仕方なく開拓者になったけど、膨大な魔力のおかげで最高の村ができそう

Miiya

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第20話 ラーちゃんの温泉づくりは

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「急げ急げー!!ラーちゃんのもとに急げー!」

エルはエレルたちが建設している温泉の外装を通り抜けて内部のほうに走っていた。作業中の者が何事だ?と思ったがエルの性格に慣れた者は気にせずに作業を続行した。

そしていくつかある温泉の部屋の1つに入ったエルは、そこで作業をしていたラーちゃんを見つけた。

「あ、ラーちゃん!!お疲れ、大丈夫?無理はしてないよね?」

ラーちゃんを抱き上げ撫でながら体の隅々まで見るエル。ラーちゃんもラーちゃんでエルから大量の魔力を摂取することができてうれしそうにぷるぷると震える。

『特に無理はしてませんよ、それよりもどうされたんですか?声をかけていただいていればお茶をお出しできたのですが』と触手を動かしている。

「ああ、みんな頑張ってるんだし見て回ってるところなんだよ。ラーちゃんは今何をやってるの?」

エルに質問されたラーちゃんは『今は温泉石の配置が完了したので石造りの浴槽と木造の浴槽の建設に取り掛かってるところです』と自信満々にぴょんぴょん跳ねて進捗状況を伝えた。

「石造りと木造の2種類の浴槽があるんだ、え?石造りだけでも4種類はあるの?」

エルはそれぞれ1つしかないと思っていたのだが、ラーちゃんはいくつかの種類の石の浴槽を作る計画をしていた。実はラーちゃんであれば本来温泉席の設置など1日もかからないのだが、新たな鉱石を探しに行ってたため遅れが生じていたのである。

木にもいくつか用意しておりヒノキやサクラの木が用意されていた。これはラーちゃんがセレクトしたものである。

「すごいラーちゃん頑張ってるじゃん!!そういえばこの温泉はどうやって運営する予定なの?確か温泉石使ってもお湯は出ないよね?」

エルでも温泉石性質をある程度把握していた。質問に『この前の会議で話されたセンちゃんが水と火の魔法を使って運営させるつもりです。なにか希望はございますか?』と答えたうえでエルに何か希望を聞き出したラーちゃん。

「そうだね、あ!なんか外でも入ることができるような温泉作ることできるかな?」

露天風呂のことを思いついたエル。ラーちゃんは『問題ありません、それではその敷地も作るようにエレルたちにも伝えておきます』とラーちゃんはすでに計画し始めた。

「よろしく頼むよラーちゃん!!それじゃあ俺はハッピーたちのほうに向かうから残りの作業も頑張ってね!」

エルは今度はハッピーたちのもとに向かった。ラーちゃんは触手をぶんぶんと振りながらエレルたちに先ほどのエルの希望の旨を伝えに行った。
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