子どもって

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いつも通り…?

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次の日、集合場所には元の姿があった。側には強気に笑う、静の姿。
自分にとって、居心地の良い居場所。昨日のモヤモヤした気分が、少しだけ浮上した。
「おはよ」
笑顔の元に、いつもより大きな声が出た。
「おはよう中」
自分も自然と笑顔になっていく。
「もう今週は、来ないかと思っていた」
純粋にそう思ったので口にする。元は怒ることもなく、「大丈夫だったよ」と静にも視線を送る。

「中がお見舞いに来てくれないから、ぼく自分から会いに来たんだよ」
元の言葉に、いつも通りの距離感に安心する自分がいる。
今日は金曜日、今日が終われば週末になるけれど、今週の学校に元が揃って嬉しい気持ちが大きかった。
休んでいる間に、オツさんと話したこと、基も一緒に古い校長室に入って羽賀に怒られたこと、元がいない時に起こったことを話すと、元は驚きながら笑った。
「やっぱり、早く学校に来たかった」

逆に元から、家でたくさん寝ていてつまらなかったこと、家族が心配してくれるのは嬉しいけれど、心配されすぎて飽きてしまったこと、静がお見舞いに来た時のことなどを聞きながら学校に着いた。
2人とも昨日の基の告白は、元には言わなかった。どうやって説明したら良いのか分からなかったから。学校の校門を過ぎると、学校の様子が少し違った。
校庭にいるはずの子どもたちの姿がほとんどない。キャーキャーという楽しそうな声が、圧倒的に少ない。
不思議に思い、3人で顔を見合わせ。
立ち止まらずに、校舎に足を進める。昇降口には、逆に子どもが多くいた。そのまま少しずつ新校舎の方に流れが出来ていた。
人が多すぎて、何があったのか分からない。

「ね?どうしたの?」
側にいた、上級生の男の子たちに声をかける。
声をかけられた子も、新校舎に向かう途中のようだった。
「何か、ガラスが割れたって。朝からすごい騒ぎだよ」
「それも、すげー勢いで、らしいけど?」
自分の目では見ていないためか、2人とも首を傾げながら答えてくれた。奥の方の空間を気にしていた。

「ほら、教室に戻って!危ないから近付かないように!」
羽賀の大きな声が人だかりの奥から聞こえた。
ここにいても仕方がないので、ランドセルを置きに教室に向かう。いつもより進みにくいけれど、それでも教室に着いた。
そこにも人は少なかった。ただ、基はいつも通り、席に座ってじっとしていた。
「おはよ、基」
声をかけると、びくっと体が跳ねた。振り返る顔は、戸惑っていた。
いつかの怯えた表情を思い出す。
でも、今日はそれとも違う気がした。

「どうしたの?」
元も問うが、基は口を開くだけで声が出ていなかった。
「具合いが悪いの?」
元が心配そうに尋ねる。
その問いにも、小さく首を振るのみだった、
「顔がおかしいぜ?」
静も心配そうに基の顔を覗き込む。
基の様子は明らかに挙動不審だった。
昨日、学校に侵入したのは自分がカギを開けたから、そう言っている時とは全く違った。

「基?」
何を聞けば良いのかが分からないこともあり、ただ名前を呼ぶ。しかし、基は顔色の悪いまま、首を振ったまま口を噤んだ。
言いたくないということだろう。
「うん、言いたくなったら、教えて?」
これ以上は無理だ。そう思ったから、その場を離れ席に向かう。元と静も、諦めたように各々の席に向かった。
朝の会で、羽賀が「もう知っていると思いますが…」と前置きをした後で、何があったのか説明してくれた。

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