日常生活の狂気

恋の終わりと恋の始まり

おれがもしも
月並み以下で
ごく普通の
男だったら
悪徳なホストか
結婚詐欺師みたいな男に
なっていたかも
しれない

それこそ
浅はかな
女心を
利用して
おカネを騙し取る
みたいな
男としては
存在価値が
全く無い
最低の
クズ男に
なっていた

おれは確かに
おカネも無く　
裕福な家庭に
生まれ育った
訳ではないが
人として
女心を
利用するなんてことは
断じてない

女に関して言えば
「来る者拒まず
去る者追わず」の
スタンスだ
それがたとえ
相手が
既婚者であっても
関係ない
お互いの
気持ちに寄り添う形で
あれば
いくらでも
相手にしてやる

ただし
選ぶのは
このおれだ
たとえどんなに
相手方が
おれに好意を
抱いても
おれがダメだと
言えば
それ以上
深い関係には　
なれない

お互いに
相思相愛でなければ
ダメなんだ

逆におれの方が
相手にいくら
好意を抱いても
相手方に
その気がなければ
おれは涙を飲んで
その人とは
お別れだ
もう二度と
関係を持つことは
ないだろう

「来る者拒まず
去る者追わず」だ
自分の目の前から
消え失せた
去る者を
追っては
いけないんだ
それは特に
男女の関係では
基本中の基本だ

おれ自身
去る者を追って
痛い目に
遭ったことがある
それ以来
去る者を
追いかけたことは
一度もない

「来る者拒まず
去る者追わず」
このやり方が
おれには一番
向いている

一つの恋が
終われば
また別の
新たな恋が
必ず始まる