ココに入ったらタダのケダモノ

まめ太郎

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「シュンって言います」
「どうも」
 1人で飲みたい気分だったのにと、朝霧は不機嫌を隠すように微笑んだ。
 朝霧の笑顔を見つめて、シュンが頬を染める。
「俺、ずっとみー君のこといいなって思ってたんです。でも自分から声かける勇気がなくて」
 シュンの言葉に朝霧は目を見開いた。
 シュンはいつも自分に声をかけてくるネコ希望の可愛い系と全く違うタイプだったからだ。

「あっ、俺、こう見えて抱かれたい方なので、みー君とも合うと思います」
 何も言わない朝霧に慌てたようにシュンは話し続けた
 シュンの言葉に頷きながら、もしここで俺も抱かれたい方だと言ったらシュンはどんな顔をするだろうと朝霧は考えていた。
「嫌ですよね。こんなごつい男に抱いて欲しいって言われたら、困っちゃいますよね」
 シュンの笑顔は泣き顔のように朝霧には見えた。
 その表情は朝霧の心を動かした。
 何故ならシュンと同じ気持ちを、ずっと朝霧は抱いていたからだ。

「そんなことはないさ」
 とっさに朝霧はそう返していた。
 シュンの顔が輝く。
「本当ですか? 嬉しいっ」
 朝霧の肩にシュンがもたれかかる。

「絶対みー君にひかれると思ったのに、勇気をだして良かった。俺、前に『自分よりでかい奴なんて抱きたくない』って断られたことがあって」
「それは酷いな」
 朝霧はまるで自分が言われたように顔を顰めた。
 朝霧のそんな言葉にシュンは瞳を潤ませる。

「優しいんですね。あの……もしよければ、みー君が本当に嫌じゃなければ……今夜俺のことを抱いてもらえませんか? 」
 朝霧はごくりと唾を飲んだ。
 半年かけて夏川に可愛がられてきた朝霧の体では、誰であっても男を抱くことはできそうもなかった。
 それでも朝霧は下手なことを言って、シュンを傷つけたりしたくなかった。

「俺でよければ」
「嬉しいっ」
 シュンは朝霧に抱きついた。
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