日常生活の狂気

世にも恐ろしい結末

おれがもしも
誰に対しても
いつでも笑顔を
振るまいて
誰に対しても
同じように
ニコニコして
まるで天使のような
顔をしていたら
どうなるか

喫茶店の
店長は
敵も味方も
関係なく
たとえ敵に対しても
天使のように
愛想を
振る舞って
いつも笑顔で
ニコニコしていて
欲しいと
思っていたら
それは止めた方がいい

後で恐ろしいことに
なるからだ

おれがもしも
ウチの喫茶店に
約一名いる
丸十年も
同じ喫茶店で
働いているクセに
いつまで経っても
仕事が出来ない
ゴミクズのような
パートのおばさんに
対しても
同じように
いつも笑顔で
ニコニコしながら
優しく接して欲しい
言われても
それは出来ない

なぜならば
そうすると
後で恐ろしいことに
なるからだ

だからおれは
あの仕事が出来ない
ゴミクズおばさんとは
口もきかないし
笑顔でも
接しないし
黙っているしか
他に方法が
ないんだ

あのゴミクズおばさんが
仕事が出来なければ
辛辣な口調で
ネチネチ言うか
怒鳴りつけるしか
他に方法がない

もしもおれが
誰に対しても
常に笑顔を
振りまいて
敵も味方も
関係なく
まるで天使のように
ニコニコして
優しい笑顔で
接したら
それは後で
世にも恐ろしい
結末が
待ち受ける

だから
ゴミクズおばさんが
仕事上の
ミスや
トラブルを
起こしても
怒鳴るなと
言うのなら
おれは黙って
見て見ぬ
フリをしてやる

その代わり
ゴミクズおばさんには
おれは何にも言わない
挨拶もしない
おはようございますとも
お疲れ様でした
とも言わない
ただひたすら
黙っている

それ以外に
方法はない

おれがもしも
敵も味方も
関係なく
たとえ敵に
対しても
いつも天使のような
笑顔を
振るまいて
常に優しく
ニコニコしていたら
それは後で
恐ろしい
ことになる

今度からは
仕事が出来ない
ゴミクズおばさんに
対して
怒鳴ったり
辛辣なことを
言わない
その代わり
おれは黙っている
ただひたすら
沈黙を貫き通す

仕事が出来ない
ゴミクズおばさんには
挨拶も
しなければ
お疲れ様とも
言わない
ただひたすら
沈黙を
貫き通す

それ以上の
妥協は
おれには出来ない

店長の
望んでいる
通りに
誰に対しても
優しい笑顔で
ニコニコしていたら
後で恐ろしいことに
なるからだ

たから
世にも恐ろしい
結末を
回避する為には
ゴミクズおばさんに
対して
口をきかないし
黙っているしか
他に方法がないんだ