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何で気になるんだろう...
最初の疑問。そう思うと次々に過去のラジルドの姿が浮かぶ。
香澄も18歳。今までは、ラジルドの巧みな 巧妙な話の持って行き方に自然と『それでいいんだ』って『自分で決めたんだ』って思い込んでいたけれど そうじゃない気がして来たのに気付く程、香澄は大人になって来た。
愛されているのは間違いない。自分もラジルドの事が好きだ。でも愛してるのか...と言われれば急に『愛』が解らない気がして来たのだ。
1人で住める訳もないのに家が欲しいと言った香澄に家を買い与えてくれたのもラジルドだった。ただ...1人じゃなかった。タイミング良くちょっとしたイザコザに便乗して『一緒に住む』と言う方向になったが...。だって、この家に来た時にはもう2人で住むように準備されていた。
妙の所にお祝いを持って行った時も、良く考えて見たらラジルドであれば出産があったばかりの魔獣がああなる事は解っていたのではないだろうか...。
他にも色々ある。ラジルドは頭がいいし話の持って行き方も上手い。一緒に居ても飽きないし、逆にもっと話がしたいと思わせる程だ。だからついつい流されて『まぁ、いっか』で終わらせたのは1度や2度ではない。『愛されている』と言う名の隠れ蓑で自分の気持ちを置き忘れて来ている気がした。
そして『利用出来るものは...』の発言から、ラジルドの裏の顔が見えた様な気がした。
『あぁ...ダメだ。何かどんどん悪い方向に考えてしまう...。』
そう思った香澄はそっとベットから起き上がりリビングの部屋に移動してきた。
温かいお茶を入れるとソファに座って大きい窓から外を眺める。夜は危ないから絶対に窓を開けることは出来ないが、窓辺に移動して外を眺めているとまたそっちの方に考えが引きずられて行った。
普通 魔界に落ちてくると100年程の修行をして人間界に転生する。妙もそうだったと言った。『私の修行はどうなったんだろう』疑問がまた浮かんで来た。
そうだ、香澄は死んで魔界に来たけれども修行をしていない。
毎日好きな事をしてラジルドが大切にしてくれてるのを良い事に、修行の事なんてこれっぽちも思い出さなかった。
『何でこうなってるんだろう』そう考えるとラジルドが決定の森にちょこちょこ入ってくる私を見ていて『傍にいて欲しいと願うようになった』と言ったのを思い出した。
私は『死んでいなかった...』とっさに思った言葉を否定する様に頭を振って追い出そうとしたが、1度思い付いてしまうと頭から離れず『私はラジルドに無理に連れてこられたのだろうか...』『死ぬはずじゃ無かったのだろうか...』『天界に行くはずだったのだろうか...』『ラジルドが私を利用しているのだろうか...』色々疑問が浮かんで、結局寝れずに夜を明かしてしまった。
朝、ラジルドは目が覚めた時に違和感を感じた。
寝ているはずの香澄がいない。香澄がいつもいるはずの場所を触ってみるとヒンヤリと冷たかった。
急いで起きてリビングに行くと、可愛い香澄がエプロンを付けて朝ご飯を作っていた。
後ろから抱きしめて「おはよう、今日は早起きだね」と言う。しかし、
「ラジルド、ご飯出来るから早く着替えておいで」
と素っ気ない返事が返って来る。違和感をまた感じた。
「香澄?寝れなかった?」
凄く思った訳では無かった。ただ話を繋ぎたくて出た言葉だった。こっちを向いた香澄の顔が曇っていて『ドキリ』と胸が鳴った。
とりあえず顔を洗って着替えに行きながら昨晩の夫婦の営み(夫婦ではないが)の事を考えた。何時もより張り切り過ぎたのは確かだったが香澄も何時もの様に応えてくれていたと思う。
『人間界に戻れるかもしれないって事で緊張してるのかもしれない』そう考え直して朝食の食卓についた。
今日の予定だとか何気ない何時もの会話をしていると、香澄が
「ラジルド、私の魔界でのカウントってこっちに来てからなのかなぁ?」
と言った。
「そうだね、香澄は門番の所で3年過ごしたけどそれはカウントされないんだ。もっと長い時間過ごす人もいるからね」
「もっと長く過ごす人もいるの?」
「そうだね。昏睡状態だとか植物状態だとかいう人は待機で過ごすよ。後は生命力が復活すれば人間界に戻るし...」
「そうなんだ」
「僕達は人の命を左右する事は出来ないからね」
それを聞いた香澄の顔が少し明るくなった気がした。
「香澄は人間界にいたかったの?」
香澄は首を横に振る。
「そりゃ死ぬのにはちょっと早すぎる気がするけど、そんなんじゃないの」
香澄はそう言って「ご馳走様」と立ち上がった。
朝は必ず香澄がお味噌汁を作る。それを啜りながらラジルドは香澄を盗み見る。『ご機嫌が悪いなぁ~』って思いながら朝ご飯を平らげた。
ラジルドが出掛けてから香澄は家の事を色々した後、サンドイッチを作って近くの見晴らしがいい場所に出掛けた。
大木があって、その木陰からずっと下の方に広がる大きな湖を眺めるのが好きだった。
眺めながら、昨夜は何であんなに思い詰めてしまったのだろう...と考えた。
『人間界に戻る』という事がストレスみたいになっちゃったかな。と考えた。
気が付くと、香澄のすぐ近くに男の人が立っていて「こんにちは~」って声を掛けて来た。
日頃から「知らない人と喋ってはいけません!」と子供ばりに五月蝿く言われていたので、香澄は当然その場を離れようと立ち上がった。するとその人が
「ラジルドの彼女の香澄ちゃんだよね?」
と気軽に話し掛けて来たもんだから『あれ?知ってる人だったっけ?』って思い直して
「はい。そうです」
ってついつい気軽に答えてしまった。
「なんか色々思いつめてる様だけど...大丈夫ぅ~?」
「いえっハハっ別に思いつめてなんか...」
「出来てるよ~目の下のクマ~」
とっさに目の下を隠してしまった。
「魔界が嫌になったんじゃないのぉ~?」
「いや...そんな...そんな事は...」
「話したら楽になるかもよ~」
「話す様な事は何も...」
「え~、ラジルドちゃん、結構強引だから大変なんじゃないのぉ~?」
そう言われた瞬間、男の人の顔を見る。
男の人はニッコリ笑っていた。そして目が合うとピカって何かが光って香澄はそのままブラックアウトして行った。
一方ラジルドの方は、
「ラジルドー、天界から侵入者」
「場所は?」
「カサマクラン通り...ってラジルド家の近くだよね」
ラジルドは違う書類に目を通しながら話を聞いていたがガバっと顔を上げる。他の事務官も顔を上げていた。
ラジルドは部屋を飛び出してベランダに出ると羽を広げた。
そして一直線に家に向かって飛んだ。
家に飛び込むと香澄を呼ぶ。
「香澄ぃー!香澄ぃー!」
そう言いながら寝室の扉を開ける。その次に庭に出て見たが香澄の姿が見えない。
急いでエイランの自宅に行くがエイランの家にもいなかった。
ラジルドは焦る。とにかく無事を確認するまでは...と香澄が行きそうな所を探す為に羽を広げた次の瞬間、けたたましく電話のベルがなる。緊急のサインだった。ラジルドはまさか!と冷や汗が出る。
「ラジルド、今すぐ戻ってこい!」
「どうした!何があった?」
「シャルラから連絡が入っている」
そう聞くとラジルドは直ぐに城に向けて飛び出した。事務官の執務室に戻ると天界に向けて連絡を入れる。
「ラジルドちゃ~ん、お疲れ様~」
天界のシャルラの声だ。その瞬間『まさか!』と
「香澄はそっちにいるのか???」
心臓が口から出てくるんじゃないかと思う位激しく打っていた。
「香澄ちゃんね~、昨日寝てなかったみたいでね~今ちょっと寝てもらってるよ~」
呑気に返して来るの。
「返せ!」
「いや~、まだ寝てるからな~ちょっと無理だよ~」
「迎えに行く!」
「ダメダメ、ラジルドちゃんは入れないよ~言ったじゃん。ちょっとでも不幸になったら即天界行きのーー」
「香澄はっ!幸せだっ!」
「そうなのかなぁ~?それは起きてから本人に聞くよ~」
「返せっ!」
「人聞き悪いなぁ~、最初、黙って持ってちゃったのラジルドちゃんでしょ~」
「香澄!香澄!」
「わっかんない人だなぁ~、まぁ、また連絡入れるから~」
「おいっ!おいっ!おいっ!」
電話は切れていた。
「おいっ!おいっ!」
向こう側からは虚しくツーと言う通話音だけが聞こえて来た...。
香澄はフワフワ浮いていた。気持ちの良い風が頬をくすぐる。
ラジルドが何時もの様に隣で頭を撫でてくれている。クスクス笑って...
「香澄、いつまで寝てるの?お腹空いたよ」
そう言って起こそうとする.....。そうだ、起きてご飯作らなきゃ。
ラジルドは笑って言う。「香澄、愛してるよ」って...。ラジルドが....。ラジルド.....。
香澄はガバリっと起き上がった。そして周りを見て愕然とする。
全然知らない部屋だった。
直ぐにベットから降りて部屋から出た。見知らぬ景色に愕然とする。
『何処?』
そう思いながら何処か良く見える所に...と思い駆け出した。
走っても走っても全然何処だか解らない。
『なんで?』
自分はお気に入りの場所に気晴らしに出掛けただけだった。ちょっと良い景色を見てまた何時もの様にご飯を作って何時もの様に.....。
『ラジルド!』
ラジルドが心配する!自分が居なくなってしまったらラジルドはどうなってしまうんだろう...。
『どうしようどうしよう...』
一生懸命考えても焦るばかりでいい案なんて思い付く訳もなく、とにかくココから出て行こうとあちこち走り回ってみる。
「クスクスクス」
笑い声が聞こえて香澄は後ろをガバリっと振り向いた。誰もいない...。
「こっち」
そう言われて目線を上げると....そこには金髪蒼眼の男の人が飛んでいた。でも何時も見ている黒い羽じゃない。その羽は白かった。
最初の疑問。そう思うと次々に過去のラジルドの姿が浮かぶ。
香澄も18歳。今までは、ラジルドの巧みな 巧妙な話の持って行き方に自然と『それでいいんだ』って『自分で決めたんだ』って思い込んでいたけれど そうじゃない気がして来たのに気付く程、香澄は大人になって来た。
愛されているのは間違いない。自分もラジルドの事が好きだ。でも愛してるのか...と言われれば急に『愛』が解らない気がして来たのだ。
1人で住める訳もないのに家が欲しいと言った香澄に家を買い与えてくれたのもラジルドだった。ただ...1人じゃなかった。タイミング良くちょっとしたイザコザに便乗して『一緒に住む』と言う方向になったが...。だって、この家に来た時にはもう2人で住むように準備されていた。
妙の所にお祝いを持って行った時も、良く考えて見たらラジルドであれば出産があったばかりの魔獣がああなる事は解っていたのではないだろうか...。
他にも色々ある。ラジルドは頭がいいし話の持って行き方も上手い。一緒に居ても飽きないし、逆にもっと話がしたいと思わせる程だ。だからついつい流されて『まぁ、いっか』で終わらせたのは1度や2度ではない。『愛されている』と言う名の隠れ蓑で自分の気持ちを置き忘れて来ている気がした。
そして『利用出来るものは...』の発言から、ラジルドの裏の顔が見えた様な気がした。
『あぁ...ダメだ。何かどんどん悪い方向に考えてしまう...。』
そう思った香澄はそっとベットから起き上がりリビングの部屋に移動してきた。
温かいお茶を入れるとソファに座って大きい窓から外を眺める。夜は危ないから絶対に窓を開けることは出来ないが、窓辺に移動して外を眺めているとまたそっちの方に考えが引きずられて行った。
普通 魔界に落ちてくると100年程の修行をして人間界に転生する。妙もそうだったと言った。『私の修行はどうなったんだろう』疑問がまた浮かんで来た。
そうだ、香澄は死んで魔界に来たけれども修行をしていない。
毎日好きな事をしてラジルドが大切にしてくれてるのを良い事に、修行の事なんてこれっぽちも思い出さなかった。
『何でこうなってるんだろう』そう考えるとラジルドが決定の森にちょこちょこ入ってくる私を見ていて『傍にいて欲しいと願うようになった』と言ったのを思い出した。
私は『死んでいなかった...』とっさに思った言葉を否定する様に頭を振って追い出そうとしたが、1度思い付いてしまうと頭から離れず『私はラジルドに無理に連れてこられたのだろうか...』『死ぬはずじゃ無かったのだろうか...』『天界に行くはずだったのだろうか...』『ラジルドが私を利用しているのだろうか...』色々疑問が浮かんで、結局寝れずに夜を明かしてしまった。
朝、ラジルドは目が覚めた時に違和感を感じた。
寝ているはずの香澄がいない。香澄がいつもいるはずの場所を触ってみるとヒンヤリと冷たかった。
急いで起きてリビングに行くと、可愛い香澄がエプロンを付けて朝ご飯を作っていた。
後ろから抱きしめて「おはよう、今日は早起きだね」と言う。しかし、
「ラジルド、ご飯出来るから早く着替えておいで」
と素っ気ない返事が返って来る。違和感をまた感じた。
「香澄?寝れなかった?」
凄く思った訳では無かった。ただ話を繋ぎたくて出た言葉だった。こっちを向いた香澄の顔が曇っていて『ドキリ』と胸が鳴った。
とりあえず顔を洗って着替えに行きながら昨晩の夫婦の営み(夫婦ではないが)の事を考えた。何時もより張り切り過ぎたのは確かだったが香澄も何時もの様に応えてくれていたと思う。
『人間界に戻れるかもしれないって事で緊張してるのかもしれない』そう考え直して朝食の食卓についた。
今日の予定だとか何気ない何時もの会話をしていると、香澄が
「ラジルド、私の魔界でのカウントってこっちに来てからなのかなぁ?」
と言った。
「そうだね、香澄は門番の所で3年過ごしたけどそれはカウントされないんだ。もっと長い時間過ごす人もいるからね」
「もっと長く過ごす人もいるの?」
「そうだね。昏睡状態だとか植物状態だとかいう人は待機で過ごすよ。後は生命力が復活すれば人間界に戻るし...」
「そうなんだ」
「僕達は人の命を左右する事は出来ないからね」
それを聞いた香澄の顔が少し明るくなった気がした。
「香澄は人間界にいたかったの?」
香澄は首を横に振る。
「そりゃ死ぬのにはちょっと早すぎる気がするけど、そんなんじゃないの」
香澄はそう言って「ご馳走様」と立ち上がった。
朝は必ず香澄がお味噌汁を作る。それを啜りながらラジルドは香澄を盗み見る。『ご機嫌が悪いなぁ~』って思いながら朝ご飯を平らげた。
ラジルドが出掛けてから香澄は家の事を色々した後、サンドイッチを作って近くの見晴らしがいい場所に出掛けた。
大木があって、その木陰からずっと下の方に広がる大きな湖を眺めるのが好きだった。
眺めながら、昨夜は何であんなに思い詰めてしまったのだろう...と考えた。
『人間界に戻る』という事がストレスみたいになっちゃったかな。と考えた。
気が付くと、香澄のすぐ近くに男の人が立っていて「こんにちは~」って声を掛けて来た。
日頃から「知らない人と喋ってはいけません!」と子供ばりに五月蝿く言われていたので、香澄は当然その場を離れようと立ち上がった。するとその人が
「ラジルドの彼女の香澄ちゃんだよね?」
と気軽に話し掛けて来たもんだから『あれ?知ってる人だったっけ?』って思い直して
「はい。そうです」
ってついつい気軽に答えてしまった。
「なんか色々思いつめてる様だけど...大丈夫ぅ~?」
「いえっハハっ別に思いつめてなんか...」
「出来てるよ~目の下のクマ~」
とっさに目の下を隠してしまった。
「魔界が嫌になったんじゃないのぉ~?」
「いや...そんな...そんな事は...」
「話したら楽になるかもよ~」
「話す様な事は何も...」
「え~、ラジルドちゃん、結構強引だから大変なんじゃないのぉ~?」
そう言われた瞬間、男の人の顔を見る。
男の人はニッコリ笑っていた。そして目が合うとピカって何かが光って香澄はそのままブラックアウトして行った。
一方ラジルドの方は、
「ラジルドー、天界から侵入者」
「場所は?」
「カサマクラン通り...ってラジルド家の近くだよね」
ラジルドは違う書類に目を通しながら話を聞いていたがガバっと顔を上げる。他の事務官も顔を上げていた。
ラジルドは部屋を飛び出してベランダに出ると羽を広げた。
そして一直線に家に向かって飛んだ。
家に飛び込むと香澄を呼ぶ。
「香澄ぃー!香澄ぃー!」
そう言いながら寝室の扉を開ける。その次に庭に出て見たが香澄の姿が見えない。
急いでエイランの自宅に行くがエイランの家にもいなかった。
ラジルドは焦る。とにかく無事を確認するまでは...と香澄が行きそうな所を探す為に羽を広げた次の瞬間、けたたましく電話のベルがなる。緊急のサインだった。ラジルドはまさか!と冷や汗が出る。
「ラジルド、今すぐ戻ってこい!」
「どうした!何があった?」
「シャルラから連絡が入っている」
そう聞くとラジルドは直ぐに城に向けて飛び出した。事務官の執務室に戻ると天界に向けて連絡を入れる。
「ラジルドちゃ~ん、お疲れ様~」
天界のシャルラの声だ。その瞬間『まさか!』と
「香澄はそっちにいるのか???」
心臓が口から出てくるんじゃないかと思う位激しく打っていた。
「香澄ちゃんね~、昨日寝てなかったみたいでね~今ちょっと寝てもらってるよ~」
呑気に返して来るの。
「返せ!」
「いや~、まだ寝てるからな~ちょっと無理だよ~」
「迎えに行く!」
「ダメダメ、ラジルドちゃんは入れないよ~言ったじゃん。ちょっとでも不幸になったら即天界行きのーー」
「香澄はっ!幸せだっ!」
「そうなのかなぁ~?それは起きてから本人に聞くよ~」
「返せっ!」
「人聞き悪いなぁ~、最初、黙って持ってちゃったのラジルドちゃんでしょ~」
「香澄!香澄!」
「わっかんない人だなぁ~、まぁ、また連絡入れるから~」
「おいっ!おいっ!おいっ!」
電話は切れていた。
「おいっ!おいっ!」
向こう側からは虚しくツーと言う通話音だけが聞こえて来た...。
香澄はフワフワ浮いていた。気持ちの良い風が頬をくすぐる。
ラジルドが何時もの様に隣で頭を撫でてくれている。クスクス笑って...
「香澄、いつまで寝てるの?お腹空いたよ」
そう言って起こそうとする.....。そうだ、起きてご飯作らなきゃ。
ラジルドは笑って言う。「香澄、愛してるよ」って...。ラジルドが....。ラジルド.....。
香澄はガバリっと起き上がった。そして周りを見て愕然とする。
全然知らない部屋だった。
直ぐにベットから降りて部屋から出た。見知らぬ景色に愕然とする。
『何処?』
そう思いながら何処か良く見える所に...と思い駆け出した。
走っても走っても全然何処だか解らない。
『なんで?』
自分はお気に入りの場所に気晴らしに出掛けただけだった。ちょっと良い景色を見てまた何時もの様にご飯を作って何時もの様に.....。
『ラジルド!』
ラジルドが心配する!自分が居なくなってしまったらラジルドはどうなってしまうんだろう...。
『どうしようどうしよう...』
一生懸命考えても焦るばかりでいい案なんて思い付く訳もなく、とにかくココから出て行こうとあちこち走り回ってみる。
「クスクスクス」
笑い声が聞こえて香澄は後ろをガバリっと振り向いた。誰もいない...。
「こっち」
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