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「お前は食べないのか? 」
「俺はもう食べた」
夏川はそう言って、近くのごみ箱を指さした。
そこから牛乳パックがちらりと見える。
全て食べ終えた朝霧は頭を下げた。
「ごちそうさまでした。サンドイッチと牛乳の代金、いくらだった? 」
「いいよ、そんなの」
そう言って夏川はベッドの上で朝霧を抱きしめた。
肌の感触を楽しむように、夏川が朝霧の腰に大きな掌を滑らせる。
「すごく良かった」
朝霧の耳元で夏川が囁く。
朝霧は眠りにつく前の自分の痴態を思い出して、顔を赤くした。
昨晩、乱れに乱れまくったあげく、初めて寝た男に「殺して欲しい」と懇願したなんて……朝霧はすぐにでも記憶喪失になりたい気分だった。
激しい交わりに身も心も疲れ切ったのか、誰かの傍では熟睡できない朝霧だが、今日はこんな時間まで一度も起きなかった。
誰かに抱きしめられていたのに、目を覚まさなかったのも、初めてかもしれない。
そんなことを思いながら、朝霧は夏川の顔を見上げた。
夏川は朝霧と目を合わせると、嬉しそうに笑い、朝霧の顔中にキスの雨を降らせた。
「ちょ、何? 」
朝霧はくすぐったさから夏川の腕から逃れようとしたが、簡単に押さえこまれてしまった。
夏川は朝霧を押し倒すと、愛し気にその髪を撫でた。
「帝、俺、あんたのことが好きになっちゃった。付き合おう」
「ええっ」
らしくもなく、大声で叫んだ朝霧を夏川が軽く睨み、髪を撫でていた手を止める。
「そんなに驚くこともないだろ。だって俺達、体の相性ばっちりだったし」
「それは、そうだけど」
ばっちりとまで断言した夏川の言葉に、朝霧はつい嬉しくなってしまう自分を止められなかった。
「帝、もしかして本命の恋人でもいるの? 」
「まさか。いたらこんなことはしない」
朝霧は恐る恐る夏川に尋ねた。
「リョウは? 」
「俺だって流石に恋人がいる状態で、帝に付き合ってくれなんて言わないよ」
「そっか」
ほっとして肩の力を抜く朝霧の額に夏川が口づけた。
「俺はもう食べた」
夏川はそう言って、近くのごみ箱を指さした。
そこから牛乳パックがちらりと見える。
全て食べ終えた朝霧は頭を下げた。
「ごちそうさまでした。サンドイッチと牛乳の代金、いくらだった? 」
「いいよ、そんなの」
そう言って夏川はベッドの上で朝霧を抱きしめた。
肌の感触を楽しむように、夏川が朝霧の腰に大きな掌を滑らせる。
「すごく良かった」
朝霧の耳元で夏川が囁く。
朝霧は眠りにつく前の自分の痴態を思い出して、顔を赤くした。
昨晩、乱れに乱れまくったあげく、初めて寝た男に「殺して欲しい」と懇願したなんて……朝霧はすぐにでも記憶喪失になりたい気分だった。
激しい交わりに身も心も疲れ切ったのか、誰かの傍では熟睡できない朝霧だが、今日はこんな時間まで一度も起きなかった。
誰かに抱きしめられていたのに、目を覚まさなかったのも、初めてかもしれない。
そんなことを思いながら、朝霧は夏川の顔を見上げた。
夏川は朝霧と目を合わせると、嬉しそうに笑い、朝霧の顔中にキスの雨を降らせた。
「ちょ、何? 」
朝霧はくすぐったさから夏川の腕から逃れようとしたが、簡単に押さえこまれてしまった。
夏川は朝霧を押し倒すと、愛し気にその髪を撫でた。
「帝、俺、あんたのことが好きになっちゃった。付き合おう」
「ええっ」
らしくもなく、大声で叫んだ朝霧を夏川が軽く睨み、髪を撫でていた手を止める。
「そんなに驚くこともないだろ。だって俺達、体の相性ばっちりだったし」
「それは、そうだけど」
ばっちりとまで断言した夏川の言葉に、朝霧はつい嬉しくなってしまう自分を止められなかった。
「帝、もしかして本命の恋人でもいるの? 」
「まさか。いたらこんなことはしない」
朝霧は恐る恐る夏川に尋ねた。
「リョウは? 」
「俺だって流石に恋人がいる状態で、帝に付き合ってくれなんて言わないよ」
「そっか」
ほっとして肩の力を抜く朝霧の額に夏川が口づけた。
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