カフェの住人あるいは新たな時代の代弁者

大西啓太

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不良中年

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ときどきだが
人間として
最低で
まさに人間の
クズがやるような
奇妙な想いに
駆られることがある
でもすぐに
考え直して
元に戻ってしまう

おれは人間として
悪いことを
やろうと思えば
いくらでも
出来そうだが
しばらく経つと
そんな思いは
すぐに
忘れ去っていく

それは
不貞とか
あらゆるタイプの
誘惑とか
おれを信頼して
くれている
人たちへの
裏切りとか
若い女への
強引な
性行為とか
いかにも
ロクデナシが
考えそうな
ことばかりで
人間として
あまり褒められる
ことではない

そんなことが
おれの脳裏を
かすめては
過ぎ去って行く

悪いことを
やろうと思えば
いくらでも
出来そうだが
おれという男は
悪いことを
したくても
出来ない
男のようだ

人間のクズの
ロクデナシが
考えそうな
悪い事柄ばかり
おれの脳裏に
浮かんでは
消えていく

人間として
あまり褒められない
ような
ロクでもないことが
おれの脳裏を
かすめはするが
それを実際
行動に
移す前に
そんな考えは
しばらくすると
綺麗サッパリ
消え去ってしまう

おれは悪いことを
やりたくても
どう頑張っても
出来ない男のようだ






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