ひとりよがりなFalse Face

水戸けい

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すごいな、譲。イキたくてたまんねぇんだろ。

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 ――下半身から攻めるって手も、あるんだし。

 驚いた恭平が、オマエそんなことしてるのかと言えば、友達がそれで彼氏を寝取られたんだと、ぷっくり頬を膨らませた。

 ――ま。そんなチャンス、来るわけないか。

 そう言った和音の声が、恭平の耳裏で繰り返される。

 チャンスは到来した。

 おざなりに付き合っていた相手が、女装喫茶の反響と女装した恭平の人気ぶりを見て嫉妬し、別れると言いだした。もともと惰性で付き合っていただけで、好きだったわけでは無い。あっさりと別れを受け入れた恭平は笑い話として、譲を含む幼馴染らとの会話の中で、この出来事を披露した。

 そういう話が好きな真が面白がり、見せてみろということになりはしないかと思いながら。やたらに仲のいい二人を、じつはホモなんじゃないかとからかう彼らが、女装した恭平と譲を使って面白いことをしようと思いつきやしないかと、期待しながら。

「譲」

「ふ、はぁ、あっ」

 ちゅ、ちゅっと両手で包んだ譲の陰茎に、やさしいキスを繰り返す。手の中でビクビクと震え脈打つこれは、まぎれもない譲の欲の塊だ。

「夢みたいだ」

 話がまとまりかけたところに、譲が賭けをするならとことんしようと言いだして、準備期間を設けることになった。たとえ練習でも恋人のように振る舞える時間が持てるという事に、どれほど心が浮き立ち、魂が抜けてしまうほどの喜びを感じたか。

「触れられないまま、終わることのほうが可能性としては高かったよな」

 それが、こんなにあっさりと手の中にある。

「ふふ。すごいな、譲。イキたくてたまんねぇんだろ。先走りがあふれて、止まんねぇぜ」

「はぁううっ、ふ、ぅんっ、あ」

 ゆるく扱けば、譲が心地よさそうに目を細めて腰を突き出す。ズボンのボタンをはずしてずらし、下着ごと脱がした恭平は、求めるように浮かせた譲の腰の、開いた足の先にある光景に喉を鳴らした。

 「たまんねぇ」

 怒張した陰茎が濡れ光り、溢れた先走りが幹を伝い茂みを濡らしている。その下に揺れる蜜嚢と、そのさらに下方にある深い谷。その奥には、幾度も夢に見た、夢想して貫いた純朴な汚れの無い華が咲いている。

「譲」

「んふ、ぅう」

 そっと尻を割り開けば、その華は可憐な姿を現した。すぼまりがヒクヒクと痙攣している。そこに濡れた指を押し当て、深呼吸をしてから指の根元まで埋め込んだ。
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