歪んだ愛達は永遠に離してくれない

雨村空翔

文字の大きさ
14 / 16
一章

男の子の感情…? *後半は別視点です

しおりを挟む
この子は、何に対して謝っているんだろう?
それに、ような気がする。でも誰だろうか?記憶がないからそれはわからない。とりあえず近づいて話しかけてみることにした。

「ねっねぇ?どうしたの大丈夫、?」

「…………。」

返事は返ってこなかった。でも謝ることをやめ僕のことを睨むような目でまじまじと見つめてくる。少し不気味だ、だけどそれ以上に悲しいっていう感情がひしひしと伝わってくる。
もう少し話しかけてみよう、何か変わるかも。


「どうして謝っているの?君はこの空間について何か知ってる?もし話せるなら1回頷いてくれる?話せないなら2回頷いて。」

「………………。(2回頷く)」

どうやら話せないみたいだ。だけど僕が何を言っているかはわかるし伝わっているらしい。
それなら質問ができるかも。

「じゃあ僕が今から君に質問をするからはいだったら1回頷く、いいえだったら2回頷いてくれるかな?」

「………。(1回頷く)」

「ありがとう。じゃあ1つ目の質問、ここはどこかわかるかな?それとここから出る方法を知ってる?」

「………………。(2回頷く)」

「…わからないんだね。じゃあ次の質問、君は僕のことを知ってる?」

「…。(1回頷く)」

「……僕のことを知ってるの、?僕は君のことを知らないのに。」

「………とりあえずできる質問がこれくらいしかないからこれで終わりだよ。」

僕は一旦質問を切り上げ考えることにした。この子自身はらしい、でもようだ。それに2つ目の質問のとき一瞬微笑んでいたような気がした。それにもう一つ気になっていることがある。おそらくこの子は1つ目の質問では嘘をついている気がする。聞いた時に変な魔があったし少し引き攣ったような顔をしたような気がする。
……考えれば考えるほどわからない。
それに結局ここから出る方法もわからないしな、完全に詰んでしまったようだ。

その時だった、ここに来たときみたいに頭が痛くなってきた。そしてまたぷつり何かが切れ意識を失ってしまった。
目が覚めるとそこはオルの寝室だった。

僕は完全に意識を失う直前にあの子が口が裂けそうなほどにっこり笑いながら
」と言っていたのをはっきりと見てしまった。


--------------------------------

*???視点


聞こえるか?と接触できたよ。本当ジェノスが言っていた通りだったよ。」

『あぁ聞こえるよ。だろう?僕の目に狂いはないからね。』

俺はクフォに彼を紹介してもらった後訓練場には戻らず自分の執務室へと行き通信機に話しかけた。
話し相手はであるジェノスだ。
ある人の監視をしてほしいと常報告してほしいと頼まれたためそれの報告のためだ。
ジェノスに監視するように頼まれてから初めてあった監視対象の彼は片方が綺麗な琥珀色の瞳でもう片方は澄んだ翠色をしていた。その目に俺は心を一瞬にして奪われてしまった。要するに物凄くかわいかった。
が気にいるのも納得がいく。

俺が彼に感じたことを、そのままジェノスに報告していくと当たり前だとでもいうように自慢げに頷く。それはまさに後方彼氏面のようだった。

「なぁ、兄さん。あんたのことだろうからあの卸方に頼まれて監視するように言われたから常日々人間に紛れて暮らしてるから都合のいい俺に監視を頼んだんだろうけど絶対下心も混ざってるよな?」

「…………ソンナコトナイゾ。まあジェノンが言っていたことで大方あっている。」

「(絶対下心満載だろ。)そうか、ならいいんだがな。おそらくが関わっているんだろう?だからちゃんと監視は続けるよ。」

「あっなんかすごい信じてなさそう。まぁいい、さっきお前が言ったようにが関わっているのは確かだ。だからちゃんと逐一報告してくれ。頼んだよ。」

そう言うと返事も聞かずに通信を切りやがった。
時計を見ると俺が訓練場を離れてから既に30分は経過していた。
そろそろ訓練場に戻らないと部下たちに怒られる。バレないようにしないとな。
ジェノスはあとで羽交締めにしよう。
これから大変になりそうだ。












しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

僕、天使に転生したようです!

神代天音
BL
 トラックに轢かれそうだった猫……ではなく鳥を助けたら、転生をしていたアンジュ。新しい家族は最低で、世話は最低限。そんなある日、自分が売られることを知って……。  天使のような羽を持って生まれてしまったアンジュが、周りのみんなに愛されるお話です。

処理中です...