日常生活の狂気

痛々しい青春の傷あと

おれのこれまでの
人生は
孤独との
葛藤の人生だった
それはおれが
まだ10代の頃から
50代を迎えた
今日までの
長い長い
葛藤の連続の
人生だった

おれがまだ
10代の頃は
学校に行っても
仲が良い
友達なんか
一人もいない
時期もあった

おれは毎日
学校が終わると
さっさと足早に
帰宅して
その後は
自転車に
乗りながら
街なかや
多摩川のほとりを
自転車のペダルを
漕ぎながら
一人で彷徨っていた

あの頃は
今と比べて
一日が
とてつもなく
長く感じた
おれはとにかく
長い時間を
持て余していた

ヒマを潰すため
図書館に行ったり
その当時は
至るところにあった
あちこちの
CDショップへ行って
店の中に
置いてある
CDを手にとって
ジャケットを
眺めたり
本屋へ行って
本を立ち読みを
しながら
時間が過ぎるのを
待っていた

あの頃は
そんな時間が
永遠に
続くような
気がしていた
おれは将来への
展望も
未来への期待も
何にも持てなかった

おれの中に
あったのは
ただ孤独でいる
その瞬間の
今の自分と
向き合うこと
それだけだった

おれはそんな時間が
永遠に
続くような
気がしていた

おれの青春時代は
惨めなモンだったが
50代を迎えた
今となれば
そんな時代でも
懐かしいとさえ
感じることもある

何にもなく
絶望しか
なかった
若い頃の
おれのことがね