるんだ。それでハッピーは真面目にやってる?」
「はい、最初は何か見つけるたびにどこかに行ってましたけどなんとなくなだめる方法を見つけてからはきちんとやっていますよ」
最初は何かあればすぐに仕事を中断してどこかに行ってたらしいがエルフはハッピーが仕事を完了するたびに褒めていたためハッピーも仕事を喜んでやり、集中するようになった。
「それならよかったよ、ハッピー完成させたらみんなで一緒に食べようね」
「ピイ!」
ハッピーは羽をバサバサと広げると作業に戻った。
エルは安心した様子で食事スペースを後にし家へと戻った。
温泉建設地点からハッピーたちの食事スペースへ向かっているエル。温泉建設地点が東、食事スペースが西にあるということでかなりの距離を歩いている。
「どっかのタイミングでスーちゃんに道路作ってもらったりしようかな。これじゃあ足痛めるかもなー」
エルを除く全員がエルの魔力によって進化、強化されているためこの程度は気にしないのだが、エルはほぼ一般人なため少し森の道に苦労していた。
「しかし、この森本当に広いよなー。まあ俺は追い出されたようなもんだし今更な話な気がするけど」
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「この辺だったよな、ハッピーたちが頑張ってる場所は」
30分ほどかけてようやく着いたエル。目線の先にはいろんな種族の者たちで色々なものを作っていた。
「ここって責任者って誰だったかな?」
この共同の食事スペースに関しての話は会議が終わった後に関係者間で話し合われたためエルはほとんど知らなかった。
ぴょこん
そこに助け船のようにスーちゃんがやってくる。
「あ!スーちゃんがいるじゃん!!スーちゃんはここの担当なの?」
エルはスーちゃんに駆け寄って抱き上げる。スーちゃんは当然のように魔力を摂取して嬉しそうにプルプル震える。
『私は全建設地点の担当ですよ。今日はここの監督に来たわけです』とエルに返答した。
「全部の建設地点でうごいてるの!?なんで頑張り屋さんなんだ、疲れとかないかな?」
エルは心配そうにスーちゃんの頭部を撫でるもスーちゃんは全く疲れてない様子で『みんなが真面目に頑張ってくれてるので負担はありませんよ。それより他のみんなにも声をかけてきてください』と触手で答える。
「そうだね、またしばらくしたらスーちゃんは別の地点に行くの?」
『そうですね、温泉の建設地点に様子を見に行くかもしれませんね。何かご要望が有ればまた言ってくださいね』と答えるとぴょんと降りて食事スペースに戻る。
「ハッピーはちゃんと仕事してるのかな。まだまだ子供っぽいところがあるからなー」
少し心配に感じながらもハッピーのもとに向かうエル。そんな心配とは裏腹にハッピーを中心として建設されていた。
「ハッピーさん、そっちはもう少し低めの位置でお願いします」
「ピィ!」
ハッピーは食事スペースの建設者の中でもかなり力持ちで力作業をエルフから指示をもらっていて動いているようだった。
ハッピーは特にサボることなく仕事を進めていってる。
「ハッピー!!お疲れ様ー!」
「ピィ!?ピイーーー♪」
ハッピーはエルの声に気づくとすぐさま駆けつけた。今度はギリギリで踏みとどまり頭をすりすりとエルの体に押し付ける。
何事かとエルフたちがハッピーのもとに行くとエルを見つけて、
「あ、エル様。どうかされたんですか?」
「みんなが頑張っている様子を見にきてるんだ。それでハッピーは真面目にやってる?」
「はい、最初は何か見つけるたびにどこかに行ってましたけどなんとなくなだめる方法を見つけてからはきちんとやっていますよ」
最初は何かあればすぐに仕事を中断してどこかに行ってたらしいがエルフはハッピーが仕事を完了するたびに褒めていたためハッピーも仕事を喜んでやり、集中するようになった。
「それならよかったよ、ハッピー完成させたらみんなで一緒に食べようね」
「ピイ!」
ハッピーは羽をバサバサと広げると作業に戻った。
エルは安心した様子で食事スペースを後にし家へと戻った。
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