サイケデリック！ブルース！オルタナティブ！パンク！！

運命のイタズラ

おれは昔
職にあぶれて
自分が出来そうな
仕事を探しながら
一人で彷徨っていた
時期があった

親父もお袋も
おれのこの先の
行く末を
案じて
おれにも
出来そうな
仕事を
いろいろと
勧めてきた

たとえば
各家庭のガスメーターや
電気メーターの
検針の
仕事を
お袋から
勧められたり
もしくは
おれが仏教系の
短大卒だから
お寺で事務の仕事でも
したらどうだと
親父から
勧められた
こともあった

結果的には
おれは今の
喫茶店の
仕事に
落ち着いて
もう14年間
同じところで
働いている

もしもおれが
今の喫茶店ではなく
他の仕事に
落ち着いていた
可能性もあるが
そうなっていたら
おれが今
仲良くしている
女たちとは
誰一人として
知り合うことは
なかった

それを思うと
何という
運命の
イタズラかと思う

もしもおれが他の
仕事に就いて
そこで落ち着いていたら
今現在
仲良くさせて
もらっている
女たちとは
誰一人として
出逢うことも
なかったんだ

それを思うと
何という
運命のイタズラかと
思う

今現在
おれと仲が良い
女たちは
おれの生きる
喜びであり
おれの生き甲斐だ

もしかすると
そんな女たちと
誰一人
出逢わなかった
可能性もある

きっと天の
神様が
みんなをおれと
引き合わせて
くれたのだろう

そう思うと
まったく何という
運命の
イタズラかと思う