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第八話
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学校が再開されたのは一週間後だった。例の事件は当の本人である教員が全く覚えていなく、生徒達も当時の異様な雰囲気に真実を把握しきれていなかった。警察は生徒の死亡が相次ぎ、極度のストレスから特別な集団心理が働いたのではないかと推測している。それらを踏まえて件のクラスの生徒たちはカウンセリングを受け、しばらくの間、教室に医師を同席させることで対応された。
「正直、息が詰まるよね」
「何か監視されてるみたいだね」
「早く、どっか行かないかなー」
休み時間、ヒソヒソ声で会話をする女生徒たち。
と、そのうちの一人、中西亜利沙が咲良に話しかけてきた。
「ねぇ、飯田さんてあいつとどういう関係だったの?」
会話をした記憶がほとんどない生徒だ。
衝撃的な事件があった直後だが、現金なもので、非日常的な空間に身を置いているという錯覚が生徒らの気持ちを高ぶらせているのだろう。
「あいつって……?」
咲良が戸惑いながら聞き返すと、亜利沙は答えた。
「ほら、教室で死んじゃった子。飯田さん、何か狙われてたじゃん」
「ああ……あの人のことならよく分からない。ちゃんと喋ったこともないし……」
彼女は少しがっかりした。
「あーやっぱりそうだよねー。……ま、何か思い出したらまた教えてよ」
「うん。私も、何か気づいたら教えてほしい」
「ん? いいけど。ああ、まぁ自分に降りかかりそうになった災難だもんね。おーけー」
「ありがとう」
今はどんな些細な情報でもほしい。そう考える咲良だった。
「飯田さんて幸薄そうやなって思ってた」
中西亜利沙は簡潔に言うと「失礼なやつ」だった。人の触れられたくないところをズカズカと踏み込んでくる。しかし、咲良は亜利沙のことが嫌いではない。
「む。私の友達にそんな言い方すると怒るよ?」
遙香が亜利沙を睨む。
「別にいいよ。自分でもそう思ってたから」
そう言う咲良の言い方は淡泊だったが、亜利沙の率直な感想に小気味良さを感じていた。
「もう、さく……すみれは甘いんだから。いい? すみれが許しても私は許さないんだからね!」
遙香がビシッと亜利沙を指さす。だが、本名を言いそうになっている時点でしまらない。
「ごめん、ごめん。でも、今は違うんよ」
「どう違うの?」
咲良が興味を持って聞いてみた。
「何か前は思い詰めてるなーって感じだったんやけど……今は何か「やることを見つけた」、みたいな?」
「なるほど」
咲良に思い当たる節はあったが、そんなにダダ漏れだったかと苦笑した。
「すみれのポイント稼ごうったってそうはいかないかんね!」
シャーと猫のように威嚇する遙香。その袖を引っ張って亜利沙から引きはがす咲良。
あれ以来、帰る方向が一緒だという理由もあって亜利沙は咲良たちと一緒に下校することが多くなった。今のクラスで行動を共にするのは遙香や姉である純麗以外で初めてだった。
「ところで」
「なに?」
遙香は真顔で聞いた。
「……何で関西弁なの?」
「だってウチ、生まれが西の方やもん」
平然と返す亜利沙。
「い、いやだって昨日まで普通だったやん!」
思わず訛りが移る遙香に、亜利沙は手をひらひらと振った。
「ま、その話はまた今度。ウチはこれで」
「うん、また」
咲良は特に気にもせず手を振り返す。
「……はいはい」
遙香も納得はいってない様子だったが、彼女を見送った。。
何だかんだ言って、遙香もこの状況を嫌がっているわけではない。色々なことがあったから、鬱屈した雰囲気を和らげようとしているのだろう。
「あ、咲良笑った」
「そりゃ、私だって人間だから笑うことだってあるよ」
少し軽くなった足取りで家路を行く二人。
だから、そんな雰囲気を壊したくなくて、また聞こえた声のことを咲良は黙っていた。
「―また、繰り返す。私は真実を知ってはいけない」
「なぜ、私は山を登っているの……」
遙香はリュックを背負いながらそんなことを呟いた。
「なぜってウチが誘ったからやん」
同じくリュックとこちらは完全に山仕様の装備を身につけた亜利沙が言う。
「晴れて良かったね」
咲良がそう言うと、亜利沙が頷く。
「そうやなー。五月晴れ! ちゅう感じやな」
「でも、亜利沙にこんな趣味があったとはね」
遙香が意外そうに言った。
因みに、すでに三人は互いの名前を呼び捨てにする契約を結んでいる。
「そうやろ? みんなにはだまってたからなー」
「何で?」
「そんなん、うら若き乙女の趣味が山登りなんてどん引きされるからに決まってるやん」
「別にどん引きしたりはしないと思うけど……」
「まぁ細かいことは気にせんとこ。それより」
亜利沙は前方を指差した。
「あれは何なん?」
その方向には意気揚々と歩を進める河合あんず、の姿をした純麗だった。
「あー」
咲良は微妙な表情で答える。
「本人が言うにはボディーガードだって」
河合あんずは空手部だ。だからあながちボディーガードというのも間違いではない。
「まぁいいけど。……熊が出たら守ってやー!」
遠くで純麗が親指を立てて了解のジェスチャーをする。
「すみれなら熊でも普通に倒しそう……」
ボソッと呟いた遙香の言葉は咲良にしか聞こえなかった。
三時間後、彼女らは山の頂上に辿り着いた。
「や、やっと着いた……」
遙香は息を切らせながら膝に手をつくと、純麗が呆れた様子で言う。
「遙香は体力ないなぁ」
「うぅ……借り物のくせにぃ……」
「借り物?」
遙香の恨み節に亜利沙が反応した。
「あ、いや……その、あんずのシューズがね……借り物……みたいな?」
「ふぅん? そうなんや」
分かったような分かっていないような返事をする亜利沙。
とりあえず事なきを得た遙香は額の汗をぬぐった。その様子を純麗が生暖かい表情で見ている。
(そんな目で見るなぁ!)
心の中で抗議をする。
「ま、そんなことよりそっち行って見てみ」
亜利沙の指示に従って歩を進めると。
「うわぁ…………」
誰からともなく感嘆の声が漏れた。
そこからは街の様子が一望でき、遠くには海が広がっているのが見えた。
「いい景色だね」
咲良が微笑んで告げる。
「ウチな」
皆と同じように景色を眺めながら、亜利沙がなんとなく語り出す。
「中学校の途中で転校してきたんやけど。ウチはこの通り方言がきつくてなぁ。最初はあんまり友達できなかった。でも、しゃべり方変えたら故郷のこと否定してしまう気がしたんや。故郷には友達もおったし、思い出もある」
亜利沙は遠い目をした。
「故郷のことは好きや。やから、否定するなんて絶対嫌やんか。せやから、それ以外の部分で浮かないように努力したんよ。でも、自分の好きなこと隠して昨日のテレビの話とか、誰かの噂だとか、そんな話しかせんようになって、いつの間にか方言も使わんようになってもうた。周りから浮かないようにはなれたやんけど、でも、やっぱりちょっと寂しかってん」
そこで、彼女は咲良の方を振り向いた。
「で、見つけたんが純麗や」
亜利沙の言う純麗とは、当然咲良のことだ。
「私?」
咲良が驚いて自分を指さす。
「今から言うこと、気ぃ悪くしたらごめんな」
そう前置きをして亜利沙は言う。
「純麗、最初は垢抜けてて人気もあるし羨ましかったん。自分も故郷ではそんな感じやったなって思い出して胸の奥がチクリともした。だけど、妹さんが亡くなってから他人を寄せ付けないようになったやろ? ウチ思ったんや。『ああ、この人はウチや』って。ウチも転校してきた時に他人を拒絶していればこうなってたって。そう思たらなんか親近感湧いたんよ。話をしてみたいって思った。だから、こうやって自分の趣味に付き合って一緒にいてくれて嬉しいんや」
そこで、亜利沙は頭を下げた。
「自分でも酷いこと言ってるって分かっとる。不純な理由で友人になったのも分かってる。だから、堪忍な。幻滅したら今から口聞かんでもいい。でも、今日は本当に楽しかったんや」
純麗は様子を窺うような笑みを浮かべ、遙香は黙って咲良を見守る。
「亜利沙」
「うん?」
「楽しかったんなら笑ってよ」
「楽しかったんは事実やけど、酷いこと言っといて笑えんよ」
「酷いのはお互い様だから、笑って」
首を傾げながら聞き返す亜利沙。
「何が酷いん?」
咲良は吹っ切ったように言う。
「私、純麗じゃないの」
その言葉に純麗は笑みを深くし、遙香は目を見開いた。そして、肝心の亜利沙は惚けたような顔をした。
「どういうことや?」
「私の名前は実は咲良って言うんだ」
微笑む咲良に訳が分からないという顔をする亜利沙。
「友達なのに名前を偽ってたんだよ? ね、酷いでしょ?」
「何で、名前なんか……」
「理由は、そうだね。もっと仲良くしてくれたら教えてあげるよ」
目を白黒させる亜利沙。
と、そこで呆れたように遙香が口を挟む。
「これからも友達でいようってことみたいだよ。……全く、素直にそう言えばいいのに。友達を続けるのに理由付けさせるとか酷いよね」
遙香の通訳でやっと咲良の真意に気づいた亜利沙はぎこちなく微笑んだ。
「おおきに」
晴れ渡る空が、彼女たちの行く末を見守ってくれているようだった。
「正直、息が詰まるよね」
「何か監視されてるみたいだね」
「早く、どっか行かないかなー」
休み時間、ヒソヒソ声で会話をする女生徒たち。
と、そのうちの一人、中西亜利沙が咲良に話しかけてきた。
「ねぇ、飯田さんてあいつとどういう関係だったの?」
会話をした記憶がほとんどない生徒だ。
衝撃的な事件があった直後だが、現金なもので、非日常的な空間に身を置いているという錯覚が生徒らの気持ちを高ぶらせているのだろう。
「あいつって……?」
咲良が戸惑いながら聞き返すと、亜利沙は答えた。
「ほら、教室で死んじゃった子。飯田さん、何か狙われてたじゃん」
「ああ……あの人のことならよく分からない。ちゃんと喋ったこともないし……」
彼女は少しがっかりした。
「あーやっぱりそうだよねー。……ま、何か思い出したらまた教えてよ」
「うん。私も、何か気づいたら教えてほしい」
「ん? いいけど。ああ、まぁ自分に降りかかりそうになった災難だもんね。おーけー」
「ありがとう」
今はどんな些細な情報でもほしい。そう考える咲良だった。
「飯田さんて幸薄そうやなって思ってた」
中西亜利沙は簡潔に言うと「失礼なやつ」だった。人の触れられたくないところをズカズカと踏み込んでくる。しかし、咲良は亜利沙のことが嫌いではない。
「む。私の友達にそんな言い方すると怒るよ?」
遙香が亜利沙を睨む。
「別にいいよ。自分でもそう思ってたから」
そう言う咲良の言い方は淡泊だったが、亜利沙の率直な感想に小気味良さを感じていた。
「もう、さく……すみれは甘いんだから。いい? すみれが許しても私は許さないんだからね!」
遙香がビシッと亜利沙を指さす。だが、本名を言いそうになっている時点でしまらない。
「ごめん、ごめん。でも、今は違うんよ」
「どう違うの?」
咲良が興味を持って聞いてみた。
「何か前は思い詰めてるなーって感じだったんやけど……今は何か「やることを見つけた」、みたいな?」
「なるほど」
咲良に思い当たる節はあったが、そんなにダダ漏れだったかと苦笑した。
「すみれのポイント稼ごうったってそうはいかないかんね!」
シャーと猫のように威嚇する遙香。その袖を引っ張って亜利沙から引きはがす咲良。
あれ以来、帰る方向が一緒だという理由もあって亜利沙は咲良たちと一緒に下校することが多くなった。今のクラスで行動を共にするのは遙香や姉である純麗以外で初めてだった。
「ところで」
「なに?」
遙香は真顔で聞いた。
「……何で関西弁なの?」
「だってウチ、生まれが西の方やもん」
平然と返す亜利沙。
「い、いやだって昨日まで普通だったやん!」
思わず訛りが移る遙香に、亜利沙は手をひらひらと振った。
「ま、その話はまた今度。ウチはこれで」
「うん、また」
咲良は特に気にもせず手を振り返す。
「……はいはい」
遙香も納得はいってない様子だったが、彼女を見送った。。
何だかんだ言って、遙香もこの状況を嫌がっているわけではない。色々なことがあったから、鬱屈した雰囲気を和らげようとしているのだろう。
「あ、咲良笑った」
「そりゃ、私だって人間だから笑うことだってあるよ」
少し軽くなった足取りで家路を行く二人。
だから、そんな雰囲気を壊したくなくて、また聞こえた声のことを咲良は黙っていた。
「―また、繰り返す。私は真実を知ってはいけない」
「なぜ、私は山を登っているの……」
遙香はリュックを背負いながらそんなことを呟いた。
「なぜってウチが誘ったからやん」
同じくリュックとこちらは完全に山仕様の装備を身につけた亜利沙が言う。
「晴れて良かったね」
咲良がそう言うと、亜利沙が頷く。
「そうやなー。五月晴れ! ちゅう感じやな」
「でも、亜利沙にこんな趣味があったとはね」
遙香が意外そうに言った。
因みに、すでに三人は互いの名前を呼び捨てにする契約を結んでいる。
「そうやろ? みんなにはだまってたからなー」
「何で?」
「そんなん、うら若き乙女の趣味が山登りなんてどん引きされるからに決まってるやん」
「別にどん引きしたりはしないと思うけど……」
「まぁ細かいことは気にせんとこ。それより」
亜利沙は前方を指差した。
「あれは何なん?」
その方向には意気揚々と歩を進める河合あんず、の姿をした純麗だった。
「あー」
咲良は微妙な表情で答える。
「本人が言うにはボディーガードだって」
河合あんずは空手部だ。だからあながちボディーガードというのも間違いではない。
「まぁいいけど。……熊が出たら守ってやー!」
遠くで純麗が親指を立てて了解のジェスチャーをする。
「すみれなら熊でも普通に倒しそう……」
ボソッと呟いた遙香の言葉は咲良にしか聞こえなかった。
三時間後、彼女らは山の頂上に辿り着いた。
「や、やっと着いた……」
遙香は息を切らせながら膝に手をつくと、純麗が呆れた様子で言う。
「遙香は体力ないなぁ」
「うぅ……借り物のくせにぃ……」
「借り物?」
遙香の恨み節に亜利沙が反応した。
「あ、いや……その、あんずのシューズがね……借り物……みたいな?」
「ふぅん? そうなんや」
分かったような分かっていないような返事をする亜利沙。
とりあえず事なきを得た遙香は額の汗をぬぐった。その様子を純麗が生暖かい表情で見ている。
(そんな目で見るなぁ!)
心の中で抗議をする。
「ま、そんなことよりそっち行って見てみ」
亜利沙の指示に従って歩を進めると。
「うわぁ…………」
誰からともなく感嘆の声が漏れた。
そこからは街の様子が一望でき、遠くには海が広がっているのが見えた。
「いい景色だね」
咲良が微笑んで告げる。
「ウチな」
皆と同じように景色を眺めながら、亜利沙がなんとなく語り出す。
「中学校の途中で転校してきたんやけど。ウチはこの通り方言がきつくてなぁ。最初はあんまり友達できなかった。でも、しゃべり方変えたら故郷のこと否定してしまう気がしたんや。故郷には友達もおったし、思い出もある」
亜利沙は遠い目をした。
「故郷のことは好きや。やから、否定するなんて絶対嫌やんか。せやから、それ以外の部分で浮かないように努力したんよ。でも、自分の好きなこと隠して昨日のテレビの話とか、誰かの噂だとか、そんな話しかせんようになって、いつの間にか方言も使わんようになってもうた。周りから浮かないようにはなれたやんけど、でも、やっぱりちょっと寂しかってん」
そこで、彼女は咲良の方を振り向いた。
「で、見つけたんが純麗や」
亜利沙の言う純麗とは、当然咲良のことだ。
「私?」
咲良が驚いて自分を指さす。
「今から言うこと、気ぃ悪くしたらごめんな」
そう前置きをして亜利沙は言う。
「純麗、最初は垢抜けてて人気もあるし羨ましかったん。自分も故郷ではそんな感じやったなって思い出して胸の奥がチクリともした。だけど、妹さんが亡くなってから他人を寄せ付けないようになったやろ? ウチ思ったんや。『ああ、この人はウチや』って。ウチも転校してきた時に他人を拒絶していればこうなってたって。そう思たらなんか親近感湧いたんよ。話をしてみたいって思った。だから、こうやって自分の趣味に付き合って一緒にいてくれて嬉しいんや」
そこで、亜利沙は頭を下げた。
「自分でも酷いこと言ってるって分かっとる。不純な理由で友人になったのも分かってる。だから、堪忍な。幻滅したら今から口聞かんでもいい。でも、今日は本当に楽しかったんや」
純麗は様子を窺うような笑みを浮かべ、遙香は黙って咲良を見守る。
「亜利沙」
「うん?」
「楽しかったんなら笑ってよ」
「楽しかったんは事実やけど、酷いこと言っといて笑えんよ」
「酷いのはお互い様だから、笑って」
首を傾げながら聞き返す亜利沙。
「何が酷いん?」
咲良は吹っ切ったように言う。
「私、純麗じゃないの」
その言葉に純麗は笑みを深くし、遙香は目を見開いた。そして、肝心の亜利沙は惚けたような顔をした。
「どういうことや?」
「私の名前は実は咲良って言うんだ」
微笑む咲良に訳が分からないという顔をする亜利沙。
「友達なのに名前を偽ってたんだよ? ね、酷いでしょ?」
「何で、名前なんか……」
「理由は、そうだね。もっと仲良くしてくれたら教えてあげるよ」
目を白黒させる亜利沙。
と、そこで呆れたように遙香が口を挟む。
「これからも友達でいようってことみたいだよ。……全く、素直にそう言えばいいのに。友達を続けるのに理由付けさせるとか酷いよね」
遙香の通訳でやっと咲良の真意に気づいた亜利沙はぎこちなく微笑んだ。
「おおきに」
晴れ渡る空が、彼女たちの行く末を見守ってくれているようだった。
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