華ノ道標-華罪捜査官-

山茶花

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過去と重なる

歴史は繰り返す

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その頃、桜木では住宅地にある蔵を改造した場所で、龍華会の幹部が会議をしていた。

昨日、寿々が話していた大柄のスーツの男も幹部だったが、その正体を隠していた。



「あいつ、確かに使えると思ったが成功だったな」

「個人的な感情もあったようだが上手くやった。
 次はどこから攻めるか…」

「鹿戸にはまだ華捜が張ってるらしいぞ」

「鹿戸では大人しくしていないと京様が危ない」



4人の幹部はそれぞれ作戦を立てる。

京のいる鹿戸を華捜に警戒されている以上、そこでは何も出来ない。

鹿戸から目を逸らさせる為の何かを模索しているようだ。


その後数十分、幹部たちは話し合いをしても意見はまとまらなかった。

そこへ車が一台寄せられ、中から女性が降りてきた。



「会議は進んだのかしら?」

「か、京様っ!」

「その顔、捗っていないようね」

「申し訳ありません。
 華捜の警備が厳しい中、どうしたらいいかと…」



京は艶やかな着物を身につけ、蔵に現れた。

幹部たちはその圧力に怯えながら、恐る恐る話す。
誰も逆らえない異様な空気だ。



京は、今必要なのは警備の目を掻い潜って資金源になるような事件を計画する事だと話した。

一番金になるのは若い女を拐って売買する事だが、派手にやると尽く逮捕される恐れがある。



「懸念はあるにしろ、資金はいくらあっても
 足りないものなの」

「はい!」

「お兄様を偉大な権力者にするのよ。
 その為に尽くせる人間は、認められるわ」



京指導のもと、幹部同士でまた話し合いをし、華狩とも会議をすることを決定した。

華狩と話をするには、京の橋渡しが必要だ。
京は鹿戸に戻り、華狩の幹部と話をすることを約束した。



「私は鹿戸に戻るわ。
 恐らくまた華定はなさだめをすることになると思うから、宜しく」

「かしこまりました!」



幹部4人は深々と京に頭を下げた。


華定とは、梅乃や銀壱の家族が被害にあった事件のように特定の華墨を狙うことを指す華罪組織用語。


何を狙うかは、紫が全て決めて指示を出す。


しかし、特定の華墨を狙うには、その専門である華狩の協力が不可欠である。

華狩との話し合いを終え紫が指示を出すまでは、京を含め幹部やその下っ端は、自分たちが何をすれば組織の繁栄に貢献できるかを考え、実行する。



「次は、どのお花ちゃんが犠牲になるかしら。
 楽しみだわ。ふふふふふ」



京は不気味な笑みを浮かべ、蔵を去っていく。


梅乃たちが寝ている間も、水面下で悪は刻一刻とその領域をあらゆる所まで広げているのだ。



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