日常生活の狂気

おまえへの手紙

おまえが今
やっている
仕事が好きでも
嫌いでも
何でもいい
おれはおまえのことを
守ってやる
おまえは自分のことを
どこにでもいる
普通の人間だと
思っているかも
しれないが
おれだって
どこにでもいる
ごく普通の
喫茶店の
店員だ

おれはおまえみたいな
どこにでもいる
ごく普通の女が
好きなんだ

おれはごく普通の
喫茶店の
店員だが
歌も歌えるし
英語も喋れるし
おまけに詩も書ける

でもおまえに
人並み以上の
才能や
知識は
望んではいない

ごく普通に
働いていて
くれれば
それで結構だ

おれはおまえの
明るさと
見た目の可愛さと
何事も
ひたむきに
精一杯にやる
おまえの姿勢に
惹かれただけだ

おれはおまえに
特別な才能や
特別な知識や
特別な能力が
あっても無くても
どちらでも
構わないと
思っている

おれの場合
人に接する時は
誰にでも
分け隔てなく
接している

だからおまえには
毎日元気で働いて
いてもらうだけで
おれは充分に
救われているんだ
それ以上のことを
あとは何にも
望んでいない

近い将来
必ずや
おまえの力に
なってやるつもりだ
いつでも良いから
おれを頼りに
してくれ

おれもその為に
いろいろと
準備を
整えている
最中だ

もしもおまえに
困ったことが
あったら
いつでも気軽に
このおれまで
相談してくれ

おれはその日が
来るまで
ずっと
待っているから