11 / 28
第11話:騎士たちの誇りとリリスの真価
しおりを挟む
試合開始の合図と共に、リリスは鋭く踏み込み、相手の巨漢の剣士に向かって一直線に突き進んだ。観客席からはざわめきと歓声が湧き上がる。
アキラは食い入るように戦況を見つめた。
(リリス様、速い! でも、あの相手はおそらく力押しタイプ……大丈夫か!?)
リリスは相手の大剣を巧みに避けつつ、隙を突いて反撃を仕掛ける。しかし相手もただの剣士ではなかった。リリスの突きを剣の柄で受け止め、力で押し返す。
「ふん、軽いな。令嬢の剣術なんて、見世物か?」
「……言わせておけば」
リリスは冷ややかに返し、距離を取った。観客席からは驚きの声が上がる。彼女の動きは明らかに、ただの貴族の令嬢とは一線を画していた。
「リリス様、がんばれ……!」
アキラは、手を握りしめて応援する。そして、例のエリオット王子も相変わらず楽しげに戦いを見つめていた。
---------------------------------------------------------
試合は白熱したものになった。リリスの俊敏さと技術、相手の剛力と防御。拮抗した攻防が続く中、アキラはふと思い出していた。
(……リリス様のこういう真剣な顔、普段はあまり見られないんだよな)
いつもは気が強くてワガママな面が目立つが、今の彼女はまさに一人の騎士のようだった。
だが、その時——
「しまった……!」
リリスが一瞬足を滑らせた。相手の大剣が容赦なく振り下ろされる。観客席が凍りつく中——
「……!」
リリスは素早く体勢を低くし、ギリギリで回避。そして、そこから一気に間合いを詰め、相手の防御の隙を突いて剣を喉元に突きつけた。
「ここまで、ね」
試合終了の合図が響く。会場が一気に沸き上がった。
「おおおおおおおおっ!」
アキラも思わず立ち上がり、歓声を上げた。
「す、すごい……リリス様!」
その時、エリオット王子もくすりと笑っているのが目に入った。
(やっぱり……王子様、リリス様に興味を……!?)
波乱の予感を胸に抱えつつ、アキラは試合を終えて戻ってくるリリスを待つのだった——。
アキラは食い入るように戦況を見つめた。
(リリス様、速い! でも、あの相手はおそらく力押しタイプ……大丈夫か!?)
リリスは相手の大剣を巧みに避けつつ、隙を突いて反撃を仕掛ける。しかし相手もただの剣士ではなかった。リリスの突きを剣の柄で受け止め、力で押し返す。
「ふん、軽いな。令嬢の剣術なんて、見世物か?」
「……言わせておけば」
リリスは冷ややかに返し、距離を取った。観客席からは驚きの声が上がる。彼女の動きは明らかに、ただの貴族の令嬢とは一線を画していた。
「リリス様、がんばれ……!」
アキラは、手を握りしめて応援する。そして、例のエリオット王子も相変わらず楽しげに戦いを見つめていた。
---------------------------------------------------------
試合は白熱したものになった。リリスの俊敏さと技術、相手の剛力と防御。拮抗した攻防が続く中、アキラはふと思い出していた。
(……リリス様のこういう真剣な顔、普段はあまり見られないんだよな)
いつもは気が強くてワガママな面が目立つが、今の彼女はまさに一人の騎士のようだった。
だが、その時——
「しまった……!」
リリスが一瞬足を滑らせた。相手の大剣が容赦なく振り下ろされる。観客席が凍りつく中——
「……!」
リリスは素早く体勢を低くし、ギリギリで回避。そして、そこから一気に間合いを詰め、相手の防御の隙を突いて剣を喉元に突きつけた。
「ここまで、ね」
試合終了の合図が響く。会場が一気に沸き上がった。
「おおおおおおおおっ!」
アキラも思わず立ち上がり、歓声を上げた。
「す、すごい……リリス様!」
その時、エリオット王子もくすりと笑っているのが目に入った。
(やっぱり……王子様、リリス様に興味を……!?)
波乱の予感を胸に抱えつつ、アキラは試合を終えて戻ってくるリリスを待つのだった——。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
乙女ゲームのヒロインに転生したのに、ストーリーが始まる前になぜかウチの従者が全部終わらせてたんですが
侑子
恋愛
十歳の時、自分が乙女ゲームのヒロインに転生していたと気づいたアリス。幼なじみで従者のジェイドと準備をしながら、ハッピーエンドを目指してゲームスタートの魔法学園入学までの日々を過ごす。
しかし、いざ入学してみれば、攻略対象たちはなぜか皆他の令嬢たちとラブラブで、アリスの入る隙間はこれっぽっちもない。
「どうして!? 一体どうしてなの~!?」
いつの間にか従者に外堀を埋められ、乙女ゲームが始まらないようにされていたヒロインのお話。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる