第3次パワフル転生野球大戦ACE

青空顎門

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第2章 雄飛の青少年期編

閑話15 ドラフト会議直前テレビ特番への招待(美海ちゃん視点)

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 それは村山マダーレッドサフフラワーズがイーストリーグの総合優勝決定戦を終え、仙台グリーンギースとの入れ替え戦への挑戦権を獲得した頃のこと。
 昼休みの教室の喧騒の中、私と未来はその振り返りをしていた。

「いやあ、さすが危なげなかったっすね」
「そりゃあね。シーズン中に圧倒してたのに勝てない方がおかしいわよ」

 盤石だった試合展開を思い返し、ついつい呆れ気味に言ってしまう。
 秀治郎君は死んだ振りがどうとか心配してたけど。
 ハッキリ言って杞憂でしかなかった。

 3戦先勝方式という短期決戦。
 右でも左でも遜色なく投げることができる彼は、最大5試合の中で最低でも2回は万全の状態で登板することができる。
 つまり、少なくとも2勝は計算できる訳で……。
 後1試合、ピッチャーを総動員してでも勝利をもぎ取れば合計3勝。
 それだけでイーストリーグ総合優勝を決めることができる。
 正直、短期決戦における彼の存在はチートと言っても過言じゃないと思う。
 世間でもこうした論調が主流で、群馬トライバルスピリッツよりも村山マダーレッドサフフラワーズの方が圧倒的に有利だとする見方がほとんどだった。
 そんな前評判そのままに、秀治郎君達は全く危なげなくスイープした訳だ。
 結果、1部リーグへの関門は残すところ入れ替え戦のみとなった。

 もっとも。
 まだ私営2部リーグの頂点を決める試合や公営込みの2部リーグ日本シリーズに相当する試合も一応残っていたりする。
 ただ、その勝敗は入れ替えとは何の関係もない。
 だからって村山マダーレッドサフフラワーズが負けるとは思えないけども……。
 秀治郎君のことだから、今後に向けての練習の場として利用しかねない。
 自分は登板しない、とかも普通にやりそうだ。
 徹頭徹尾劇場型みたいな試合展開を繰り広げそうで、ちょっと怖くもある。

 まあ、それはともかくとして。

「後は入れ替え戦で仙台グリーンギースに勝って1部リーグ昇格。そしてドラフト会議で指名して貰えれば、ウチらも1部リーグのプロ野球選手になれる訳っすね」

 未来はそう言うと、どこか感慨深げに「何だか夢みたいっす」と続ける。
 彼女が中学生だった頃には、予想だにしていなかった道に違いない。
 秀治郎君と出会って人生が一変してしまった訳だ。
 そして、それは私も同じ。
 まあ、未来は高校からで、私は小学校からだけど。

「夢みたい、か。……そうね。ホントそう」

 秀治郎君が成り上がっていくことに関しては全く不思議に思わない。
 ただ、自分のこととなると何となく現実味が乏しい。
 常々秀治郎君から将来の展望を聞かされてきたけれど、まだどこか夢見心地だ。
 彼と出会ってから10年と少し。
 思えば遠くまで来てしまったものだと思う。

 ……いや、今もまだ親元で暮らしている高校生だけどね。
 あくまでも心情的な話として。

 自分に言い訳するように、そんなことを考えていると――。

「浜中、倉本。ちょっといいか?」

 教室のドアから虻川先生が顔を覗かせ、私達を呼び出した。
 身に覚えがなく、未来と顔を見合わせてから2人で廊下に出る。

「先生、何かあったんですか?」
「ああ、いや。ちょっとな」

 何やら言い淀む虻川先生の様子に、面倒ごとの気配を感じる。

「ドラフト会議の前に放送される特別番組のことは、2人も知っているよな?」
「『ドラフト会議前緊急生特番! 家族にありがとう』ですか?」
「『ドラフト会議前緊急特番! ドラフト候補アマチュア選手選抜VSプロ1部リーグエキシビションマッチ!!』の方じゃないっすか?」
「ああ。倉本が言った方のことだ」

 む。そっちか。
 …………いや、まあ。
 虻川先生の話が如何なる用件だったとしても、そもそも『ドラフト会議前緊急生特番! 家族にありがとう』が私に関わってくるはずないわよね。
 我が家は貧乏ではあるけれども、別に波瀾万丈な家庭環境な訳じゃないし。
 ドラマチックな理由がある訳でもなく、普通にただちょっと貧しいだけ。
 それも衆目を集めるようなレベルの貧困家庭でもない。
 全く贅沢ができないだけで、衣食住は維持できている。
 その程度のことは、番組の企画段階で調べられているはずだ。
 きっと、取り上げるにはインパクト不足という烙印を押されていることだろう。

 勿論、番組タイトルにそぐわないとまでは言わない。
 両親に対する感謝の気持ちはある。
 とは言え、それは一般的な家庭で極々当たり前に抱く範疇のものだ。
 野球に関しての話じゃない。
 部活に余計な口出しをされなかったことは助かったけど、それはあくまでも公立の進学校である山形県立向上冠中学高等学校に入学したからだ。
 野球部に入るのを許されたのも、内申や就職に有利だから。
 そこからプロ志望届に判子を押して貰えるところまで来ることができたのは、中学、高校の間に明確な実績を積むことができたからこそ。
 それらは全て、秀治郎君の策略というか計画のおかげだろう。
 だから、少なくとも野球に関わる感謝の気持ちは彼に対するものがほとんどだ。

 っと、思考が随分と逸れてしまった。
 本題に戻ろう。
 虻川先生の用件についてだ。
 雑談をしに来た訳じゃないだろう。
 わざわざこんなところでテレビ番組の話題を振ってきたということは……。

「もしかして――」
「ウチらに出演オファーが来たっすか!?」
「まあ、そういうことだ」

 未来の問いかけに少し困ったように頷く虻川先生。
 やっぱりそうか。
 まあ、予想はできていたことだけど。

 この『ドラフト会議前緊急特番! ドラフト候補アマチュア選手選抜VSプロ1部リーグエキシビションマッチ!!』というテレビ番組。
 もう20年以上も続いており、この時期の風物詩のようになっている。
 毎年家族が見ているので、必然的に私もよく見知った番組だった。
 ただ、私の場合は内容よりも、秀治郎君がそれを指して「商魂逞しいな」と呆れたように呟いていたことの方が記憶に残っていたりする。

 放送はドラフト会議の直前。
 なので、番組の収録は大体プレーオフの辺りと考えられている。
 丁度その時期に空いている球場を利用して撮影されているようだ。
 各球団、プレーオフに備えて基本的に球場を空けておく必要があるので、ライブなど前々から予約が必要なイベントを入れておくことは当然できない。
 その空白を埋めるための催しの1つという訳だ。

 尚、生中継はない。
 理由は、プレーオフと放送時間が重なると視聴率が伸びないというのが1つ。
 それと、試合以外にも色々企画があって動画編集が必要なのも大きいようだ。
 具体的には、パネルを投球や打球で射抜く的抜きゲームの対抗戦やホームラン競争、打球速度競争、遠投大会、助走つき投球プルダウンによる球速競争などがある。

 主催はテレビ局。
 費用は番組用の特別ユニフォームに企業ロゴを入れたり、看板の空いている部分に編集で広告を追加するなどしてスポンサードを受けて賄っているとのことだ。
 秀治郎君の言う通り、確かに商魂逞しいかもしれない。

 ……にしても、そんな番組への出演依頼、ね。
 放送までとっくに1ヶ月切ってるタイミングなんだけど。

「収録って、いつ頃ですか?」
「10日後だそうだ」
「「えっ?」」

 虻川先生の答えに、未来と声を揃えて驚いてしまう。

「10日後って、大分急な気がするっすけど……普通のことなんすかね」
「俺もテレビ業界の人間じゃないから、そこは分からん。少なくとも、2人については急遽決まったというような話だったが……」

 この番組は試合にしても何にしてもプロの仕様で行われている。
 当然バットは木製。
 そのため、高校生が出演するのは稀だ。
 もしかすると話題の女性選手ということで、お偉いさんの鶴の一声で無理矢理捻じ込まれたのかもしれない。
 そう考えると、受けるかどうか迷ってしまう。
 特別扱いは顰蹙を買いかねない。

「断ることもできるんですか?」
「……どうしてもということであれば、できなくはないだろう。ただ、学校としては出て欲しいようだ。だから、もし出演するとなれば公欠扱いになる」

 まあ、学校側が出て欲しいのは当然だろうと思う。
 だから、私にじゃなく直で学校に連絡が来たのかもしれない。
 外堀を埋めるために。

 なんて穿った考え方をしたけれど、そもそも公的な窓口はここしかないか。
 現時点では部活動の延長の話だし。
 まともな番組なら、生徒に直でオファーすることこそあり得ないだろう。

「ちなみに、出演料もそれなりに出るそうだ。交通費も支給してくれる」
「マジっすか! みなみん、一緒に出るっすよ!」

 未来は大分乗り気だ。
 現金な反応……にも見えるけど、金額を全く気にしていない。
 彼女の場合は、お茶の間にもっと顔を売りたいだけなのだろう。
 昔自分を馬鹿にした子らへの当てつけとして。
 仕返しの方法としては健全だと思うので、私はとやかく言うつもりはない。

「出演料って、どれぐらいなんですか?」
「これぐらいだ」

 廊下で金額の話は避けたいからか、スマホに入力して見せてくる虻川先生。

 おおう。こんなに。

 思わず目を見開いてしまう。
 ちょっとクラッと来るぐらいだ。
 多分両親に話せば、間違いなく出演を勧められるだろう。
 デメリットは……いわゆる有名税的な弊害が出るかもしれない。
 けど、既に甲子園特集とかで割とメディアに露出してしまっている事実もある。
 今更と言えば今更だ。

「出演料にプラスして、的抜きで賞金ゲットっす!」
「……そうね」

 例年通りだと的抜き系はパーフェクト達成で。
 競争系はトップ3まで、個人に賞金が出る。
 その金額は出演料どころではなく、普通の高校生にとってはかなりの高額だ。
 挑むのに参加料が取られる訳でもなし、悪くない。
 うまくいけば、家族でちょっとした贅沢をしてもいいかもしれない。
 出演料だけでも、十分生活費の足しになるだろう。
 プロ野球選手になれても退職金とイコールとも言われる契約金に手をつけるのは躊躇われるし、初年度は税金の支払いも考えて消費は抑えた方がいいとも聞く。
 このあぶく銭は一足早い親孝行に都合がいい。

 で、その時はそんな風に考えて未来共々番組出演を了承した。
 けれど……。

『海峰永徳選手が出るのか』
「そうなのよね……」

 後からそんな情報を知り、夜にビデオ通話で秀治郎君相手に愚痴る。

『もしかして、みなみー達の出演もアレの差し金?』

 画面の中に入ってきた茜が、無表情ながら不愉快そうに問う。
 その可能性はある。
 未だに野球部のアドレスにメールが来てるし。
 しかも、私が18歳になったからか結構露骨なお誘いになってきている。
 正直、キモい。
 数々の女性を引っかけてきた成功体験に基づいたアプローチなのかもだけど。
 多分、お金や身分に群がってきてたのを勘違いしてるだけじゃないかと思う。

『……ところで、撮影がどこで行われるか聞いてる?』
「えっと、うん。インペリアルエッグドーム東京だって」
『東京プレスギガンテスの本拠地球場か』
「そうそう」

 東京プレスギガンテスは今年4位。
 伝統ある球団として不甲斐ない結果に終わり、プレーオフに進出できなかった。
 なので、球場はスケジュールに余裕があって番組収録に丁度よかったのだろう。

『あー、ドーム球場か……』

 秀治郎君が考え込むように呟く。
 気になるけど、画面に入り込んできている茜の主張が強くて集中できない。
 ビデオ通話で画面が狭いのは分かるけど、当然のように頬っぺたをくっつけて。
 相変わらず仲がいい……と言うか、籍を入れて尚更距離が近くなった気がする。
 恋人夫婦って奴かしら。
 全く。妬けるわね。

 そんなことを考えていると、秀治郎君が口を開く。

『美海ちゃん、もし試合で打たれたとしても、打てなかったとしても気にしないようにね。まだまだ発展途上なんだから。倉本さんにもそう伝えといて』
「……まあ、相手は1部のプロだし、そこは胸を借りるつもりでやるけどね。全く通用しないと思ってるような口振りなのは、ちょっと気に入らないわ」
『ごめんごめん。美海ちゃんの実力の問題じゃないんだ。多分……』
「多分、何よ」
『ああ、いや、うん。それが何かは一先ずクイズってことにしといてくれ。そんで収録が終わったら答え合わせしよう』
「クイズぅ?」

 妙なことを言い出す秀治郎君に、不満の声を上げる。
 けど、この様子だと答えを教えてくれる気はないだろう。

「気にしない気にしない。自然体自然体」
「茜、アンタね……」

 棒読みで言う茜に気が抜けてしまう。

 とは言え、秀治郎君の言葉をちょっと不安にも思いながら。
 私と未来は収録の当日を迎えたのだった。
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